もしも小話

アニメや特撮等、筆者の見たものの「もしも~」的な話を載せたりするブログです。無断転載禁止。

動く木23

セイジがしばらくゾフィーの飛び立った空を見上げていると、池の反対側からトシオが姿を現した。
「トシオ兄ちゃん!」
「セイジ!」
トシオは池を迂回して走ってくると、セイジの側にやってきた。
「怪我はしていないな?」
先程、一応は上から見たが再度確認する。
「うん。大丈夫」
「そうか。それなら肉屋のおじさん達を連れて早く帰ろう。そろそろセイコさんが晩御飯の材料を買いに行くだろうから」
「うん」
トシオはしゃがんで、中身のはみ出しているマットレスの上に寝ている店主達の肩を揺すった。
「起きてください。特売の時間ですよ」
「起こし方違うよ、それ!」
「え? だってもうすぐ特売セールの時間だろう?」
「ん・・・・特売っ?!」
肉屋の主人の唇と瞼が僅かながら動いた。
「身体の心配してやりなよ!」
「だが怪我はなさそうだし、おかみさんが怒っているそうだから、早く起こした方がいい」
「「かみさんっ?!」」
その言葉に、二人の店主はガバッと同時に起き上がった。
「ほら、起きた。
おはようございます」
「お、おう・・・・どこだ、ここは」
「双子池だよ。おじさんたち、大丈夫?」
「お、セイジ君か・・・・・さっきのあの化け物みたいなやつはどうなった?!」
「大丈夫です、それなら・・・・」
「さっきウルトラマンが倒して帰っていったよ!
おじさん、おかみさんがまだ戻ってきてないって怒ってたよ!」
「ええ?! もうそんな時間か! こいつはいけねぇ!
おい、杉の木を切るのはまた今度だ! 早く帰らないと商売あがったりになっちまうぞ!」
「そうだ! ええとノコギリを持って帰らないと・・・・・」
「あ、私たちが持っていきますから、お先にお店に戻っていてください。衛生問題がありますから、金物屋さんの方でよろしいですか?」
「頼みます! ほら、行くぞ!」
「おう!」
慌てて商店街の方に走っていく二人を手を振って見送ると、トシオは地面に落ちていたチェーンソーとノコギリを拾った。刃にはまだカバーがかかっている。
「そういやさ、トシオ兄ちゃんってなんで汚れてないの?」
「?」
「だってさ、さっき池に落ちたじゃん。オレなんか服とかズボンとか汚れちゃってるのに、トシオ兄ちゃん全然濡れてないじゃんか!」
「ああ。繊維の一旦光粒子に変換して、再構成をしたから」
「オレにもやってよ! 服が汚れたままだったらお母さんに怒られちゃうよ!」
「うーん・・・・今のままの姿だと、能力にも制限があるんだ」
「うそだー! やりたくないからだろ!」
「いや、本当に。自分が実際に身につけて構造を把握していないと再構成は難しい。
だが大丈夫だ! この間洗濯機の使い方を教わったから、家に帰ったら洗濯をしよう」
「こっそりやってね、こっそり!」
「わかった。こっそりだな」
神社の横を通って、商店街の方に歩いていく。
「花粉ってもう飛ばない?」
「異常なほどの大量はもう飛ばないな。まあ、アレルギーが出てしまった人には気の毒だが」
「なんとかならないかなぁ」
「銀十時軍の者がいればなんとかなったかもしれないが・・・・すまない」
「意外とゾフィーってできないこと多いね」
「うん、そうだ」
トシオはセイジの方を向いてにっこり笑った。
「だから君の協力が必要になる」
「おだてるなって!」
セイジがトシオの背中を叩いて笑うと、
「セイジ!」
セイコの声がした。
「お、お母さん?!」
「トシオさんもいて丁度良かったわ。これから夕飯の材料を買うから荷物を持ってちょうだい。
あら、セイジ、どこで遊んできたの?! こんなに泥だらけになって!」
「・・・・・あっちゃ・・・・」
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僕の春休みは黒こげだった23

タロウを含めたツアー客は、ガイドに案内されながら森の中を歩いていた。
途中でウルトララビドッグを身をよじったので、タロウは地面に下ろしてやり、一緒に歩いていく。
「みなさーん、ここで耳を澄ませてくださ~い! 不思議な鳴き声が聞こえませんか?」
タロウが枝のあちこちを見上げながら耳をすませていると、フンガフンガと宇宙ゴリラみたいな声が聞こえてくる。
「ウツーゴリラのこえがするよ!」
「あ、よくしっていましたね、ボク~! 
そうです、これは宇宙ゴリラに大変よく似ている声を出すのですが、実はケムクジャラピンクバードという鳥の声なんです!」
ガイドのお姉さんが、近くの木を指差すと、ピンク色のぽわぽわした毛をまとった鳥が、フンガフンガとおかしな声をあげていた。
「へんなこえ~!」
他にもいた小さな子があげた声に、タロウも他のツアー客もくすくすと笑った。
「キレーなのにおもしろいね」
「わん!」
ラビドッグはぱたぱたと尻尾を振ると、何かの匂いを嗅ぎ取ったのか、突然下を向いて、ツアー客の歩くコースから外れて行く。
「あ、まって! そっちはいっちゃいけないんだよ!」
慌ててタロウは追いかけて捕まえるが、ラビドッグは尻尾を振ったまま、またタロウの腕から逃げようとする、
「きみ、どこかいきたいところあるの?」
タロウは周囲を見渡した。ツアー客はぞろぞろと大分離れていってしまっている。それとは反対側に、さっきロビーで見たルング星人が草木の間から見えた。
「あ、あのひともまいごだ! 
そうか、きみはあのひとのことをおしえてくれたんだね?」
タロウはしゃがんでラビドッグの頭を撫で、ルング星人の方に向かって一人と一匹で走りだした。
「おじさーん! まいごになってるよー!」

