もしも小話

アニメや特撮等、筆者の見たものの「もしも~」的な話を載せたりするブログです。無断転載禁止。

土から生まれた守り神11

翌朝、光太郎は登校する健一と一緒にZAT本部に向かっていた。
「あれ? なんだろう?」
通学路の途中でできている人だかりに二人は足を止め、次いで野次馬に向かって走り出す。
「どうしたんですか?」
「それがね、夜に怪獣が出たんですって」
「怪獣?!」
光太郎は人垣を掻きわけて、騒動の中心の家に向かう。健一もその側にぴったりとくっついて行った。
ブロック塀の向こうの二階建ての家の裏庭側には、壊れた家の破片が見えた。
表札を見た健一が声をあげた。
「あ、ここは良太君の家だ!」
「君の友達かい?」
「うん!
良太君!」
健一は呆然と立っている少年のところに駆け寄った。
「良太君、大丈夫かい?」
「あ、健一君!」
「怪獣が出たんだって?」
良太は弟にしがみつかれながら頷いた。
「昨日、地震みたいに家が揺れたから起きたんだ。そうしたら、いきなり怪獣の手が家の中に入ってきて・・・・」
泣きそうになりながら良太は家を振り返る。健一が良く見ると、二階の部屋の窓やベランダが壊されていた。
「ああ、もうっ! なんだってうちにだけ怪獣の来るのっ?! まだ家のローンだって終わってないのに!」
「おまえ、もっと声を小さくしないか!」
良太の母親は金切り声をあげ、父親がそっとたしなめるように言うが、効果はなさそうだった。
光太郎はベランダの下の地面が盛り上がっているのを発見した。
「同じだ・・・・」
「ちょっとアナタ何なの?! 勝手に人の家に入ってきて!」
「ZATの東と言います。怪獣が出たと聞いたので調べさせてもらいたいのですが」
「ZAT?! ZATだったらどうして未然に防ぐことができないの?!」
「すみません。まだ詳細がわからないもので、防ぎようがなかったんです。でも、怪獣は必ず倒します」
良太と弟は、光太郎の言葉にびっくりして目を丸くした。
「健一君、ZATの人と知り合いなの?!」
「すごい!」
「君たち、怪我はなかったかい?」
親側と話をしてきた光太郎が、健一達の側に来ると、しゃがんで視線を合わせた。
「怖かったけど、どこも怪我してないよ」
「そうか。怖くなかったのか。偉いぞ」
「あ、でも・・・・」
弟の方が少し涙を浮かべた目で光太郎を見上げた。
「人形がなくなっちゃった・・・・」
「人形?」
「うん、お兄ちゃんがくれた、茶色い人形」
「茶色?」
健一が良太を見ると、良太はバツの悪そうな顔をしてそっぽを向いた。
「もしかして良太君、あの王様と一緒に寝ていた人形を買ってきちゃったの?! ダメだって言われたじゃないか!」
「あれは! あの人がダメって言っただけだろ?! 別に、売ってる人も地主の人もダメだって言わなかったじゃないか!」
「待ってくれ、健一君、良太君。その人形って、どんなものなんだい?」
光太郎は二人の肩を揺すって尋ねた。
「この間、古墳の見学に行った時、古墳から見つかった人形が売っていたんだ。それを買ってきたんだよ」
「それが、なくなったんだね?」
弟の方に確認すると、小さな男の子はコクンと頷いた。
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土から生まれた守り神10

