もしも小話

アニメや特撮等、筆者の見たものの「もしも~」的な話を載せたりするブログです。無断転載禁止。

ゼロの世直し宇宙旅1-11

映ったダークロプス達は、どれもこれも歪な形をしていた。カラータイマーやビームランプが極端に大きかったり、レオに似せた者などは、キック力を増すためなのか、脚部が肥大化していたり、エースは腕が極端に太かった。
ランとナオにはゼロの言葉は聞き取れないが、少しずつゼロに似た姿をしているそれらを見て、彼の同族を真似たのだというのだけはわかる。
「如何に私が”選ばれた者”でも、いきなり本物そっくりに作ることなどはできない。カイザーベリアル陛下の記憶を見せていただき、少しずつ再現度を高めたダークロプスを何体も作った。うち、最も情報量が多かったのが、おまえとこの一体」
一つアップにされたのはウルトラの父に似せたダークロプスだった。
「そしてようやく試作品に漕ぎつけたのが、ダークロプスゼロだ。
残ったこいつらは廃棄に回してもよいが、まあ、人工知能は適度に機能しているから、人間どもの監視役ぐらいはこなせる」
握りしめたゼロの拳が震える。掌に爪が喰い込む感触を憶えて、ランがそれに気付いた。
「よせ、ゼロ!」
「うおおおおっ!!」
ゼロが星人に飛びかかる。だが、拳が届くほんの数センチ前で、上下から伸びたカプセルがゼロを捕らえた。
「うわあああっ?!」
「ゼロ!」
「ゼロ!!」
ランとナオがゼロの閉じ込められたカプセルに駆け寄る。
「何をしているんだ?!」
自分にも同時に襲ってくる頭痛を感じて、ランが星人を睨みつける。
「簡単なことだ。第三者から見た陛下の記憶が必要なのだよ。特に戦闘の記憶が欲しい。あのお方の戦闘は、ここ最近は見られなかった。とても貴重なデータなのだ」
「ふざけんな! もうベリアルなんていないんだぞ! あいつのダークロプスでも作るつもりか?!」
ナオがカプセルを叩きながら怒鳴り返す。
「まさか。陛下のお体がダークロプス程度の器に入るわけもない」
星人の掌がパカリと開く。
「おまえ・・・ロボットか?!」
「私の本当の姿はカイザーベリアル陛下しか知らない。そして私しか、陛下の記憶を見た者はいないし、こうして」
開いた掌の上の小さなカプセルを掲げた。
「陛下の細胞をいただいたのも私だけ。
カイザーベリアル陛下がいないというのであれば、もう一度降臨していただければ良いだけのこと。それは陛下に”選ばれた”私にしかできない偉業だ」
「っ・・・・そんな、こと・・・・させるかーーーーッ!!!」
「止せ、ゼロ!!」
カプセルが内側から破壊された。炎をまとったゼロの拳が、一瞬で星人のロボットを破壊する。同時に細胞の入ったカプセルが蒸発した。ゼロはそれだけでは飽き足らず、エメリウムスラッシュでコンソール系を切り裂いた。
「ゼロ!」
ランが激情に身を任せるゼロの身体を背後から押さえつける。
「?!」
ゼロの身体が金色の光を発して、ランの身体の中に入った。
「本人だってロボットだったんだ。あの細胞だって、フェイクのはずだ・・・・」
「兄貴!」
ナオが駆け寄る。同時にミラーナイトが割れたカプセルの破片から飛び出してきた。
「ラン、ナオ。無事か?」
「うん!」
「下の方はどうなった?」
「船底だけをバリアで保護してきた」
ミラーナイトが拾ったゼロアイをランに渡す。
「ありがとう」
受け取ったランのリアクションに、一瞬ミラーナイトは怪訝な表情をした。
「ゼロ?」
「ちょっと離れてろ。
テュアッ!」
ランはナオを少し離すと、ゼロアイを装着した。

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いただいちゃいましたー!

本日の幸せ!

whiteberi


またもや、M787の う さんからいただいてしまいました! ありがとうございます!!

小さい兄さんと、まだ白かったベリアル様ーー!
黒こげ話から描いていただいたそうです。うう、嬉しい・・・・っ!
兄さんの小さい頃って貴重な絵ですよね、本当にありがとうございます!

本日の更新がこんな時間なのは・・・はっはっは・・・・熱が38度あったからですよ!(熱が出るとテンションもあがる)明日は会社行かないとな!

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ゼロの世直し宇宙旅1-10

カタン・・・・とゼロアイが床に落ちる。
「ナオーーー!!」
慌ててランが詰め寄ろうとするが、上半身を金属の繭のようにした監視ロボは、棒の様な足の先端だけを車輪に変えて、あっという間にナオを連れて逃げ去る。
「逃がすか!!」
「ゼロ、待て!」
追いかけるランを一瞬制止したミラーナイトは、すぐに床に落ちたゼロアイを拾って後を追う。
監視ロボは別の場所にあるエレベーターに乗った。隣の階段をランが猛烈な勢いで登る。途中のフロアを確認するまでもなく、最上階へと辿り着くと、ブリッジらしき部屋のドアが開いて、ナオを連れた監視ロボが入っていくのが見えた。
「待て!」
ランは閉まり始めたドアの隙間に無理矢理体を突っ込んでこじ開けると、ブリッジの中に入った。
大小多数のモニターがびっしりと壁面を埋め、床の上に載せられたコンピューターが全てを管理している。その中央に、黄色っぽい体色をした、シャチやイルカのような頭部をした星人がいた。
「ああ、来たのか。すぐにそこのカプセルに入ってくれ。データを取る」
「ああッ?! テメー何モンだ?! ナオを離せ!」
「別に知ってもすぐに忘れるようものだろう。無駄なことはしたくない」
その言い方にカチンと来たゼロは、ナオを捉えている監視ロボに足を向けた。その頬を光線が掠める。部屋の壁が開き、同型のロボットが複数出てきた。
「やるか!」
ランは左腕を掲げるが、そこからゼロアイは出てこない。さっき落としたままだ。
「あ・・・・」
「ふむ。その姿のままだと大したことはなさそうだな」
(ラン、離れても大丈夫か?)
(ああ、なんとかする)
「そう言ってると痛い目みるぜ!」
ゼロがランの身体から飛び出した。一斉に放たれる光線を同時に避け、ランがナオを捕まえているロボットに近づく。ゼロはゼロスラッガーを両方同時に投げると、次々と監視ロボを切り裂いていった。
「どうだ!」
ランは監視ロボットの上半身に組みついた。自分の身体にも金属の繊維が伸ばされるが、それには構わず、露出して見えたナオの身体を掴む。
「ラン兄貴!」
「ナオ!」
自分に絡みつくロボットを蹴飛ばして離すと、ナオを抱えて立ち上がる。よろけたロボットをゼロスラッガーが切り裂いた。
「後はテメーでおしまいだ!」
「そうかな? 私はまだ地上にもダークロプステストピースを下しているのだが」
「ダークロプス、テストピース・・・・?」
モニターに地上の様子が映し出される。強制的に働かされている人々によって採掘されるスプゥルと、それを監視するダークロプスの。
「オヤジ?! それに、ウルトラの父・・・・っ!」
他にも見知った姿の数々の一つ目のロボット達に、ゼロは言葉を失った。