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拍手、ありがとうございます!

yamiさん>本当は最初からこのぐらいにするつもりだったのですが、昼間に出かけることになってしまい、途中で送信してしまったのです(苦笑) 兄さんはタロウ同様、どこか笑えつつも強いという、そんな戦闘スタイルが似合うと思います。
八つ裂き光輪、改めてみると草刈り用のチェンーンソーの刃に似ていてちょっと笑ってしまいました。

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動く木21

双子池のほとりに、突然13階建ぐらいのビル程の巨大な植物伸びあがる。太い茎と自ら揺らす巨大な葉っぱのあちこちにアクセサリーのように小さなピンクの花が、そして伸びきった一番上に、まるで顔のような巨大な花が、一気に花びらを開いた。セイジはそれを見て、去年学校の花壇で育てたホウセンカを思い出す。
光合成をするかのように葉を伸ばしたその茎に、太陽光の代わりに銀色の光が突き刺さった。
「やった、ゾフィー!」
仰け反った茎が鞭のようにしなり、ゾフィーを弾き飛ばす。それに慌てず一回転して着地すると、ゾフィーは特に走るわけもなく、ホウセンカに近づく。
街中にいた人々は、いきなり響いた轟音に何事かと、首を巡らせ驚いた。
「なんだあのでっかい花はー?!」
「またあの巨人が出てる!」
ゾフィーはホウセンカに近づくと、根っこ近くの茎を掴み、地面から引っこ抜こうと力を込めた。
「えー、何やってんだよ! 早く光線でバーッってやっちゃってよ!」
「ホホホホ・・・・・! 甘いですわよ! ワタクシの改良したミーミルがその程度で養分の摂取をあきらめるとお思い?」
プラント星人が高笑いと共に見上げる中で、ゾフィーはとうとうホウセンカを地面から引っこ抜いた。かなりの勢いがついたようで、尻もちをつくゾフィーの横で、地面から顔を出した白い根っこが束になり、足のような形を形成していく。
その気配を察したゾフィーが起き上がった直後、ホウセンカは根っこでゾフィーを蹴飛ばした。沼のような池から大量の水しぶきがあがり、セイジの上にも豪雨のように降り注ぐ。
「だから言ったのにーー!!」
水と泥で汚れたゾフィーが立ち上がり、突き出した両手の指先から稲妻状の光線が発射される。直撃を受けたホウセンカの葉っぱが茶色に変色し、アクセサリーのようについていた花々が急速にしぼんだ。しぼんだがその下には丸い塊ができていく。ひるんだかのようなその変化に、ゾフィーは池から出ると、再びホウセンカにドロップキックを放った。少しかさかさになっていたホウセンカは、今度はしなることなく、ドウッと地面に倒れる。その瞬間、茶色く丸くなっていた部分が、一斉に弾け飛んだ。ボーリングの玉程のホウセンカの種が、ゾフィーの体に雨あられと降り注ぐ。
よろけたゾフィーの腹に、茎をしならせて根っこで踏ん張りながら立ち上がったホウセンカが根っこキックをぶちかます。
「ゾフィー!」
「オッホホホホホ・・・・! 口ほどにもないこと! 
さあミーミル、屍肉の代わりにそやつの光エネルギーを肥料にしておしまい!」
プラント星人の花が高々と揺れる。セイジは足元にあった空き瓶ビールを持ち上げると、
「うるせー!」
プラント星人に向かって投げた。
「小賢しいこと」
手首の先から伸びた蔦が鞭のように動いて瓶を壊す。だが、数年間放置されていた所為で、中に入り込んでいた汚水と蟲がプラント星人にひっかかった。
「へっへーんだ! ザマーミロ!!」
花の先から蟲と水滴が滴り落ちる様に、プラント星人の目が細まる。
「・・・・・ぶち切れましたわーーー!!」
セイジの真下の地面が、空飛ぶ絨毯のように波打った。周辺の木や草の根っこが一斉に動いたのだ。
「う、うわ・・・うわああーーー!!」
絶叫するセイジの至近距離で爆発が起きた。波打つ地面に、空中に放り投げられていたセイジは爆風に煽られ、雑木林の奥にまで吹き飛ばされた。
「?!」
プラント星人が振り返ると、ゾフィーが指先をこちらに向けている。
「ミーミル!」
ホウセンカが再びゾフィーに向かって種を発射する。ゾフィーはプラント星人の方を向いたまま、左手でバリアを張った。バリアの表面で種が次々と爆発していく。ホウセンカが種を出しつくすと、バリアを消したゾフィーは立ち上がって掌から丸ノコギリのような光輪を発射した。
縦に真っ二つになったホウセンカに、プラント星人が声をあげる。
「ミーミル!」
別れた巨体が地面に倒れる前に、白熱の光がホウセンカを焼いた。
『さあ、次は貴様の番だ!』
頭に響いたゾフィーのテレパシーに、プラント星人はぎりぎりと腕の蔦を握りしめるが、すぐに冷静さを取り戻した。
「あら、次に倒れるのはあなたの方ですわ。
もうカラータイマーが鳴っていましてよ」
『・・・・!』
一瞬、自分の身体の状態に気付かなかったゾフィーは、自分の胸を見た。その隙にプラント星人が地面に根を下ろし、溶けるように沈んでいく。
「ごきげんよう。次はもう少しマシな玩具を用意して差し上げますわ」
静まった地面の上で、セイジは呆然とその光景を見ていた。
ゾフィーは異常植物が他にないかサーチして確認すると、空に向かって飛び立った。