翌日、光太郎と南原は通報のあった家へと向かった。昨日の大学と同じように、怪獣の目撃情報があったためだ。
辿り着いた先は、かなりの大富豪の家だった。塀の向こうには手入れの行きとどいた日本庭園が広がり、奥に大きな日本家屋がある。
「は~・・・・この錦鯉なんか凄いな」
北島と違って南原は光太郎と一緒に荷物を抱えて歩いてくれた。
「おお、ここだここ! 早く来てくれんか!」
この屋敷の主の老人が、元気に杖を振り回して二人を呼びつける。庭園を回って家屋の近くにくると、物干し台などの生活感が漂っていた。ただし、物干し台は倒れ、盆栽や水道も壊されていた。一番酷いのはそれらに面していた部屋で、雨戸も障子も壊されてしまっている。そして土が盛り上がり、何かが穴を掘って出てきた形跡があった。
「これは・・・・!」
光太郎は昨日と同じ地面のありように目を見張った。
「すみません、この穴を掘って埋めたような跡は?!」
「それじゃ! そこから怪獣が出てきたんじゃ!」
「怪獣が?」
老人は大きくうなづくと、杖を小脇に挟んで説明をし始めた。
「昨日は注文しておいた骨董が届いたからの、一つ一つ大事に磨いておったんじゃよ。そうしたら夜中にいきなり地面が揺れおった! あの壺など300万もしたのに粉々じゃ! ええい、怪獣め、どうしてくれようか!」
「ちょっと失礼します」
光太郎と南原は杖を振り回しかねないお年寄りの前を横切って、壊された和室の中を覗いた。外から怪獣の腕が入ったかのように、柱も折れている。畳の上には壊れた骨董が無残にも散っていた。きっと他にも高い花瓶とかあったに違いない。
「皆壊れちゃってますね。高いのに勿体無いない」
南原が呟くと、老人はちょっぴりだけ得意そうに口ひげを引っ張った。
「まあ、中には安いのもあるがな。昨日買ってきた土偶だがなんだかは、1000円ぐらいで安かったぞ」
「土偶?」
「安くてもいいんですか?」
「ワシは古いものが好きなんじゃ」
光太郎は振り返って畳の上を探したが、磁器の破片は見つかっても素焼きの破片は見当たらない。
「ない・・・ないぞ・・・・」
ふと、光太郎は昨日聞きそびれたことがあったことを思い出し、手首の腕時計の通信機を口に寄せた。
「こちら東。調べてもらいたいことがあります」

テーマ:二次創作 - ジャンル:サブカル

拍手、ありがとうございます!

今日は早く帰ってこれたから、これからゆっくりお風呂に入れますよ!
残業がつらくなってきたのはトシなのか・・トホホ・・・


そんな年寄りに拍手とコメント、ありがとうございます!

名無しさん>以前から読んでくださっていたとは、ありがとうございます! 自分の脳内映像をどうやって文章にしようか、他の人にも映像が見えているだろうかと、ゴロゴロしながら書いております。映像が見えるようだと言っていただいて、本当に嬉しいです! そういやZATのトンデモ作戦はまだ考えてませんでした・・・・(汗)ひー! 何にしよう?! でもコンドルやホエールが飛んでくる曲はもう頭の中で流れているので、(あと怪獣出現した時のあの、プワ~プワ~ぴろり~・・・・・ぼっぼっぼっぼ、びよ~ん とか)多分、書くときになった思い浮かぶかと。
これからも原作にそった物語が書けるように頑張ります!

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土から生まれた守り神9

「それで、穴の出所はわかったのか?」
荒垣はサングラスを外しながら、戻ってきた二人に尋ねた。
「それが、大学の敷地から外になると、トンネルがなくなっているんです」
「ない? どういうことだ?」
「穴の深さを調べる測定機で、ずっと追いかけていったんですが、塀の向こうの道路に出ると同時にぷつんと切れてしまっているんです」
「俺も確認しました」
北島の報告に、光太郎も口を添える。
「つまり、まだ大学の中にいるってことじゃないか?」
南原が机の上に乗り出してきた。
「どうだろうなあ。もし小さくなれる怪獣だったとしたらって考えもあるぞ。モグラの穴には反応しないからな」
「骸骨だったら土に還ったんじゃないんでしょうか?」
「座布団一枚だな」
北島の代わりに南原が、こつんと上野の頭を小突いた。
「まあ、今回見失ったのは仕方がない。だが、次に同様の事件があるとも限らないから、すぐに調査に向かえるように準備はしておけ」
「はい!」