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もしも総監が東光太郎だったら第八話10

低いうなり声のようなものがした。低音の持つバイブレーションが広がり、地面を揺らす。
「これは、まさか・・・・・!」
「怪獣の声じゃないですか?!」
光太郎は頷くと声の発生源を探す。このままでは雪崩が起きてしまう。
山間に切れ目のように鋭く入った谷間が見えた。山裾に古ぼけて変色した鳥居が立っている。
「あそこから・・・・」
雪が谷間から吹きだした。地響きが鳴り、立っているのが困難な程地面が揺れる。噴水のように飛んだ雪が村の上に降り注いだ。
轟音のような咆哮が上がった。舞台の仕掛けのように裂かれた山の中から、青いウロコに全身を覆われた怪獣が現れた。
「ちくしょう、やっぱり出やがったか!」
「アイハラ君、村の皆を避難させるんだ! 駐在さんにも手伝ってもらって!」
「GIG!」
光太郎はメモリーディスプレイを取り出すと、すぐにGUYS本部へと繋げる。
「こちら東! サコミズ隊長、すぐにガンフェニクッスの出動をさせてくれ! 怪獣が現れた!」
『! わかりました』
小さなスクリーンに映ったサコミズは、のんびりとしていた時間に突然現れた光太郎の姿に、表情をすぐに改める。
光太郎は通信を切ると、周囲に使えないものがないか見渡した。怪獣マウントスノーは、口から冷凍光線を吐くと、たちまち周囲のものを凍らせていく。木製の電信柱も、それにつられて揺れていた電線も。飛んで逃げようとした鳥たちが凍りつき、地面に次々と落ちて行く。
「あれで凍らされたら割れて死んじまう!」
リュウは悲鳴をあげて逃げ惑う人達を、村の小学校の方に避難させる。
畑と田んぼの奥にある、凍った貯水池を見つけると、光太郎は怪獣に向かって走り出した。
「こっちだ、こっち! 俺について来い!!」
ポケットから、気付け薬の代わりに持ち歩いている携帯用のブランデーの瓶を取り出すと、ライターで火をつけた。
「えいっ!」
冷凍光線を吐き続けるマウントスノーに向けて投げつける。瓶からこぼれたブランデーが体表を濡らし、焼いて行く。マウントスノーは手でぱたぱたと火を消しながら、炎の飛んできた方向を見た。小さな人間が、手を振って今度は雪玉を投げてくる。その小癪な行為に腹を立て、凍らせてやろうと体の向きを変えた。
「よーしいいぞ、こっちに来い!」
光太郎は、雪に覆われた農道を、貯水池に向かって走り出した。

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ゼロの世直し宇宙旅1-9

『な・・・・な・・・・!』
怒っているのか呆れているのか判別のつかないジャンの声が漏れる。
エメラナは胸を縦に切り裂かれた少女を見て、すぐに表情を改めた。
「ジャンバード、この方を治療できる設備を用意してください!」
「ミーナは助かるのか?」
鏡からでてきたおじさんが、怖々とドレス姿の少女に尋ねた。
「必ずお助けします。
皆様、ここは狭いのでどうかこちらに」
エメラナがドアの方を示すと、ジャンは静かにドアを開ける。
「頼んだぞ」
ランはおじさんにミーナを預けると、ナオ達のところに戻るため、姿見に手をかけた。
「ゼロ」
「ん?」
「お気をつけて」
「任せとけって」
一度振り返って笑うと、ランは鏡の中に入った。一瞬の間に思いを込めて見送ると、すぐにエメラナは人々の間を通って、彼らをまとめて一番広い食堂に案内した。


棒のように長い手足のロボットが、操り人形のようなカクカクとした動きでミラーナイトに迫る。勢いのまま突進してきたところをかわすと、前のめりに倒れ込んだ足が、そのままの姿勢でミラーナイトを蹴った。
「うっ!」
「ミラーナイト!」
ナオは飛行型の監視ロボを続けて3機倒すと、ミラーナイトの方に駆け寄る。
「来るな! こいつは・・・・」
腕そのものが棒術の棒のように振り回され、爪先のみで立ち、各関節が360度自在に曲がる。間合いが想像以上に広い。
「援護はそこからしてくれ!」
ミラーナイトは距離を置くと、ミラーナイフで応戦する。たかが監視用ロボットにこれ程手間取るとは想像以上だ。
あと4人が、鏡の中に入るまで。その4人は、激化する戦闘に怯えて、なかなか前の人間に続けない。
「早く入って!」
ナオは一人の背中を軽く押して促した。
「は、はい・・・・」
光線の飛び交う中、残った4人は怖々と鏡の中に入っていく。
「全員脱出したか!」
「こっちも逃げよう!」
ナオの言葉にミラーナイトは頷くと、振り下ろされた細い腕を回し蹴りで蹴り上げ、そのまま回転しながら胴も蹴った。
「大丈夫か?!」
鏡の中からランが戻ってくる。
「兄貴!」
ナオがランに駆け寄る。ミラーナイトもランのすぐ側に来ると、鏡に手をかけた。
「こっちは大丈夫だ。残った別の部屋の人達を・・・・」
床に落ちたロボットの身体が、伸びたコイルのように分解した。金属の繊維がイソギンチャクのように開き、一瞬でナオの体を絡め取った。

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もしも総監が東光太郎だった第八話9

ミライは風太に教えてもらいながら、雪だるまを作った。
「これがお父さんで、こっちがお母さん。それで、これが子供だよ」
風太が嬉しそうに雪だるまを見上げる。お父さん雪だるまとお母さん雪だるまは、ミライと同じぐらいの大きさになってしまった。子供の雪だるまは風太と同じぐらいだ。
「丸くて可愛いね」
雪玉をごろごろ転がすのは結構大変だったが、初めて作ったとは思えない出来栄えに、ミライも満足した。動きまわったおかげで体もポカポカと温かい。
「へへ・・・・やっぱり一人じゃ寂しいもんね。家族で一緒がいいよね」
「そうだね。
あ、そうだ!」
ミライはしゃがむと、今度は自分の膝ぐらいまでの小さな雪だるまを作り始めた。
「お兄ちゃん、今度は何を作ってるの?」
「ウルトラの父の雪だるまだよ」
そう言って、角をつけた雪だるまを見せる。
「ウルトラの父?」
「うん、僕の尊敬している人なんだ。次はウルトラの母の雪だるまを作るから、ちょっと待っててね」
「へー」
今度は動かずに、しゃがんで作業をしているミライの身体が急激に冷えてきた。
「はっくしょん!」
「大丈夫、お兄ちゃん?」
「うん、大丈夫。あとはウルトラマンタロウを作れば完成!」
楽しそうに作業をするミライを見て、風太も隣で微笑んだ。
「ねえねえ、タロウにも角をつけるの?」
「そうだよ」
「じゃあ、僕が最後に角をつけてもいい?」
「うん!」
ミライが雪を丸めて頭を作って胴の上に乗せようとした。その時。
地響きが鳴った。
「う、うわっ!」
ミライの手から雪玉が落ちる。揺れる地面にバランスを崩した風太が、ウルトラの母の雪玉の上に倒れた。
「地震・・・・いや、違う!」
山間に木霊する怪獣の声を聞き取って、ミライの表情が急激に引き締まる。
「怪獣だ!
風太君、ここで待ってて! 何か来たら隠れるんだよ!」
「わかった!」
走りだしたミライを見送った風太は、潰された雪だるまを悲しそうに見下ろした。

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超全集買った

ジャンバードの辺りを特に念入りに見ています(笑)変形ロボ大好き!
ラフスケッチとかも楽しい。ジャンボットかっけ~。
そして船内の描写に重大な間違いを発見。後で修正しないといけない・・・はうはう。
ミラーナイトが独自の夢を持っているのが良かったです。これも話に組み込めたらいいなあ。
俳優さんへのインタビューがなかったので、後で宇宙船も買ってこよう。

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ゼロの世直し宇宙旅1-8

艦内に警報が鳴り響いた。
「もうバレたか!
ナオ、これ持っておけ」
ランはそう言って、ナオにガンモードに変形させたウルトラゼロアイを渡した。
「いいの?」
「今は手がふさがってるからな」
「急ごう。ナオ、さっき通ったエレベーターを使う。そこまで注意してくれ」
「任せて!」
がしょがしょと警備ロボットが歩いてくるのが見えると、ナオはすかさずゼロアイを構えて撃った。急所を狙ったわけでもない一撃で、ロボットが壊れた。
「すっげぇ!」
ナオはゼロアイをまじまじと見ると、すぐに構えて周囲に視線を走らせる。後ろの通路からも今度は飛行タイプのハミングバードが飛んできた。
「はっ!」
ミラーナイトがミラーナイフでそれを撃ち抜く。
「急ぐんだ!」
「うん!」
後ろからの攻撃はミラーナイトが防ぎ、正面はナオが突破口を開く。衛兵ロボットを4体倒したところで、さっきの階段に辿り着いた。
「ミラーナイト!」
ミラーナイトは大きく頷くと、手を挙げて指先を軽く動かした。鋼鉄製の鈍い光を反射するエレベーターのドアが、鏡になる。
「入って! 早く!」
ナオが戸惑いながらもランの後ろについてきた人達を誘導する。だが、いきなり鏡になった壁に入れと言われても、戸惑うばかりだ。ナオはランを見上げた。
「兄貴も先に行って! ミーナの手当しないと!」
「すぐに戻ってくる!」
ランは頷き、ミーナを抱えたまま鏡の中に飛び込んだ。それを見て安心したのか、後ろにいた人々もあとに続いた。
「良い誘導だ」
ミラーナイトが人垣の後ろから声をかけてくれる。