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僕の春休みは黒こげだった22

ラビドッグはタロウに気付くと、水を飲むのをやめて「ふぉん!」と鳴いた。タロウは両手を「おいで」と差し出す。
「きみ、きのうのこだよね。またあったー!」
ラビドッグもタロウのことを憶えていたのか、すぐに飛び込んできてタロウの顔を舐めた。
「あはは・・・・くすぐったいよ。
きみはおかーさんとかにいちゃは?」
タロウはメトナのことを思い出すと、周囲をきょろきょろと見渡す。この広場は周囲は森に囲まれていて、区切りは木を組み上げた柵しかない。ベンチと噴水しかないので広場の見通しが良いのだが、付近には別の家族連れや、恋人同士、友人同士などがいるだけで、このウルトララビドックの飼い主の姿は見つからない。
ラビドッグはタロウの言葉がわかるのか、顔を舐めるのをやめてふるふると首を振った。
「きみのおかーさんもまいごなんだね」
タロウはラビドッグの頭を撫でると、抱っこしたまま立ち上がる。
「それじゃ、いっしょにさがしにいこう!」
「わんっ!」
ふさふさの尻尾が大きく揺れて、タロウの腕をくすぐった。
「お待たせしましたー! 野鳥ウオッチングツアーにご参加される方はこちらにお集まりくださーい!」
噴水広場の隅に立った女性のムンク星人が、森へと続く小道と広場を区切る柵の前に立って声を張り上げていた。その隣にはタロウがまだ握っている野鳥の写真が拡大されたものが、のぼりとして立っている。
タロウは広場にいた人達がそちらへと動き出したのに合わせて、ラビドッグを抱えてコンダクターの女性の側に行った。
「これ、パタパタみにいくの?」
「そうよ、ボク。ちゃんと順番に並んでね。お父さんとお母さんとはぐれちゃダメよ」
「うん!」
タロウは大きくうなづくと、ラビドッグを抱えたまま行列の後ろに並んだ。
「ね、このキレーなパタパタみにいくんだって。いっしょにみようね」
ラビドッグは嬉しそうに尻尾を振った。

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僕の春休みは黒こげだった21

ゾフィーはエレベーターの扉が開くのももどかしく、チェックインロビーに飛び出した。受付で男の子が下りてこなかったか尋ねようとしたが、ホテルの制服を着た女性は、カウンターにおらずドアの付近でうろうろしていた。
「あの、すみません。ここを赤い体のウルトラ族の男の子が通りませんでしたか?」
「ああっ! い、今っ! その子が・・・その子が・・・・!」
「いたんですね?!」
「ちょっとお母様の居場所を検索していたんですっ! 1分もかかってません! そうしたら、もう・・・・!」
涙目で訴える受付嬢に、ゾフィーの顔は更に青くなるが文句は言えない。すぐに表情を切り替える。
「わかりました。ここは通ったんですね。後は僕が探します」
「し、しかしお客様にご迷惑が・・・・」
「もともとこちらがかけた迷惑です。自分で探します」
ゾフィーはきっぱりと断ると、一礼してチェックインラウンジを出た。廊下は左右に伸びていて、どっちに行ったのかわからない。
「とりあえず、南棟に行ってみよう。今朝行ったばかりだから、場所は憶えているだろうし」
絨毯の上を蹴って左側に向かって走り出す。


タロウはチラシを持ったまま、壁沿いに並べられている植木鉢に張り付いていたカブトムシのようなものを見つけていた。
「わー、かっこいー!」
ちょんと背中を触ると、翅を広げて飛んでいってしまう。
「まってー!」
そのまま中庭に続く右の廊下を走っていく。噴水のところでカブトムシは止まって、水を飲んでいるようだった。
「みーつけた!」
タロウが顔を近づけてカブトムシの様子を眺めていると、カブトムシを挟んで反対側に白い毛むくじゃらなものが体を乗り出し、顔を池に突っ込んで水を飲み始めた。
「あ、ふさふさだ!」
大きなタロウの声にびっくりしたのか、カブトムシはまた何処かに飛んでいってしまった。

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拍手、ありがとうございます

yamiさん>兄さんがやっとヒーローっぽく動きました。意外とシリアスに入るまで腰が重たいんだな。なんだかミライよりも天然が酷そうです。割と平気で超能力使ってます。この次はもっとたくさん使ってもらいたい気がします(笑)


今日のゴセイジャー。ブレドランさん、攻撃方法が変わってました。そしてダチョウに蹴飛ばされた次はブッ飛ばされた仲間に衝突されるというお笑いっぷり。かっこいい敵幹部なのに、なんだこの人(笑) ヤミノリウス三世みたいな気がしてきたよ!
アグリ兄ちゃん、出番はちょっぴり多かったような気がしないでもないけど、なんかアラタやハイドの方が濃い気がする。もうちょっとメインでゴセイナイトと絡んでくれたらよかったかな。
しかしゴセイグランド、あれなんだーー?! ガ・オーンってよりデュークファイヤーか。レオンカイザーは最初から友好的だったから。他の2号ロボは1号ロボのスペアボディっぽいから。
最後は・・・もうグレート使ってるから、スーパーゴセイグレートになるのかな。ダチョウとデータスとグランドとグレートが合体して、これにヘッダー・・・・・ヘッダーつける場所なさそうだから、ヘッダーを打ちだすスパイラルランチャーみたいなのが出てきても良い気がする。イメージ的にはグレートマイトガインパーフェクトモードみたいな。
グランドの合体パーツを下から見上げて巨大さを出しているのが凄く格好良かったです。でもゴセイナイトのヘッダーは可愛いよね。

