もしも小話

アニメや特撮等、筆者の見たものの「もしも~」的な話を載せたりするブログです。無断転載禁止。

観光に行ったらヒーロー扱いされたんだが64

セオドアの視界に入るシュテルンビルト湾に、巨大なライオンのヌイグルミが落ちてきた。幸いというべきか、本当にヌイグルミだったので水柱はあまりたたず、だんだんと水を吸って沈んでいく。次いで陽光を一瞬巨大な影が遮ったと思うと、今度はワニのヌイグルミが落ち、そしてその後から、銀色の巨体が水面に降り立った。
「あ、あれってウルトラマン?!」
周囲の人達も、突然現れた巨人と複数のヌイグルミに呆然とし、続いて騒ぎ始めた。ずぶ濡れのヌイグルミ達が海面から顔を出す。毛も中のクッションもたっぷりと水を吸って重たく、のたのたと。やや遅れて、他にもヌイグルミ達が降りてきた。先の二体と同様、だんだんと濡れて沈み、頑張って水面に顔を出す。
ヘリコプターのうるさい音がした。街頭ビジョンにヒーローTVのカメラが巨人を映す。
「仕事早いなー」
ちょっとした皮肉だった。ヒーローもヒーローTVも好きだが、このヘリコプターの音はどうも好きになれない。
目の前には圧倒的な存在を示す銀色の体。それをTVカメラは斜め上から見下ろしている。
ネクストの出現とほぼ同時期に、日本を中心として飛来した宇宙人。セオドア達がTVのUMA番組で見るような不気味なグレイの想像図に似ているのに、下っ端小悪魔のようなそれらとは一線を画する神々しさと慈愛と、ついでに巨体を持っている。他にも赤い体を持ったウルトラマンもいるが、セオドアはあまり詳しくない。ただ、体が大きくて銀色が赤い色をしていればウルトラマンだ。
ウルトラマンは、自分と同じぐらいの大きさになったヌイグルミをどうしようか、少し困っているように首を傾げた。
その目の前で、湾の底に足をつけていたヌイグルミ達が、超頑張ってジャンプをした。ただしそれはウルトラマンに向かってのものではなく。
「「「合体したーーーーっ?!?!」」」
超合金ロボットみたいに合体するためだった。
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