ランは鏡の中からジャンバードの中に出た。
「きゃっ?!」
いきなりエメラナの悲鳴があがる。
「?!」
見るとエメラナの私室だった。ランは彼女の姿見を通ってジャンバードの中に戻ったのだ。何が起こったのか一瞬わからないランと、彼の腕の中にいる少女を見て、エメラナの視線が一瞬だけ厳しくなった。
『姫様?! どうされました?!
何をしている、無礼者! 早く部屋の外に出ないか!!』
「怪我人がいるんだよ! それに、もう連れて逃げてきたんだ!」
ランの後に続いて、捕まっていたタトゥイナの住人が、ぞろぞろと姫の部屋に出てきた。

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もしも総監が東光太郎だったら第八話8

「ミライのヤツ、遅ぇな。もう5分経っちまったぞ」
リュウは5分の間に大分冷めてしまったコーヒーを全部飲み干した。缶を家の外にある資源ゴミ用の箱の中に入れると、さっきミライが歩いていった家の方へ行く。
「おい、ミライ! いつまで遊んでんだよ!」
家と家の隙間の路地に足を踏み入れるが、そこには誰もいない。
「ミライ?」
足元の雪を見る。この狭い道は通学路にはなっていない。両隣の家の玄関の裏だ。雪はまた今朝積もったばかり。
そして足跡は一人分しかない。それが路地の奥で途切れ、山へと続く畑が連なっている農道の手前で消えていた。
リュウの顔が外気の所為だけでなく青くなる。
「ミライ! おい、ミライーー!」
「アイハラ君!」
光太郎の声がして、リュウは血相を変えて振り返った。
「総監! おか、おかしいんです! ミライが、ミライがいなくなっちまって、子供が・・・・あいつ、居もしない子供をおっかけて、どこかに消えちまったんです!」
「風太君だね? アイハラ君、念のため、村の人達を一か所に集めて避難させた方がいい。
俺は、山の方を調べてくる」
「ちょ・・・どういうことですか?!」
農道に向けて走り出す光太郎を追いかけ、リュウも走った。並走しながら光太郎が説明する。
「この辺りは、山神様が祭られていてね。その昔、この付近で暴れていた化け物を、山神様が倒したという話がある。その時に、山神様に、村の声を届けた子供がいるんだ」
「・・・・! まさか、それが・・・・!」

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今週のゴセイジャー

久々の街中でのロボ戦に迸った! ビル壊し最高!! とかやってる私はバカでしょうか。ええ、バカです。
今回は、敵の攻撃で、ビルの中の人も(多分)死んでいるという描写を入れて、本格的な犠牲者を感じました。戦隊はお子様向けなのでこういうエグイ描写は極力していないと思うのですが、(でも昔はもっとあったよね。火薬の量とかも)今回あってなんか嬉しかったというか良かったというか。悪いことは悪いと正直に伝えるなら、こういう描写は必要だと思うんですよね。今回はそういう破壊的描写に心底嬉しくなりました。ただ、アクションシーンが工場跡はスケール小さく見えるんで、少々アレでしたが。なんか違う場所ないですかね。
あとアラタが生身で羽根を出して、正規護星天使に覚醒したみたいで、そういうのも嬉しい。エリの癒しの歌もまた出てきてくれて嬉しい。でも博士がマスターヘッドを受け入れたシーンは爆笑。
あと2回かあ。そろそろ映画のCMになってるED元に戻してください。

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ゼロの世直し宇宙旅1-7

ミーナが仰向けに倒れた。彼女が助け起こしていた女性は、刀身の半ばまで体を貫かれていた。それでも周囲の人々は悲鳴もあげない。ただ、一層の悲壮感を漂わせ、怯えの色を濃くして作業に没頭する。
監視ロボットはすぐに飛び出したナオに銃口を向けた。弾丸が発射される刹那、伸びたランの脚が銃口を蹴りあげる。
「おりゃあっ!」
よろけた監視ロボットに更に回し蹴りを叩き込む。数メートル吹っ飛ばされたロボットは、火花を散らして動かなくなった。
「ナオ!」
ナオは這うようにしてミーナに近づく。本能的に体を反らせてレーザーを避けようとしたのか、致命傷ではなさそうだった。
「大丈夫?! しっかり!」
ランはウルトラゼロアイを取り出すと、騒動に気付いた他の監視ロボットに向けて撃った。ミラーナイトもミラーナイフで次々と監視ロボットを倒していく。
「おい、こいつら何で逃げねーんだよ?!」
「慣れているからだ」
ミラーナイトがランの背後に立った。
「ここまでは、恐らく何度かあったことだ。だが、最後には脱出できなかった。だから、今度も逃げられないと思っている」
ゼロは足元で倒れている女性を見た。目を閉じたままの苦悶の表情のまま、時間が終わってしまったヒト。
「だからって、ここで死んでもいいのかよ?!
おいっ、おまえら! 助けに来たぞ!! 早くここから出ろ!
もうベリアルはいないんだ!!」
周囲の人々は、怖々とランの方を見た。半信半疑の視線にイライラする。
「ゼロ、いきなりこの人数は・・・・それに、隣の部屋にも捕まっている人がいる」
ミラーナイトが囁くが、ゼロはそんなことは聞いちゃいなかった。ゼロアイで次々と壁際のドアを撃ち抜いていく。壊れたドアは、空気の漏れる音と共に開いた。周囲の人々の気配が、ほんの少しだけ期待するものに変わる。だが、積極的に動こうとするものはいなかった。ただ、誰もが手を止めて出口を見ている。
「ゼロの兄貴! 早くしないとミーナが死んじゃうよ!」
ランは大きく頷くとミーナを体を抱えた。
「おい、ひとまず逃げるぞ!」
ミラーナイトは短くため息をつくと、ヒラリと宙を舞って一番近い出口の前に降りた。
「さあ、逃げて! 監視ロボットが来ても、我々がなんとかする!」
ナオはランの前に立って、真っ先に逃げ出す。出口の外に顔を出して確認すると、
「まだ大丈夫だよ!」
と手を振った。

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不覚・・・orz

以前、メール直打ちで書いた小説が、古いアイテムの整理で消されてしまった・・・orz
かーなーり、の量になってしまっておお・・・なんでもっと早く保護しておかなかったのかーーー!!
もらったものは大事に取ってあるのに、送った方がテキトーとか、この辺のいい加減なところを直さないといけません・・・はうー・・・・。書いた内容は憶えているけど、再現できねーよ!