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動く木20

「う・・・・くそ・・・・・」
セイジは足に絡まった蔦を引きちぎろうとするが、それ以上にものすごい力で引っ張られていく。
「うう~・・・・っ!」
「オッホホホ・・・・! 身の程知らずな子猿はどの部分が一番栄養があるかしら?」
「おまえ食虫植物かよっ! ハエでも喰ってろよ!」
TVで見た蝿を捕まえる植物を思い出し、セイジは怒鳴った。指先と靴下が緑色に染まるが、繊維はびくともしない。
「あの程度の小物でワタクシが満足するとでもお思い?」
「くっそー、開き直ってる!」
ずるずると、金物屋のおじさん達の隣に引きずられていく。
「お、おじさん達、なんとか・・・・」
顔をあげたセイジが見たのは、一気に顔色が悪くなり、ぐったりとして目を閉じている二人の店主だった。
「な、何やってんだよオマエっ!!」
セイジは引きずられながらも植物人間に向かって怒鳴る。
「あら、ただの麻酔ですわ。溶かすのはこれからじっくりと時間をかけて。やっぱり食事は夜が一番ですわね。ホホホホ・・・・」
「ふざけんなっ! 喰われてたまるかよっ!!」
爪先に力を込めて何本かの繊維を切るが、おじさん達に近づけば近づくほど、蔦の数が増えていき、腕や首にまで絡まっていく。
「っ・・・かはっ・・・・トシオ、にいちゃ、ん・・・・」
蔦の数はどんどん増えて行き、しまいには二人の店主達と同様、ほぼ全身を葉っぱと蔦で覆われてしまう。
「あ、ぐ・・・・・うあ・・・・」
「セイジー! セイジ何処に行ったー?!」
気が詰まって気が遠のきかけたセイジの耳に、トシオの声が聞こえる。
「ト、シオ、にいちゃん・・・・」
僅かに呟いた声が聞こえたのか、茂みの向こうから長身のトシオが飛び込んできた。
「セイジ?!」
トシオはセイジに駆け寄ると、蔦に手をかけた。両手が銀色に発光し、一瞬で蔦が炭化する。
「トシオ兄ちゃん!」
安堵したセイジが抱きついてくるのを受け止めると、禍々しく波打つ蔦から大きくジャンプして飛びのく。
「おじさん達も助けてよ!」
「わかった」
地面に下ろしたセイジに向かって頷くが、すぐに葉っぱでできたカマクラのようになっている固まりの方に視線を向ける。
「お待ちなさい。人の食事を邪魔するなんて、マナー違反にも程がありましてよ!」
ゾフィーは緑の植物怪人を見て、すぐに誰だかわかった。
「プラント星人か。お前たちの食事はお前たちの惑星でするがいい。この惑星は、お前たちとは相容れない!」
トシオはじりじりと足を移動させ、店主達の方に近づくと、両手でそれぞれの体を覆う蔦に触った。青々とした蔦が黒くなり、そよ風で周囲に巻き散らかされる。店主達は地面に倒れこんだ。
「お、おじさん、大丈夫?! しっかり!」
セイジが慌てて肩を揺する。息をしているのだけはわかった。
「トシオ兄ちゃん、やっぱりこいつが」
「そうだ。過剰なアレルギー反応はプラント星人本人の好みではないが、ユタドラスはそれを好む。
DNAを転写したmRNAに細工をすれば、一度限りの花粉の過剰供給を生み出せる。あとは広範囲に広げていけばいい」
「え、花粉症が使い捨て?!」
「永続的にすれば対処法を打たれてしまうからな」
「子猿よりは知恵が回るようですわね。それとも、M78星雲人だからかしら?」
土を投げ飛ばさんばかりの勢いで、地面から大量の太い根っこや蔦が立ち上がった。
「セイジ、できるだけ遠くに離れていろ!」
「オレ一人じゃ二人の大人運べないよ!」
トシオは無造作に片手を振ると、倒れていた店主の二人が宙に浮き、ゴミ捨て場のマットレスの上に落ちた。
「セイジ!」
「う、うん!」
走り出すセイジを見たトシオの姿が、銀色の強烈な光を放った。

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お気づかい、ありがとうございます

思わず愚痴ってしまったのに、励ましのお言葉、ありがとうございます。

yamiさん>いただいたゾフィー大明神を見てニヤニヤ・・・いえ、拝んで今日も仕事に行ってまいりました。
今日は早く上がれたので本当に良かったです。

う さん>お気を使わせてしまって申し訳ないです。でも、嬉しかったです! ありがとうございます!
今日もエネルギー自家発電で兄さんを書いていきます!


