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もしも小話

アニメや特撮等、筆者の見たものの「もしも~」的な話を載せたりするブログです。無断転載禁止。

石の人魚3

助けた女性を海の家の看護室に預け、ゲンは百子達のいるシートのところへと戻ってきた。
「あの女の人、どうだった?」
「少し水を飲んだだけだって言ってたよ」
「良かった!」
百子の隣でカオルがぴょんと跳びはねる。
「でも、どうして最初は『行くな』なんて言ったんだい?」
ピクニックシートの上に座ると、女性陣がバスケットからおにぎりやサンドイッチを取り出した。
早速トオルがサンドイッチに齧りつく。
「あれはね、対岸流だからよ」
「対岸流?」
「そう。浜から沖の方へ向けて潮が流れることがあるの。無理に逆らって泳ぐと、逆に溺れてしまうことがあるのよ」
「そうだったのか。
ありがとう」
水筒の麦茶をもらったゲンは、合せて礼を言う。
「おおとりさん、今度はあっちの岩の方に行ってみようよ」
「そうだなあ、あそこぐらいならトオルでも泳げるかな」
「お兄ちゃん、あたしは?」
「カオルちゃんはまだ浮き輪がいるかな」
カオルの頭をなでると、また悲鳴が聞こえた。
「また誰か溺れたのかな?」
トオルがサンドイッチを頬張ったまま、呑気に波打ち際を見る。
その視線が凍りついた。

波頭が不自然にぶつかりあう。
凪いでいた海面が盛り上がり、何かが、そこに姿を表そうとしていた。
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テーマ:二次創作 - ジャンル:サブカル

コメント

 百子さんの冷静かつ理性的判断がすてき。
 しかし、一転恐ろしげな・・・

  • 2007/12/05(水) 21:17:49 |
  • URL |
  • いろもの #yNB.88oQ
  • [ 編集 ]

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