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もしも総監が東光太郎だったら第八話7

ミライが近づくと、風太が嬉しそうに笑った。
「おはよう、風太君」
「おはよう、お兄ちゃん!」
「風太君は学校に行かなくていいの?」
「いいんだよ。だって行ってないし」
「だめだよ。ちゃんと勉強しなくちゃ」
ミライがたしなめると、風太は笑いながら身を翻した。
「ね、遊んでよ! 誰も僕と遊んでくれないから、一人で寂しかったんだ」
「え? ずっと一人だったの?」
「うん。学校は・・・・行けたらいいなぁって思ったよ」
「そう、だったんだ・・・・ごめん!」
ミライは勢い良く頭を下げた。
「ううん、いいよ。
それより早く遊ぼうよ!」
「あ、じゃあリュウさんも呼んできていいかな? リュウさんは僕と一緒に村田さんの家で雪かきをやってるんだ。それに光太郎さんも来ているから、4人で一緒に遊んだ方がもっと楽しいよ」
「楽しくないよ」
風太はぷうっと頬を膨らませた。
「さっき雪下ろししてたもう一人のお兄ちゃんでしょ? あの人、僕のこと、全然気がつかなかったもの。ああいう鈍感な人はダメだね」
「鈍感・・・・」
たまにマリナが鈍感だの熱血バカだの言って怒ることがあるが、それと同じだろうか。
「何して遊ぼうか。雪合戦する?」
小走りに雪の中を駆け始める風太を追って、ミライも少し足早に歩き出した。


「お久しぶりです。足の方は大丈夫ですか?」
「いや、東さん、本当によく来てくれた。ありがとうございます。
全く、うちの倅ときたら、正月にも帰ってこなくて・・・・」
「息子さんも、色々と忙しいのでしょう。年賀状は届いたんでしょう?」
「まあ・・・・」
村田さんは少しだけ照れたように視線をずらした。
「あなたのよこしてくれた二人、今時の若いモンにしちゃ珍しい。良い子達ですよ」
「ありがとうございます」
光太郎はそういうと立ちあがってコートに手をかけた。
「それじゃ、俺も納屋の雪下ろしを手伝ってきます。今日と明日ぐらいはもつでしょうから、ゆっくりしててください」
「ああ、ちょっと待ってくれ、東さん!」
「え?」
「夕べ遅くに着た子が、風太に会ったっちゅうんじゃ。何か、良くないことがなけりゃいいが・・・・」
「風太君? もしかして、それって・・・・」

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今週終り~

やっとこ一週間が終わり。まあ、23:30過ぎまで残業していた先週とくらべりゃ格段にラクチンでした。
ネタ書く時間が欲しい。いっそポメラ買ってしまおうか。ちょっと悩んでしまいます。

ニコニコあさってたら、特攻野郎AチームとウルティメイトフォースゼロをくっつけたMADがあって爆笑してしまいました。
すげー似合ってるよ!! あれ、私が書きたいのこういうじゃないか?(笑)
今書いてるのは別に書いてみたい。兄さんのなんでも屋みたいに。

海外ドラマで一番好きなのは、冒険野郎マクガイバー。身近なものを何でも利用してピンチを切り抜けるっていうのが大好きなんですよ。私がタロウを好きなのも、割と身近なものを使って怪獣を倒そうとしているからなんじゃないかなと思います。光太郎さんとマクガイバーも似てるしね。
マクガイバーのDVD買っちゃおうかな。

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ゼロの世直し宇宙旅1-6

ドアが開くと、ラン達は伏せて中に入った。巨人族(ベリアルやダークゴーネ、アイアロン等)に合わせて作られた作業場に、人間達が大量に押し込められ、ベルトコンベアで流れてくるスプゥルの選別作業をしていた。
「こんなにいたんだ・・・・」
ゼロも言葉にこそ出さないものの、捕らえられた人数に驚く。これを一度に助けるのは相当骨が折れるだろう。一応レオや80に人質を取られた場合の戦い方は教わったりもしたが、最後には「ケースバイケース」で片付けられた。
「逃げる時には、一か所にまとめた方がいいだろう。逃げる通路も確保しておく必要がある」
「あ、ああ・・・・」
(これだけの人数を一度に入れるんだ。出入り口は複数あるんじゃないか?)
体を借りている時、普段は黙っているランの声が頭に響いて、ゼロは周囲を見渡した。疲れて無気力になっている人々の無表情な仮面が、初めてそれを見たゼロに辛く突き刺さった。
(殺されかけて絶望するってだけじゃないのか・・・・)
立って作業している後を、監視ロボットが通路を行き来して見張っている。壁面沿いに視線を這わせると、確かに出入り口になる場所は幾つかあった。
(ドアの鍵ぶっ壊して通路に逃がして、それから救難用の宇宙船にまで連れていかないといけないのか)
養成所の卒業試験だってこんなにはないはずだ。多分。
ランとミラーナイトが周囲に目を光らせている間に、ナオは近くにいる中で、比較的元気そうな表情の男の人にしゃがんだまま近づき、足をつついた。
「ねえ、おじさん」
「?!」
「しっ!」
突然のことに、話しかけられた人は驚いてナオを見る。スプゥルが落ちたが、ナオが空中でキャッチした。
「おじさん、ニーナって子、ここにいる? おれ達、手紙を見て助けに来たんだ」
男の人は周囲を素早く見ると、ナオの方を見ずにスプゥルを受け取る。すぐ隣にも人がいるのだが、ナオに気付くだけの気力がないのか、機械的に作業を続けている。
「ここにはニーナはいないはずだ。隣の作業場に連れて行かれたのまでは知っている。だが、妹のミーナなら、あそこにいる」
男の人は足の爪先を三つ向こうの作業台を指した。ナオは頷くと、一人離れてミーナのところに向かった。作業台を迂回した時だった。突然、人の倒れる音がした。ランとミラーナイトが少し腰を浮かせた。
「おばさん、おばさん、しっかりして!」
倒れた女の人を、ミーナが助け起こす。監視ロボットがやってきて、ミーナを倒れた女性から引き離そうとした。
「やめて! もう限界なのよ! こんな仕事がしたければ、あんた達ロボットがすればいいじゃないの! この人には休憩が必要なのよ!」
監視ロボットの腕からレーザーサーベルが伸びた。
「やめろ!!」
ナオが飛び出し、ランとミラーナイトが作業台の上を飛び超える。だが、それよりも一瞬早く、光の刃が二人に届いた。

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ゼロの世直し宇宙旅1-5

ラン達は、フロアを三つ降りた。隣にあるエレベーターを使えば早いのだが、逃げ道がないので止めた。最後にやたらと長い下り階段に出くわす。
「どうやら次で終わりのようだ」
「だよね。フロア2層ぶち抜いてる。絶対に次が船底だよ」
最下層はナオの言うとおり、フロアを二つどころか三つも使った巨大なものだった。ただ、それでも内部は幾つかの部屋に区切られているようで、階段を降り切ったところからは全容を見渡すことはできなかった。
「おい、隠れろ!」
通路の向こうから、監視用のロボットが歩いてくるのが見える。三人は慌てて階段に戻って数段登り、壁に張り付いてそれをやり過ごした。
「監視がいるってことは、ここに捕まってる連中がいるってことだな」
「後、尾行していってみる?」
兄が頷くと、弟は少しワクワクした面持ちで足を忍ばせ、フロアに降りた。監視ロボットは首を左右に振りながら通路を歩いて行く。やがて一つの扉の前に行くと、アームから出た三本の指を使ってドアを開けた。
「あそこだ!」
三人が駆け寄るが、鋼鉄の自動ドアは閉まったままだ。パスワードを入れるロックすらない。完全に、ロボットの個体識別信号のマーキングだけで動いている。
「どーすんだよ、開かないじゃん」
「まあ、任せとけ」
ナオが軽くドアをどつくと、ランが自信たっぷりな表情でドアの前に進み出る。軽く目を閉じると、手首を胸の前でクロスさせた。
「何?」
「しっ」
ミラーナイトがランに触れようとしたナオをやんわりと押さえる。やがてカチリと音がして、ロックが外れた。
「すっごい! ゼロの兄貴、何やったの?」
「ウルトラ念力って言ってな、あとは秘密だ」