先日映画のついでに買った眼鏡が超気に入ってしまいました。
JINのエアフレーム。軽くてつけやすい! もう一本買ってしまおうか。

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僕の春休みは黒こげだった20

タロウはチェックインラウンジのある3階に下りてきた。エグゼクティブルーム専用のラウンジは、1階のロビーと比べて閑散としている。
ソファに座って新聞を読んでいる人がいる。たまにウルトラの父に会いに来る人達と雰囲気が似ているので、タロウは背伸びをして聞いてみた。
「おかーさん、どこ?」
「ん?」
新聞から顔をあげた黄色い陶質の肌をした星人は、タロウを見て少し驚いた顔をしたが、すぐに表情を緩めた。
「おや、迷子になってしまったのかな?」
「ぼくじゃないよ。おかーさんがまいごなの。ゾフィーにいちゃはいそがしいから、ひとりでさがしてるの!」
得意そうに背伸びをして言うタロウを見て、ルング星人は新聞を小脇に挟んで立ち上がった。
「どれ、私じゃわからないからホテルの人に頼んでみよう」
彼はタロウの頭を軽く撫でると、チェックインカウンターにいる受付嬢のところにタロウを連れて行った。
「すみません、母親を探しているようなのですが」
「え? あ、はい。ご連絡どうもありがとうございます」
ムンク星人の受付嬢はすぐに立ちあがってタロウの横にしゃがんだ。それを見たルング星人は、軽くタロウの頭を撫でててさっきまで座っていたソファに戻っていく。
「君のお名前は? お母さんのお名前は?」
「タロウ! おかーさんは、マリー!」
「元気良くお返事ができるのね、偉いわ。それじゃ、お母さんの場所を調べるからちょっと待っててね」
「うん!」
受付嬢が宿泊者名簿のチェックをし始めると、すぐにタロウはあちこちをきょろきょろと見渡した。
ラウンジの端には、日帰りツアーの広告がいくつも飾ってあった。
「パタパタがいっぱいだ」
タロウの目は綺麗な野鳥がたくさん載っているパンフレットに釘づけになる。
「きれーだな・・・どこいるんだろ?」
ラウンジの廊下に沿った窓を眺め、タロウはそのまま廊下を歩きだした。
「・・・・あった。今はこちらのお客様は大ホールの晩餐会にご出席をされていると。
タロウ君、お母さんが見つかったわよ」
受付嬢がカウンターから顔をあげるが、すぐそばにいるはずのタロウの姿がない。
「・・・・・あら?」
慌てて周囲を見渡すが、特徴的な赤い体が見当たらない。
「・・・っ!」
喉の奥で悲鳴にならない声が空気を乱した。

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とうとう休んだ

鼻水と喉の痛みと貧血がどーしよーもないレベルになってしまったので、仕事休んでしまいました。
明日が怖い。体うんぬん以上に仕事が。
別に仕事人間じゃないけど、大量の仕事を誰かに押し付けるような形になってしまうのは申し訳ない気がします。」

そうか、兄さんと同じ気持ちってのはこういうことなんだな。
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はやぶさが帰ってきた!

良かった! 良かった!

サンプル入ってなくても、帰ってきただけでいい!

なんか涙が止まらない・・・・。


しかもダダ漏れな涙じゃなくて、うっすらと浮かんだままなんですが・・・(苦笑)

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木のぼり4

「なんだそんなかんたんなことなんだ」
タロウは安心してほっと息を吐くと、足で耳の裏を掻きました。
「かんたんじゃないですよ! だってカマキリさんだっていじめるし、アリさんがどこからくるのかわからないんですよ!」
「メビウスはよそみばっかりするからだよ」
タロウに言われて、メビウスはちょっとだけ落ち込んでしまいました。尻尾が元気なく土の上で丸まっています。
「きにのぼるときは、よそみなんかしちゃいけないんだ。いきおいをつけていっきにあがる! これしかないね」
得意そうにそう言うと、タロウは「よくみてるんだよ」と言って、木から少し離れました。
「いくぞー!」
タロウは勢いをつけると、一気に木に向かって走り出します。
「それーー!!」
「は、はやい!」
トップスピードのまま木の幹を駆け上がると、さっきまで寝ていた枝に、あっという間に到着してしまいました。
「ほら、かんたんじゃないか。メビウスもやってごらん」
「は、はい!」
メビウスはタロウがさっき走りだした地点までとてとてと歩いていくと、少しだけ背中を丸めて走る体勢にします。
「もうちょっとうしろにさがって。いきおいをいっぱいつけて」
タロウが上からアドバイスをくれます。メビウスはもう3歩ぐらい下がって背中を丸めると。
「えーーい!」
メビウスは今まで走った中で一番早く走りだしました。木がすぐに目の前に迫っています。脚と手が触れ合って、もう木の根っこを掴んだ手が地面を蹴った途端。

   ごん

幹にぶつかってしまいました。
「うにゃあっ! いたいですう~~~!」
「あ~あ、あとからだはんぶんだったのに・・・・・」
タロウはもう一回木から下りて、メビウスの側にいくと、よたよたしてから倒れてしまったメビウスの額を舐めてあげました。

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映画見てきました~

昨日、電王の映画見てきました~。
TVと同じストーリー展開で、安心して見られました。New電王は元から好きだったんで、今回大活躍で嬉しかったです。あと久々にガンフォームもいっぱい出たし。キンちゃんとリュウタの人間への憑依も久々。モモとウラは割と多いけど、この二人は少ないよね。
テディの出番というか、セリフが多いというか、その辺も良かったです。OVAみたいなのでいいから、この二人でシリーズ一本作ってくれないかな。あとジーク、何しに来た(笑)

