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もしも小話

アニメや特撮等、筆者の見たものの「もしも~」的な話を載せたりするブログです。無断転載禁止。

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コーヒー15

タロウは怒りに任せて大股で歩いていた。
「まったく、あの人は・・・・!」
人を散々からかった挙句に説教までする。しかもメビウスの目の前で。
タロウの場合、地球でいうなら「おねしょの数まで知っている」間柄だ。放って置いたらどんな過去のことまで引っ張り出して恥をかかせるかわかったものではない。
「メビウス、あんなの気にしなくていいからな!」
だが、腕の中の重さが不意に増した。肩を抱いていたメビウスが立ち止まったのだ。
「メビウス?」
慌ててタロウは体を屈めてメビウスを覗き込んだ。呆然と見開いたままの瞳から、不意に大粒の涙が零れ落ちた。
「め、メビウス?!ああ、いい!泣かなくていいんだ!気にしなくても・・・・」
「で、でも・・・ぼ、僕・・・ゾ、ゾフィ、たいちょ、に・・・き、嫌われ、ちゃった・・・の、か・・・な・・・」
しゃくりあげた自分の声に、泣いていることを認識したのか、しきりに溢れてくる涙を両手で拭う。
「大丈夫だ。兄さんは君の事を嫌ってなんかいないよ。本当だ」
タロウはメビウスを抱き寄せ、何度も頭を背中を撫でる。時折ぱたぱたと涙がタロウの肩口を濡らした。
「で、でも・・・ちょっと、だけ、仲良く・・・なれた、と、思った、のに・・・ぼ、僕が落とした、から・・・・」
「あれは私だって落とした。怒られたのも一緒だ。だから、もう泣かなくていい」
「う、うえ・・・・ひっく・・・ひっく・・・・」
なかなか泣き止まないメビウスに、タロウは近くにある会議室を勝手に拝借した。椅子に座るとメビウスを自分の膝の上に乗せる。
「大体あの人は意地が悪いんだ。すぐに人をからかうし、何かっていうと『兄の命令は絶対だ』とか言って人に物事を押し付けるし。
今日のだって、絶対にあれは私に嫌がらせをする為なんだ。だからごめん」
「そ、そんな!」
メビウスは泣き顔のままタロウを見上げる。
「教官が謝るなんてこと・・・・」
「いや、兄の不始末ってヤツだよ」
タロウが悪戯っぽい表情で笑うと、メビウスもつられて少し笑った。
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テーマ:二次創作 - ジャンル:サブカル

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