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もしも総監が東光太郎だったら第八話6

「お~~い!」
雪を一通り下ろし終えた二人の耳に、快活な男の声が聞こえる。声のする方を振り向くと、光太郎が手を振って歩いているのが見えた。
「光太郎さん!」
「総監!」
二人はスコップを持ったまま、地面に向かって飛び降りる。雪がたっぷりと積もっているので、飛び降りても痛くない。
「お仕事はもう終わったんですか?」
「ああ。始発に間に合うように頑張ったよ」
「って、それじゃ徹夜じゃないですか! 大丈夫ですか?」
「はは・・・大丈夫、大丈夫! このぐらい、鍛えてるからね」
光太郎は屋根を見上げて満足そうに二人に視線を戻す。
「流石に二人だと早いな。これだったら、後は納屋の雪下ろしをして、お昼頃に戻れるかな。俺も手伝うよ」
「し、しかし・・・・」
「元々、俺が頼まれた仕事だしね。
じゃあ、荷物を預けてくるから、それまで二人で休憩しておいで」
光太郎は、カイロを挟んだ予備のマフラーに包まれた缶コーヒーを取り出すと、二人に渡す。
「「ありがとうございます!」」
颯爽と家の主に挨拶をしに行く光太郎を見て、リュウは缶に口をつけた。ミライも笑ってコーヒーを飲む。体は動いて温かくなっていたが、コーヒーから出る湯気が冷たくなった頬に当たると、まだ冷えていたのだと実感する。
冷えないように一気に飲むと、隣の家の陰から覗いている人影を見つけた。
「あれ? 風太君、もうこっちに来てる」
ミライの言葉に、リュウは缶から口を離して同じ方向を見る。道向かいの隣の家の方をミライが見て手を振っているのだが、そこには誰もいない。
「おい・・・・おい、ミライ! さっきから風太風太って何処にもいねぇじゃねぇか!」
「います! リュウさん、そういう言い方は失礼ですよ」
ミライは彼にしては珍しく少し批難するような目でリュウを見た。
「僕、風太君と少し話をしてきます。5分ぐらいで戻りますから!」
雪にぼすぼすと足を突っ込んで、ミライが隣の家の陰に隠れて見えなくなった。


テーマ:二次創作 - ジャンル:サブカル

サントラGET!

映画のサントラ買いました~♪

いや、今回の映画本当、凄いわ。映像も音楽も歌も! 
実は今までゼロはあんまり好きじゃなかったんですが、今回の映画で大好きになったし!
ランはこのままゼロの人間体やってくれないかな。でもノアさんの力をもらったってことは、デュナミストを次々と
ポイ捨て替えて行く可能性もある。副隊長みたいに女の人がゼロになることはあるんだろうか(笑)

アナザースペースに行ったゼロは初めて友達ができて、嬉しくてたまらない! って感じがします。
あの性格じゃ、光の国じゃ浮いてそうだし。メビだって若いけどもう中堅として仕事してるから、やさしくてほんわかしてても友人っていう接し方にはならないだろうな。ゼロの方が年下な分、意地を張って、メビが頑張っても拒みそう。
というか、そもそもセブンがちゃんと子育てしてないからじゃ。多分、母親のことも教えてもらってなさそうだ。どっかの施設に預けられてたんだろうか、ゼロ。それともセブンは最近までゼロが自分の子供とか知らなくて、母親が隠れて育ててたのか。ちゃんと両親が揃ってたらタロウみたいになってたろうに(そういやゼロとタロウって血縁関係あるんだよね。タロウも正面切ってゼロに親戚として話しかけられなくて困ってたとかあるのかな)。

結論。女にだらしない親父が悪い。大体、地球にいた時だって(ry



ラン役の小柳さんのブログを見たら、スパイダーマンの格好をしている写真があって、それが赤と青なもんで、一瞬ゼロのスーアクさんっぽく見えてしまった(笑)ZAT制服着ても似合いそうだ。個人的には、S―GUTS
かXIGが似合うと思うのですが。

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ゼロの世直し宇宙旅1-4

ジャンバードはタトゥイナの衛星軌道から少し離れたところで停止した。大きくはないが、細かいデブリが多数浮いており、姿を隠すのに丁度良い場所だった。
「内部構造まではわからないから、ここから見える窓の部分に移動する」
ミラーナイトは拡大された輸送艦の映像の、中腹辺りにある窓を指差した。上部のブリッジ付近の窓は、じっと見ていると時折ロボットや星人が行き来しているのが見えるが、中腹部には見当たらない。
「気をつけて行ってきてください」
「大丈夫だよ! ゼロの兄貴もミラーナイトもいるんだしさ!」
ナオはニーナの書いた手紙を握りしめて胸を張った。ランが笑顔でナオの頭を掻きまわす。
「では姫様、行ってまいります」
『気をつけろ。今回はあくまで偵察だということを忘れるな』
「わかってるよ」
ミラーナイトが鏡を作り、その中に手を入れると表面が水の波紋のように波打った。それに続いてナオ、ランが鏡の中に入っていく。三人が消えると、鏡も同時に消えた。
「どうか、ご無事で・・・・」
エメラナは三人の消えた空間を見つめ、祈りをささげる。顔をあげた彼女は、凛々しい眼差しをグレンファイヤーに向けた。
「グレンファイヤー、炎の海賊に連絡を取ることができますか? かの方たちの御都合がよろしければ、助けられた人々を、元の場所に戻すお手伝いをしていただきたいのです」
「大丈夫。船長達ならやってくれるさ」
グレンファイヤーはジャンバードに寄りかかってサムズアップをしてみせた。



ミラーナイトは音も立てずに輸送艦の床に片足をつけた。両足が床を踏むと、振り向いてナオに手を貸す。最後にランが出てくると、強化ガラスの窓は波紋を消して堅い反射をするのみになった。
「さて、どちらに行くべきか・・・・」
「荷物って大体船底に入れるもんだろ? 下に行く道を探そうよ」
左右に伸びる通路を奥まで見通し、階段を見つけたランは、「そうするか」と呟いてナオの手を引いた。

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もしも総監が東光太郎だったら第八話5

和食の朝ごはんを御馳走になると、ミライとリュウは防寒対策をしっかりして屋根の上に登った。
「滑らないように気をつけろよ!」
「はい!」
スコップを使って、屋根の上から雪を落としていく。他の家でも雪かきをし始めているところがあり、ミライはリュウや近所の人達の動きを見て、雪下ろしの真似をした。
リュウは意外な程、雪かきに慣れていた。
「リュウさん、早くて上手ですね」
「セリザワ隊長にな」
嬉しそうな表情で雪下ろしをしながらリュウが言った。
「訓練だって言われて真冬の雪山に何回か連れて行かれたんだよ。結構スパルタだったぜ」
「そうだったんですか」
「他にも真夏に100キロのマラソンしたりな。よし、帰ったら訓練メニュー見直すか!」
登校時間の小学生が、ランドセルを背負って村の道を歩いていく。
「おー、元気だなー。風の子ってより雪の子って感じだな」
追いかけっこをしながら学校に行く子供たちを見て、リュウはスコップを動かす手を止めて目を細めた。
「風の子? 風が子供を産むんですか?」
「そうじゃなくて、風みたいにあちこち飛び回って元気だってことさ。でもここの子達は、雪の中で元気だからな」
「そうですね。寒いのにあんなに動けるなんて凄いです」
カイロを四つもつけたミライは感心して屋根の上から子供たちを見下ろす。
「ほら、あと半分だからやっちおうぜ」
「はい!」
リュウの方を向いて返事をしたミライが、再び屋根の上に視線を向ける。その視界の端っこに、人影があった。焦点をそちらに合わせると、昨日と同じ格好をした風太が、田んぼの上の真っ白な雪の上で手を振っている。
「風太くーん! 学校に行かなくていいのー?!」
ミライは手を振り返して声をかける。風太は笑ったまま踵を返すと、山の方へと走って行った。
「風太君、どうしたんだろう?」
「おい、ミライ。誰と話してるんだ?」
「風太君です。昨日、僕をここまで案内してくれた。あそこを走っていますよ」
4時間も道に迷った方向音痴の子供を見るため、リュウはミライが指さす田んぼを見た。真っ白な雪の平原の上には、案山子も立っていない。
「誰もいないぞ?」
「いますよ、ほら。あ、もうあんなところにまで」
微笑むミライを見て、リュウの頬がひきつった。