今日はゴセイジャーをやっと見れました。先週の分は友人のおかげで見れました。yamiさんありがとう!
今回の敵は面白過ぎです。TV乗っ取ってゼイ腐の部屋とかなんじゃそりゃ?! スタッフのカンペも凄すぎる! アクションもてんこ盛りで凄く良かった。膜インさんとかも無駄に笑わせる気ですか?! 動きとか面白いんだけど着ぐるみとしては結構不気味系ですね。ホラー映画っぽい。OPも変わってた。
ゴセイナイトがヘッダーから進化した生物だって言ってましたが、ヘッダー見るともうブレイブレオンみたいで可愛いんですが。これ後でゴセイグレートに合体するのかな。もうタイガーヘッダーがあるのに。虎は胸につけて「かっこいいからだ」って言えるけど(冴島総監)、ライオンはどうなるんだ、戦隊的には。この人?ヘッダー? はアグルっぽいポジションでしょうか。だとしたらギャグキャラまっしぐらだと思うんですが。来週の予告で檻とか入ってるし。ブレイブレオンは萌えて可愛かったけど、ゴセイナイトさんは笑顔の意味もわからないアンドロイドとか宇宙人っぽいイメージですかね。初期のダ・ガーンみたいに石頭タイプになるのかな。尤も、ダ・ガーンはちゃんと人命守ってるけど。
あとブレドランさん、転職おめでとうございます。あと2回ぐらい転職しそうです。でもチュパカブラって緊張感も何もないんですけど。チュパチャップスみたいじゃないですか。来週ゴセイナイトさんを檻に閉じ込めるのはどうやらブレドランさんのようです。


あと50分ではやぶさが帰ってくるなー。理想は燃え尽きずに回収されて、焦げたその装甲と撫で撫でしてあげたい・・・・・。

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動く木19

トシオは電車から降りると、駅前の通りを走って商店街に入った。既にセイイチ達と何度も来ているから場所は知っている。八百屋の前では、店の主人が大分増えてきた買い物客を相手に声を張り上げていた。
「はいー、今日はトマトが安いよ! ナスも大サービスだ! インゲンも持ってけー!」
「おじさん!」
品定めをしている主婦の間をかきわけ、トシオが一番前に出る。
「お、セイコちゃんのところのあんちゃんか。どうした? お使いか?」
「いえ、セイジは来ていませんか? 双子池の木を切らないで欲しいのです」
「ああ、その話か。昨日ちょっとばかし話をしたが、まだ本決まりじゃねえし。それに今日はまだ来てないぞ」
「そうですか。ありがとうございます」
トシオは頭を下げると、退けてしまった主婦達にも頭を下げて、通りに戻る。
「そろそろ夕食の準備をする時間か」
確か夕べはシチューだったから今日はカレーにしようと、セイコが言っていた。
「セイイチはシーフードで、セイジは肉入りカレーにしようと言っていたが、どちらになるのだろうか?」
セイコがどっちの具を買ってくるかで勝敗が決まる。トシオはカレーならばどっちも気に入っているので気にしない。ハルミが連れて行ってくれたインドカレーの店も美味しかった。
「そういえば、メビウスはナンは食べたことがあるのかな?」
パン屋さんでナンを売っていれば買っていこうと思いつく。セイコが残業で遅くなった時のために、夕飯の材料代は貰っている。今日は今のところ連絡がないが、なければないで明日のトーストの代わりに食べてもいい。自分の考えいに満足したトシオは、パン屋の方に足を向けた。
「あれ?」
隣の肉屋さんが閉まっている。昨日も買いに来たが、その時は休みなどとは言っていなかった。
「今日はお休みなのか?」
「ああ、まだご主人が戻ってきていないんですよ」
試食を配っている若いパン屋の奥さんがトシオに焼き立てのメロンパンの端っこをくれた。
「もう買い物時間じゃないですか」
「そうですよね。これからが稼ぎ時の時間なのに、金物屋さんと一緒に双子池に行ってまだ戻ってこないんです。
奥さん、カンカンですよ」
「双子池に?」
トシオは甘いメロンパンを飲み込んでコーヒーが欲しいなと思った直後に目を丸くした。
「双子池!」
「え?」
「どうも御馳走様でした!」
セイジがもう双子池にいる可能性に気付き、トシオは砂糖のついた指を舐めながら走った。


テーマ:二次創作 - ジャンル:サブカル

定時だ、定時!!

やばい、嬉しすぎて涙でそう(苦笑)

去年の今の時期見たく、また熱が出っぱなしで辛いんですよ。でも休みの多いやつとかいて休めない。
ぷち五月病。


明日は電王のブルー見にいくぞ! できればイエローも見に行きたいな。今年は戦隊も見に行きたいな!


拍手、ありがとうございます!

