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もしも小話

アニメや特撮等、筆者の見たものの「もしも~」的な話を載せたりするブログです。無断転載禁止。

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ペン

「こんにちはー」
メビウスはタロウの教官室の扉を開けた。放課後にここへ来ることは、もう日課になっていた。
「ああ、よく来たね」
というタロウの返事が、少々くぐもって聞こえる。
「教官?」
床にタロウが這い蹲り、本棚の下や机の下を覗き込んでいる。
「落し物ですか?」
「うん、ペンを落としてしまって・・・・おっかしいな、こっちに転がったのに・・・・」
メビウスも持ってきたテキストをタロウの机の上に置くと、しゃがんで探し始めた。
「どんなペンですか?」
「ロイヤルブルーの地に金色の線が真ん中に入ってるんだ」
ペンと言っても、地球の様に紙媒体がないため、インクが出るものではない。
フォログラフプレートという文字の浮かび上がる金属板に書き込めるペンタブのようなものだ。
ペンによって使用できるフォントや色彩が設定されているので、一本で全ての用途を賄うのを難しい。
「僕のペンを使いますか?」
「いや、いいよ。急ぎの書類仕事はないし。ただ、貰い物だからなあ・・・・痛っ!」
資料棚に角をぶつけたタロウの上に、プレートがどかどかと落ちてくる。
「教官! ぁ痛!」
メビウスも来客用の机の角に盛大に頭をぶつける。
何しろ物が多すぎた。メビウスが出入りするようになってから僅かしか経っていないのに、
他の職員の倍はある教官室が、日を追う毎に資料や教材やらで占拠されていっている。
地球土産のある一角も、あまり綺麗とは言えない状態で隔離されていた。
「ちょっと整理しましょうか」
「うーん、一応これでも整理してあるんだが・・・・」
タロウは体からプレートを払うと、床で胡座をかいて腕組みをする。
既に床にプレートが直接積み上がっているのは何故だろう?
「でも、こっちに転がっていたら、今のままじゃわかりませんよ」
「そうだなあ。少し掃除するか」


「あー、それはセブン兄さんの念力授業の映像!」
「それは明日職員会議で使う資料!」
「それは図書館に返す本ー!」
「あわわわ・・・・」
メビウスはタロウの一言一言に右往左往しながらも、なんとか床にまで侵食していた荷物を片した。用務員室から掃除道具も借りてきて、綺麗に雑巾掛けまでしてしまう。
「借りてきた資料や教材は、この棚で返却日の近いものを右に置いています。
辞書辞典の類は机の右。歴史関係はこの棚で、簡易年表のポスターがあったので貼っておきました。スポーツ理論や医学はこっちで、体術関係の隣。言語文化関係はこっちの棚、戦略戦術関係はここに移しました」
「・・・・凄いじゃないか、メビウス!」
およそ3時間程で、カオティックだった室内にコスモスが訪れる。
タロウはメビウスの手際にしきりに感心した。ついでに頭を撫でてあげる。
「でも、ペン見つかりませんでしたね・・・・」
ゴミに分類したものや、返却期限の過ぎた本やらの、これから部屋を出て行くものをよく点検したが、
タロウの言う形のペンは見つからなかった。
「そうだなあ、これだけやって見つからないんだ、あきらめるかな」
「いいんですか?」
「しょうがない。新しいのを買えばいいし。
そうだ、本を返すがてら、これから買いに行こう」
「じゃあ、僕もう少しお掃除していますね」
「これだけやってくれたんだ、もう今日はいいさ。
それより一緒に行こう」
「えっ?」
やっぱりガワも書きたい。
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テーマ:二次創作 - ジャンル:サブカル

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