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ゼロの世直し宇宙旅1-3

グレンファイヤーは1時間程で戻ってきた。
「確かにタトゥイナにブリガンデが集まってる。輸送艦もあったな。護衛にはダークロプスがいた。多分、あん中にゃスプゥルが山と積んであると思うぜ。船長達に知らせっか」
「スプゥル?」
『スプゥルは演算装置に組み込まれる結晶体のことだ。特に高速演算を行う場合には、小さくとも純度の高い結晶が必要になる』
”ジャン”の人格もスプゥル上にプログラミングされている。
「タトゥイナにはエメラル鉱石はほとんどねーが、代わりに純度の高いスプゥルが採れるんだ」
「へー、グレン詳しいね」
ナオが褒めると、グレンファイヤーは頭を掻きあげる。ぼわっと炎が吹きあがった。
「へへ・・・まーな! こう見えても、特産品には詳しいぜ」
「スプゥルならレギオノイドやダークロプスの人工頭脳にも使われているはずだ。ベリアル軍の残党は、機動兵器を量産して他の惑星を襲うつもりなのだろう」
「よし、その前に叩いてやる!」
ランが手をぱしっと打ち付けるとその体に重なるようにしてゼロが前に出た。
「あ、おい、ちょっと待て!」
少しよろけたランが制止するが、ゼロはジャンバードの壁を抜けようと駆けだす。
「待て」
が、その前に鏡にぶつかった。
「!!」
「ぎゃははは・・・・!」
その光景を見ていたグレンファイヤーが腹を抱えて笑いだす。ゼロは窓の外の炎の巨人と鏡の騎士を睨みつけた。ランがゼロの手を掴む。
「ゼロ、逸る気持ちはわかるが、捕まってる人達がいるんだぞ」
「それも、宇宙空間にだ」
ミラーナイトは瓶を手に取った。
「これを宇宙空間に投げ出したからには、輸送艦か、ブリガンデに捕まっているいるのだろう」
『スプゥルは未だ、人間の手で選別しなければならない程、繊細な結晶だ。輸送艦内で選別をしながら目的地に送っている可能性が高い』
「先に捕まってる人を助けないと、基地を壊せないってことだね」
エメラナはふと大事なことを思いついた。
「捕まっている方々はどのぐらいの人数になるのでしょうか? ジャンバードに収容しきれる程の人数であれば良いのですが」
「捕まっている人のいる場所と、人数を調べる必要があるな」
「乗り込むの?」
ランが顎に手を当てて考えると、ナオが期待するように下から顔を覗き込んだ。
「相手にわからないように潜入できれば、それが一番だな」
「じゃあ、ミラーナイト手伝ってよ!」
ナオの提案に、ミラーナイトは大きく頷く。
「一緒に行くか? ゼロ」
返事の代わりにゼロはランに向き直り、体を重ねた。

テーマ:二次創作 - ジャンル:サブカル

グレンはおじいちゃん子

アベ監督のインタビューをこちらで見たのですが

http://rooftop.cc/interview/003067.php

グレンはおじいちゃん子だったのか! そういえばそうだ。
ってことは、ゼロは小さい者に弱くて(ピグモンとかナオ)、グレンはおじいちゃんに弱いのか。
なんて可愛い奴らだ。ゼロが中学生の不良なら、グレンは高校生の不良のようだ(笑)
なんですか、そのうちウソばっかりついて周囲の気を引いている孤独なおじいちゃんをグレンが助けるとかあるんでしょうか。

今日、昼休みに散歩していたら、いきなり敵さんの設定がわいてでてきたので、早く書きたいです。
これも後で設定リスト作ろう。でも、たった2話のために(しかも年末には使えなくなっているはず)の話にどかどか設定作るってアホですね。気がむいたら「もしもゼロがランと再合体していたら」にタイトル変更して続けるのかもしれません。


自分の脳内を疑っている私に、拍手ありがとうございます!

yamiさん>お久しぶりです~! あけまして~!
先日エベっさんのお話を久々に見たら、リュウさんも出したくなってしまい、急遽登場していただきました(笑) なんというか、先輩してるリュウさんは楽しそうでいいです。ミライも素直で可愛いし。光太郎総監ですが、今回はベースにしているお話でも光太郎さんの出番が少なかったので、まあいいかなと。
映画パワーって凄いですね! 特に今回の映画は本当にお気に入りです! 特別マガジンみたいに、何度も読んでもらえるような話になるように頑張ります!

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もしも総監が東光太郎だったら第八話4

翌朝、ミライは自分のくしゃみで目を覚ました。
「はっくしょん!
・・・・あれ?」
フェニックスネストにある自分の部屋とは違う。エアコンが完全に理想的な気温に保っている室内よりもずっと寒い。起き上がると、体全体に冷気が襲ってきて、慌ててミライは布団を被った。
「さ、寒い!!」
「う~、もう朝か。
よっしゃ!」
隣でゴソゴソとリュウも起き上がる。こちらは訓練の年季が違うのか、温度差などほとんど気にせずに布団から飛び起きた。
「おい、ミライ、起きろよ。朝だぞ」
「わ、わかってます・・・・でも、すっごく寒いです!」
「あったりめーだ。朝が一番寒いんだよ」
リュウは障子を開けた。朝陽が一気に視界を覆う。庭先に積もった雪に陽の光が反射して、なおさら眩しかった。
「おー、良い天気だぜ。ほら、ミライ見てみろよ。おまえ、雪なんてみたことないんだろ?」
だが、こんもりと膨れた布団は一向に崩れない。
「おら! 起きろミライーー!!」
リュウはミライの布団をはぎとった。
「わあっ! リュウさん、やめてください! 寒いですっ!!」
「寒いぐらいなんだ! アンタクティカに行ったらもっと寒いんだぞ!
ほら、見ろよ!!」
未練がましく布団を掴むミライを引っ張って窓辺による。
「わあっ・・・・!」
初めて見る光景に、ミライは目を見張った。
夏の間は田んぼのそこは、今は雪に覆われて真っ白だった。朝陽の当たった場所から、ゆらゆらと湯気が出ている。金色の陽光は、雪に当たって銀色に反射していた。カラリとリュウが窓を開ける。風はなく、冷たい空気が頬を撫でて行き、吐息を白く凍らせた。そして自分の呼吸の音すら大きく聞こえる程の、静寂。
「これが・・・・雪・・・・光太郎さんの好きな、朝・・・・」
雪を見つめるミライの肩に、リュウはそっと半纏をかけてやった。

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ゼロの世直し宇宙旅1-2

ミラーナイトがブラックアウトしていたスクリーンから抜け出てきた。
「ミラーナイト。どうしたのですか?」
食事を終えてブリッジに戻ってきたエメラナ達は、等身大の大きさのミラーナイトを見た。ゼロはカレーを食べて満足したのか、ランの中に引っ込んでいる。
「奇妙な物を見つけたので、持ってきました」
「奇妙な物?」
『危険はないんだろうな?』
「それはないだろう」
ミラーナイトは手に持ったものをトンとテーブルに置いた。
「なんだ、ただの瓶じゃん」
ナオはガラスでできた瓶を手に取った。中に紙が入っていて、封はされていない。口が狭いので、手の小さいナオが瓶を逆さまにして、紙の端っこをつまんだ。
「手紙?」
「みたいだな」
「ガラスの瓶に入れたお手紙なんて素敵ですね」
「ん~、でもなんだって宇宙空間に瓶が流れてるんだ? 惑星内の海に流れてるならともかく」
「そう。私もそれが気になったから拾ってきたのだ」
「取れたよ!」
ナオが引っ張りだした紙を広げる。ランとエメラナも紙を覗き込んだ。

  助けてください! タトゥイナは、カイザーベリアルの配下を名乗る者に襲われ、略奪と破壊が行われています! 私は強制労働の間にこれを書きました。百万分の一の確率で誰かの手にこの手紙が届きますように。
                                ニーナ

「カイザーベリアルだと?!」
ランはナオの手から手紙をひったくった。
「あいつ、手下が山程いたもんな」
「おそらく、通信もできない状況で思いついた救難信号なのだろう」
『確立が低すぎる! 百万分の一どころか五百万分の・・・・』
「タトゥイナに行くぞ!」
「よっしゃ!」
ランの言葉にナオがぴょんと飛び跳ねた。
「ええ、参りましょう。私達に、何かお手伝いができることがあるのなら、それをするべきです」
エメラナの気丈な言葉に、ジャンバードが折れる。
『わかりました。タトゥイナはこの近く、10光年程の場所にあります』
「なんなら俺が先に行って見てきてやろうか?」
グレンファイヤーが窓をトントンと叩いて、提案する。
「頼む。その方が真偽がわかるだろう」
「へへっ・・・じゃ、ちょっと待ってろよ!」
真紅の身体が暗闇に溶けるように遠ざかって行った。