yamiさん>ファイタスは出す予定なかったんで、顔見せ程度に出してしまいました。お菓子食べてるお子様なファイタスでよろしくお願いします。


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僕の春休みは黒こげだった19

「それじゃ、ちょっとタロウの様子を見てくるから、一回切るよ」
『ああ。また後でな』
一頻りメロスとの会話を楽しんだゾフィーは、お昼寝中のタロウの様子を窺うために、一回通信を終わらせた。
できるだけ足音をたてないように、タロウを寝かせた寝室に入る。そっとドアのところから中をうかがうが、タロウがいない。
「あ、あれ? タロウ?」
だが、ドアから見える範囲のベッドの上に人影はなく、跳ねのけられたタオルケットがあるだけだ。
「タロウ、もう起きたの?」
部屋の中に入ってタロウを探す。だが、どこにもいない。
「かくれんぼしてるのかな~? お兄ちゃんだよ~」
ベッドの下をのぞいたり、ついたての向こうに首を突っ込んだり、クローゼットも開けてみた。
が、いない。
「た、タロウ?」
ゾフィーの顔色が種族が変わったのかと思うぐらいに青くなる。他の部屋も駆け足で覗いてみるが、赤い体のやんちゃな男の子の姿はない。
「まさ、か・・・フロアから出て行った?!」
ゾフィーは慌ててエレベーターの前に走った。スイートルームのこの部屋はチェックインラウンジから直通の一本だけだ。他のフロアの客は呼ぶことができない。
「・・・・降りてる・・・・・わーーーっ!!」
ゾフィーは部屋に駆け戻って通信機を再び繋いだ。
「メロス、大変だ! すぐに来てくれ! タロウがいなくなった! 探すのを手伝ってくれ!!」
一瞬だけメロスの姿が映ったが、返事をする前にすぐに切った。そのまままたエレベーターの前に走りこむ。
「1Fに降りてる・・・・ドッグランに行ったのか・・・・?」
すぐに来たエレベーターに飛び乗ると、かちかちとせわしなくボタンを押した。


「あいつこっちの顔も見ずに切りやがった!!」
毎度毎度一方的な呼び出しをしてくるが、これは酷い。
「今度こそ一発ガツンと言ってやらなくちゃならねぇな」
メロスはホテルの椅子を蹴って立ち上がると、自分のプレートを掴んで部屋を飛び出す。
「兄貴、何処行くんだよ!」
売店で買ってきたお菓子を抱えたファイタスが、メロスの勢いに目を丸くする。
「モードモード星だ!」
廊下から非常口に出ると、そのまま一気に空に身を躍らせた。

テーマ:二次創作 - ジャンル:サブカル

動く木18

セイジは終業のチャイムが鳴ると同時に、ランドセルを背負いもせずに腕に持ったまま教室を飛び出した。
「おい、セイジ!」
「また明日な!」
ちょっとだけ振り返ってアイト達に手を振ると、真っ直ぐに昇降口に向かう。
「早くトシオ兄ちゃんと双子池に行かないと!」
学校の前の通りを走り抜け、商店街の中へと突入する。八百屋のおじさんは店の前で客の相手をしているが、金物屋の主人の姿は見えない。それにもう店を開けているはずの肉屋さんもだ。
「どうしよう、もう切っちゃってるのかもしれない・・・・・!」
セイジは家に帰る前に、一旦確認しようと、商店街の脇道へと入った。店の裏側はいきなり数件の家が建っているだけの寂しさで、そこから神社へとつながっている。
学校から走り通しだったセイジはスピードを落として神社の境内に入ると、手水のところで立ち止まり、水を飲んだ。
「よしっ!」
ズボンで適当に手を拭うと、社の横を通って裏手に回る。藪の中を進んでいくと、双子池が見えてきた。
「あん? なんだ、あれ?」
池の手前に何かこんもりしたものが二つある。大きな砂山というか、切りはらった枝を積み上げたような形だ。この間までなかったものだ。
「もう切っちゃったの?!」
セイジが慌ててその物体の前躍り出ると、それは金物屋と肉屋の主人だった。
「お、おじさん?!」
無数の植物の葉が二人の全身を覆い、小山のように閉じ込めている。
「せ、セイジ君! 助けてくれ!」
「どうしたんだよ?!」
「木を・・・杉の木を切ろうとしたんだ、そうしたら・・・・・」
「あらあらあら。
まあ面倒なことになりましたこと」
突然聞こえたオバさんのような声に、セイジはぎくりと体を強張らせた。
「う、あ・ああ・・・た、助けてくれ・・・・」
「なんでもする、なんでもするから!!」
植物の檻の中から、中年男達が懇願する。
セイジは後ろを振り向きたくはなかったが、その声に振り向かざるを得なかった。
6,7歳ぐらいの子供のような人影。だが、その肌は緑色で、ところどころに浮き出て見えるのは葉脈か。そしてシャレなのかもしれない。セイジは少しだけ笑ってしまった。鼻の位置に小さな花が咲いている。
「ぶはっ! おまえ、マジかよ!!」
「・・・・わたくしの姿を見て笑いだすなんて躾の行き届いていない子猿だこと。
花の養分におなり!!」
短い緑の鞭が、セイジに向かって振り下ろされた。
「うわああっ?!」
横に転がるように尻もちをついたセイジに向けて、再度鞭が振り下ろされる。
「・・・・はっ・・・・・! とと・・・・!」
短い呼吸のみでセイジはそれをまた避けた。
「まずい、まずいよ・・・・! トシオ兄ちゃん、助けて・・・・・!!」
足元の地面から突然蔓が伸び、セイジの脚を絡め取る。
「うわあっ!!」
背中に注意を向けていたセイジは、前のめりに地面に倒れた。

テーマ:二次創作 - ジャンル:サブカル

ゴセイジャー見れなかった!!(号泣)

ぎゃーーー!!
何これ?! なんのイジメ?! 1話も録画失敗したし、どういうこと?!
今週か敵組織が変わるっちゅーに! DVDまで待てないよー!!
しかもなんか今週から追加戦士もでてきたっていうじゃないですか!! 
うわああんん!!