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もしも総監が東光太郎だったら第八話3

「はい、ここだよ」
「ありがとう、風太君」
ミライが案内された一軒家には、暖かそうな灯りが灯っている。裏の勝手口に案内してくれた風太は、ミライの手を離すと、ぱっと身を翻した。
「じゃあね! お兄ちゃん!」
「ばいばい、気をつけてね」
ミライは風太に手を振ると、勝手口を叩いた。
「こんばんは! 遅くなってすみません!」
ドタドタと足音がし、木の扉が開いた。
「ミライ!」
逆光の中聞こえた声に、ミライは目を丸くする。
「おまえ、どこで道に迷ってたんだよ?!」
「リュ、リュウさん?!」
「あーもー、雪だらけじゃねーか!」
リュウはミライの体に積もった雪を払うと、後に立っているおばあさんに声をかけた。
「すんません、東さんから連絡のあったやつって、こいつです」
「あーあー、この子なのかい? 遅いから心配したんだよ」
「え? あの・・・・」
「駅からここまで一本道なのに4時間も迷ってるやつがあるか!」
「4時間?!」
狭い土間から家の中にあがり、台所を通ってガラス障子に区切られた和室に入る。
「わあ、あったかいです」
「おお、やっと来んさったか。ほれ、炬燵に入れ」
「はい!」
リュウはミライから帽子とコートと手袋をはずすと、玄関の方にあるコートかけに置いてくる。
「寒かったけ? ほら、たんとお食べ」
おばあさんは具だくさんの味噌汁をどんと置くと、ごはんやおかずを温めなおす。そこでミライは大黒柱にかけられている時計を見た。
「21時?!」
「まったく、どんな道の迷い方したらこんな時間になるんだよ。心配して総監に場所聞いておいて良かったぜ」「あの、でも・・・ぼく風太君に案内してもらったんです」
「風太?」
「はい」
ミライは味噌汁の入ったお椀を手に取った。かじかんだ手が痺れを感じる程、暖かい。
「駅の近くのバス停で会ったんです。村田さんのお宅を知っているから、案内してくれるって」
「風太・・・風太っちゅうたか」
おじいさんはその名に、炬燵の掛け布団の模様を見たまま固まった。
「おじいさん?」
「村田さん?」
「あ、ああ・・・・なんでもない。ほら、早く食え。風呂も沸かしてあるでな。
明日、うちの雪を全部下してもわらわにゃならんから、風邪ひくな」
「は、はい・・・・」
おじいさんに促され、ミライは慌てて味噌汁を啜った。

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ゼロの世直し宇宙旅1-1

「はああっ!」
「おりゃああっ!!」
ゼロとグレンファイヤーの蹴りが交差する。互いの顔に見事にクリーンヒットし、そのまま即座に離れる。グレンファイヤーはファイヤースティックを取り出し、ゼロに振り下ろした。
「おっと!」
ゼロはそれを避けると、ゼロワイドショットを放った。
「いきなりかよっ!」
ファイヤースティックを回転させ、辛うじてそれを防ぐ。
「まだまだあっ!」
ゼロはまだ防御態勢のグレンファイヤーに突進して、胸に掌底を叩き込む。だが、グレンファイヤーは吹っ飛ばされる直前にゼロの手首を掴み、一緒に後方に飛ぶと、下からゼロの腹を蹴りあげた。
「くそっ!」
放り出される形になったゼロは、体勢を整えてグレンファイヤーに向き合う。と、カラータイマーが鳴った。
「ほらみろ。そんな大技、しょっぱなに出すからだよ」
グレンファイヤーが笑ってカラータイマーを指差す。
「そうだな。それじゃ、エネルギーの補給に戻るぜ」
「あっ?! 何あっさり頷いてんだよ! おいっ! ゼロ!!」
グレンファイヤーの呼びかけにも答えず、ゼロは大急ぎで近くを飛んでいるジャンバードの中に飛び込んだ。


「ほい、お待ちどうさま!」
「ごはんもできたよ!」
ドン! とランがカレーの入った鍋をテーブルに置く。ナオも炊きあがったご飯の入った鍋を持ってきた。
「まあ、美味しそう!」
「たくさん作ったからな。好きなだけ食べろよ」
ランはナオからご飯の盛り付けられた皿を受け取ると、上からカレーをかけてエメラナの前に置いた。
「はい。いただきます」
「んじゃオレ達もいっただきまーす!」
ランは二人を見て笑ってスプーンを取った。
「いただき・・・・」
ふわりと小さな光がランの胸の中に入る。
「いただきますっ!」
と、いきなりランがカレーをかき込み始める。
「ラン兄貴?! じゃなくて、ゼロだな?!」
「おう!」
ランは軽くうなづくが、カレーを食べ続けることは止めない。
「ゼロはカレーが気に行ったようですね」
『そのために修行を放り出すとは、関心しないな』
「エネルギー減ってたからしょうがないだろ」
「おいコラ、ゼロォ!」
グレンファイヤーが外からジャンバードを蹴った。
「う、うわあっ?!」
『何をする! 
ああ、姫様、ご無事で?!』
機体が揺れたせいで、皿やコップが跳ねたが、幸いにもひっくり返ったり床に落ちるようなことはなかった。
「大丈夫です」
「あっぶねーな! 何しやがる!」
「うるせえ! てめーがそのカレーとかいうのを食うために、わざとエネルギー減らす戦い方をしたってのはわかってんだよッ!」
ゼロはカレーの皿を抱えると、大事そうにまた一口食べた。
「カレーの匂いがしたからしょうがないだろ」
ランとゼロの感覚は繋がっている。ランが料理をし始めたのを感じ取ったゼロは、訓練を早く終わらせるようにエネルギー効率の悪い戦いに切り替えた。
「もー、ちゃんと取っておいてあげるから、グレンの相手してあげればいいのに」
「ランが腹一杯になったら食えないだろ」
(全く、何やってるんだか)
ミラーナイトは軽く肩をすくめると、遠くを見た。この付近は恒星が割と多いので明るい。反面、居住のできる惑星は限られている。
キラリと、何かが光った。
「ん?」
恒星の自然な光でも、人工的な光でもない。あれは、反射の光だ。それも小さくか細いものがゆらゆらと漂うような。
ミラーナイトは仲間の喧騒から離れ、その反射光に向かって飛んだ。
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もしも総監が東光太郎だったら第八話2

東京駅から新幹線に乗り、ローカル線に乗り換えて、4時間ほどで目的の村についた。電車の窓からずっと見えていた雪にわくわくしながら足を踏み出す。
「さ、寒いっ!」
まだ風も吹きつけていないのに、ミライはダウンコートの前をかきあわせた。皮の手袋も毛糸の帽子も光太郎が用意してくれたものがあるのを、慌ててカバンから取り出して身につける。吐く息が白いという現象を、初めてみた。
「ここに、雪があるんだ・・・・」
電線の上にたまった雪を見上げる。そのまま駅舎に入ると、ローカル線の駅が無人駅だというのに、まずミライは驚いた。切符を入れる木箱があるだけの簡素な駅で、人影がない。
「えっと・・・・すみませーん、誰もいませんかー?」
時刻表だけが毎年新しく張り替えられているが、それ以外は黒ずんだ木の建物に、夕暮れ時の僅かなオレンジ色が濃い影を落としていた。
「ここに、いれればいいのかな?」
ミライは怖々と切符を、数枚たまっている木箱に入れた。
駅の前からは正面と左右に真っ直ぐ伸びている雪の道があるだけだ。大分暗くなっていたため、木製の電柱に蛍光灯の光がついている。光太郎に描いてもらった地図を手に、雪の上に一歩踏み出す。さくっという音がして、ミライの足跡がくっきりついた。
「すごい!」
足首の辺りが少し冷たい感じがしたが、それに構わず、ミライは足を雪に埋めては抜くという作業を繰り返した。
「雪って不思議だなあ・・・・」
後ろ向きに歩きながら、自分のつけた足跡を見て満足していたミライは、どすんと何かにぶつかった。
「す、すみませ・・・・」
慌てて振り返るが、そこはバス亭の待合所だった。
「あ、あれ?」
「あははは・・・・! お兄ちゃん、何やってるの?」
裸電球一個だけの待合所のベンチの上に子供が座っていた。ミライは初めて見たが、ちゃんちゃんこを着て、藁を編んだ長靴を履いている。
「あ、こ、これは・・・・雪って楽しいなって思って・・・・・はは・・・・」
「あははは・・・・!
ねえ、お兄ちゃん、どこから来たの?」
「僕はフェニ・・・えーと、東京から来たんだ。村田さんって人の家に、雪下ろしにきたんだよ」
「へー、偉いね! 
ね、道に迷ったら僕が案内してあげようか」
ミライは周囲を見渡した。暗い村の中には、街灯の明かりがぽつぽつと立っているだけで、誰もいない。光太郎の描いてくれた地図の目印も、見つけにくい状況になっていた。
「うん、頼むよ!」
ミライは少年にむかって手を差し出すと、彼はミライの手を握り返してくれる。手袋もしていない手からは、何の体温も感じ取れなかった。
「寒くないかい? 手袋もう一つあるからあげるよ」
「ありがとう」
少年はミライからもらった手袋をはめた。ぶかぶかだが、嬉しそうにはめて両手を頬に当てる。
「僕、風太! お兄ちゃんは?」
「僕はミライ。よろしくね」
「うん!」
雪が降り始めた。ミライのコートの上、風太のちゃんちゃんこの上に、羽毛のように軽く落ちる。
「村田さん家に行くんでしょ? 裏庭から入る道だったら知ってるよ」
風太は手袋をした手でミライを引っ張り、すっかり暗くなった村の中に連れ出した。

テーマ:二次創作 - ジャンル:サブカル

題名のない音楽会

見ましたー! 初代さんが指揮をとってくれるとは!
楽団員の人にもウルトラ好きがたくさんいて嬉しいです。レッドキング~w
ゼロとセブンは出てくるなと思いましたが、まさかベリアル陛下も出てきてくださるとは!
主題歌のメドレーだけで泣きそうになりましたよ。エースの「今だ! 変身!」って声が入ってて!
そしてメビのところで泣いてしまった(苦笑)メビの主題歌は、映画のサントラ聞きまくったせいで、逆転のシーンのイメージが強くて、ずーっとそこを思い出してしまうんですよね。特にガッツ&ナックル戦。
ムサシも出てきてくれてよかったー! タロウとコスモスのところはちゃんと歌ってましたね。
ゼロのテーマもオーケストラの生演奏だとやっぱり違いますね。より深みが出ている気がします。
サントラ早く買わないと~♪

音楽にノリノリな私に、拍手ありがとうございます!

リオさん>はい、皆も待っていた光太郎総監です! 今回はミライをメインにした冬の怪奇シリーズに挑んでみたいと思います。光太郎総監は、もう一本、すぐにでも書きたいのがあったのですが、時期的に(笑)こっちを優先しました。夏にならないように頑張ります。

それと、ゼロの話も2本思いついてしまったので(アホですか!)、長編一本にまとめるか、分割するか、まーとりあえず書いていきます。来年の今頃「映画とちげーよバーカ!」とか罵倒しないでください・・・・。

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僕の春休は黒こげだった オマケ

ゾフィーからメールが来た。着信音に気付くと、彼は調べ物をしていたプレートから顔をあげ、メールボックスを開く。
「・・・・・ベリアル副隊長に半殺しにされた?!」
プレートに食いついて中身を良く読むと、家庭教師のバイト先の家族と一緒に旅行に行ったら、ナックル星人に遭遇していきなり戦闘になったと書いてある。うっかり光線を使って大火傷をしたとか、それがバレてその場にいたベリアルに特訓を受けているとか書いてある。
「あ、あいつ、この歳でもう光線が撃てるのか・・・・・?!」
教わるにしても第5教錬を終わらせないと、教えてもらえないはずだ。火傷を負ったのも、正式な訓練を受けていないからだろう。
「ふん・・・・天才、か・・・・」
彼は指先でプレートの先を弾いた。
立てなくなるまで訓練しても、まだ指先からも光を出せない自分と、偶然ながらも敵を倒すに至るだけの光線を出せるゾフィー。どちらが警備隊に向いているかは誰が見てもわかる。
最後に追伸で「ナックル星人の弱点はないか?」と聞いてきた。
「ふん、光線も撃てるやつが何言ってるんだ。
どてっ腹に穴を開けるか、頭をふっ飛ばせば済むだろう」
多少どころか、大いに皮肉をこめて、彼はそれだけを書いてゾフィーに返信した。


          END

「えーーー?! ちょっと大雑把すぎない?!」
「何叫んでんだよ」
「いや、カレッジに行った彼から、返事が来たんだけど・・・・」
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テーマ:二次創作 - ジャンル:サブカル

もしも総監が東光太郎だったら第八話1

「・・・・そうでしたか。お大事になさってください。俺も、仕事が片付いたらすぐに行きますから」
最後に一つ頷いて、光太郎は自分の携帯電話を切った。
「何かあったんですか?」
ミライは箸を止めて光太郎を見た。
「うん、知り合いのおじいさんが、足を痛めてしまったらしくてね。今、奥さんから電話があったんだ。若い人がいないから、雪を下すのが大変だって」
光太郎は携帯電話をしまうと、再び箸を持ってアジのフライに齧りついた。
「ゆき?」
初めて聞く言葉に、ミライは目をぱちぱちさせた。
「うん、知らないかい? うんと寒い日に雨が降ると、雪になるんだ。ひらひらとゆっくり落ちてきて、でも冷たい。静かに振っている雪は、本当に綺麗だよ。積もると辺り一面が真っ白になって、静寂の世界になる。俺は、雪が降った次の日の、朝日に照らされた雪が好きだな」
「ゆき・・・・あ、冷たい、氷みたいなものですよね? 聞いたことがあります!」
「あいつに聞いたのかい?」
楽しそうに笑う光太郎を見て、ミライは大きくうなづいた。
「雪を下すって、どうしてですか? ひらひらしているのに?」
「うん、そうなんだけど、水分の塊だからね。溶ける前に凍ってしまえば、結構な重さになる。これをしないと家がつぶれてしまうんだ」
「家が倒れるぐらいに重たくなってしまうんですか?!」
「ああ。だから雪の多い地方は、こまめに雪下ろしをしないといけないんだ。
冷めちゃうぞ」
「あ、はい」
ミライは慌ててスパゲティを口に運ぶ。
「溶かすことはできないんですか?」
「積雪の多い時なんか、溶けるより先に積もるからなあ・・・・。
おじいさんのところに、息子さん達が帰ってきてくれればいいんだが・・・・」
お浸しをつついていた光太郎は、ふっと顔をあげた。
「そうだ! ミライ君は今日の午後から明後日の午前中まで休みだろう? 俺は明日までこれから夜勤をしなくちゃいけないから(サコミズさんに怒られてどーしよーもないところまで来ているから)、代わりに雪下ろしを手伝ってきてくれないかな」
「はい! 大丈夫です!」
返事をしてからミライは明日の予定を考える。特に何の約束もない。部屋の掃除と洗濯が終わったら、散歩に行くぐらいしか考えていなかった。
「それじゃ、今、連絡先を書いておくよ。そうだ、ミサキさんに頼んで、新幹線の切符をとってもらわないといけないな」
「新幹線! 電車で行くんですね?」
「ああ」
ミライはまだ新幹線に乗ったことがない。一度乗って見たいとは思っているのだが、なかなかそのチャンスはこなかった。
「俺も仕事を片付けたらすぐに行くから。先に行って、おじいさんとおばあさんのお手伝いをしてくれないか? 雪国に行く良い機会だと思うし」
「はい! 僕が行ってお手伝いしてきます!」

テーマ:二次創作 - ジャンル:サブカル

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