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僕の春休みは黒こげだった18

メールを送った後、ゾフィーは部屋に置かれていた本を持ってきた。居間に置かれている本棚とその中の本は、インテリアとしての機能を重視していて、地球の紙でできた本に似ている。今に置かれている本棚には、観光ガイドやムンク星系の歴史関係、流行のファッション誌の他に、固有の動植物の写真図鑑や風景写真だけの本もあり、一人で時間をつぶすのに困ることはなさそうだ。
「へえ・・・・こんな動物とかいたんだ。この間見たガイドブックには載ってなかったなあ・・・・。やっぱり図書館にあった20年ぐらい前のじゃダメか? 山岳ガイドって何処で頼めるんだろ?」
ページを手でめくる珍しさに、ゾフィーはしばらく夢中になって本を読んでいた。やがてポンと軽い音がして、メールの到着を知らせる。
「ん? メロスからだ」
メールを開くと、さっき送った内容に対する返事が書かれていた。
「今なら話できるかな?」
ついでに通信機でメロスに連絡を入れてみる。プレートの画面にメロスのアップが映った。
『お、連絡よこしたか!』
「メロス! 君がこんなに早く返事をよこすなんて思わなかったよ」
『うるせえ! 人の返信にそんな文句言うやついるか?!』
「別に文句じゃないさ」
『おまえ、ガキんちょの面倒はどうした? 今は昼寝でもしてるのか?』
「うん。タロウがお昼寝で、エースはウルトラの父と母と一緒に、ムンク星の大統領の晩餐会に行った」
『大統領ー?! 晩餐会ーーー?! おいおい、すげーな』
「まあ、なんか色々大人の事情が絡み合っていたみたいだけど・・・・」
ゾフィーは少しばかり遠い目をして、ウルトラの父の背中を思い出す。
『おまえ、暇できたなら少し外出ないか?』
「出ないかって、無理だよ。タロウがいるんだし」
『じゃ、俺がそっちいくわ』
「え?!」
『うちも近くにいるんだよ。ムンク星にな』
「えーーー?! どうしたの?!」
ゾフィーは思わず画面に食い入るように顔を近づけた。
『よせばいいのにオヤジが家族旅行とかしゃれこんでんだ。飛べば1時間ぐらいでモードモード星につくから、ちょっとばかし遊びにいこうぜ』
「でも、それじゃ君のご家族に迷惑では?」
『毎日顔見てると飽きてきた』
メロスなりの照れ隠しなのだろうが、ゾフィーは顔をしかめた。
「そういう風に言うもんじゃないよ、メロス」


「う~・・・・ふわ・・・・」
タロウは目を擦りながら起きると、体の上にかかっていたタオルケットをどかしてベッドから降りた。
「おかーさん、どこ・・・・?」
部屋を見渡しても誰もいない。ぼそぼそと誰かの話声がするので、そちらを覗いてみると、ゾフィーが通信機で誰かと話をしている。かなり楽しそうに身ぶり手ぶりまで交えている様子を見て、タロウは子供ながらに気をきかせた。
「ゾフィーにいちゃのじゃましちゃいけないよね」
そのままエレベーターの前に行くと、ぴょんと飛び上がってボタンを押した。

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動く木17

トシオは翌日、今度は一人で生物科の研究室に行って、更に遺伝子配列の写真を見せてもらった。
「う~ん、もっと遺伝子工学を真面目に習っておくんだったな・・・・。ヒカリの長い薀蓄ももっと聞いておくべきだったか・・・・・」
まあ、過ぎたことは仕方がない。戻ったら遺伝子配列の比較をできる道具を、惑星派遣されている隊員達の標準装備にしようと心に決める。
「あの・・・・遺伝子工学、勉強されてたんですか?」
借りている机の上に、ことんと大きな湯呑が置かれる。
「一応基礎学年の必須単位だったもので、少しだけ・・・・もう大分忘れてます」
ヨシコは湯呑から手を離さないまま、目を丸くした。
「遺伝子工学が必須単位で、もう忘れてる?!」
「専門家に任せておけばいいと思って放置していたら思わぬところで必要になるものですね。いやあ、ご迷惑をおかけして」
トシオは笑いながら湯呑に手を伸ばした。
「これはなんですか? 紅茶ともコーヒーとも違うようですが」
「あ、教授の好きな番茶です」
ヨシコは慌てて湯呑から手を離した。トシオは湯呑を持ってしげしげと眺めると(すし屋のでかい湯呑だった)、香りを嗅いで啜った。
「番茶・・・・・。なるほど。コーヒーのようにゆっくり飲むよりも、くせがないから一気に飲む方が向いているかな」
まだ熱い番茶をそのまま良い気に流し込む。
「ええ?! あ、熱くないんですか?!」
「冷たいのよりは平気です。
ありがとうございます」
トシオはあっけにとられるヨシコの前で再びコピーされた写真を眺めた。
「んん・・・・・? よく考えたら、配列が変わってるのって、mRNAにエラーを起こさせているだけなのか?」
呟いた自分の言葉に、借りた写真を全部ひっくり返して片っぱしから見比べる。
「やはりそうだ! この程度のコピーエラーをさせるなら、薬品散布だけでできるはずだ!」
トシオはガタガタとせわしなく立ち上がると、写真を揃えてヨシコに返した。
「どうもありがとうございます! おかげで助かりました!」
大きくぺこりと頭を下げると、大急ぎで研究室から飛び出していこうとする。
「ちょ、ちょっと、何処に行くんですか?!」
「八百屋のおじさんのところです!!」
ヨシコが慌ててドアに駆け寄ると、トシオはもう階段を駆け下り始めていた。

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