「ブーン! キックをくらえー!」
「ぐわあ、やられたあ~!」
土管の上で子供たちは怪獣とウルトラマンの人形で遊んでいた。
「よーし、次はこいつでタロウと勝負だ!」
子供たちのうちの一人が素焼きの人形を取り出した。
「なんだこれ、かっこ悪りぃー!」
「兄ちゃんが昨日くれたんだよ。学校で出かけたら売ってたんだって」
「へー」
「じゅんちゃん、でもこれ、鉢植えみたいじゃないか。割れちゃうぜ」
「大丈夫、大丈夫!」
子供は気にせずに、ハニワ人形をタロウの人形に向けて突進させた。
「いけー!」

テーマ:二次創作 - ジャンル:サブカル

土から生まれた守り神8

「ひょっとして、あなたが通報された泉水さんですか?」
「はい。この大学で助教授をやっています」
「怪獣が出たという状況は?」
泉水助教授が棟の方を振り仰ぐと、ちょうど太陽光が目に入り、寝不足で眠たそうな目を眇めた。
「夕べは依頼された品の年代測定の検査をしていたんです」
「年代測定?」
「ええ。壺とか人形とか、古代遺跡からの出土品の年代を特定する検査です」
「時間は、何時ぐらい?」
「夜の11時ぐらいでしょうか。いきなり地震みたいに床が揺れて、机の上に置いておいたものがめちゃくちゃになってしまったんですよ。そりゃもう酷い揺れでした。それからいきなり窓を割って何か太い・・・・腕のようなものが入ってきて。あれは絶対に怪獣ですよ! 目だって見えたんです!!」
「どんな目でした?」
「真っ黒でした。白目もなくて」
北島は右のこめかみを指先で掻いた。
「瞼とか、そういったものは見えましたか?」
「いいえ。でもあれは絶対に怪獣の目なんです! 黒い穴がぽつんて開いてるだけの、そう、まるで骸骨のような!!」
「骸骨ねえ・・・・」
北島と光太郎は顔を見合わせた。
「墓場から怪獣の骸骨がよみがえったってことか?」
「でも何の為に? それに、骨だけで動けますかね?」
「いやー、意外と動けるんじゃないか? 何年か前に亡霊怪獣ってやつだってでたわけだし」
「亡霊なら、何か思い残したことがあるとか、恨みがあるとか?
泉水さん、怪獣に恨まれるような憶えはありますか?」
助教授は慌てて首を横に振った。
「と、とんでもない! 怪獣の実物を見たのだって、夕べが初めてだったんですよ! ましてや恨みなんてとんでもない!」
「そうですか。わかりました。とりあえず、この穴の調査を続けてみます」
二人は泉水に敬礼をして、再び計器に目を落とした。

テーマ:二次創作 - ジャンル:サブカル

拍手、ありがとうございます!

報告さん>葛根湯ですね。GIG! ドラッグストアで探してみます。最近近所に24時間対応のドラッグストアができたので重宝しています。しかしオリゴ糖1リットルしかないってどういうことだ。重くて持ちにくい!
しばらくアロマテラピーのマッサージオイルで我慢だ!
ZATは想像以上にメンバーを書いててなごみました。こんな軽い口調なのに見ている方に心配させる要素が微塵もないとか、凄い大人集団ですよ。まさにプロフェッショナル。今、改めて昭和作品見ると、内容の濃さとかにびっくりです(いえ、たまにはgdgdものとかありますけど)。

平成作品っていえば、この間超8兄弟のDVD見返してて燃えがないというかそぎ落とされた原因がわかりました。戦闘の合間に入る民衆の応援が多い! 多すぎる! テンポ悪っ! レナとかのカットも一回でいいよ! 一動作の度に入れないで! ドカッ! バキッ! セヤ! ヘヤッ! ガスガス! ビー! ドッカーン! とかそういうの。あとどうせなら幼馴染設定を彷彿させるような、連携技を次々と繰り出して欲しかった気がします。即効でメビ&兄弟の板野サーカスで口直し。早く銀河伝説のDVD出ないかな。

テーマ:小さなしあわせ - ジャンル:日記

土から生まれた守り神7

光太郎と北島は、ウルフ777で東京東工業大学に向かった。受付でZATの名前を出すとあっさりと入れてくれた。所定の駐車場にウルフを止め、計測機材を持ち出す。キャンパス内は意外と混乱しておらず、ZATの派手な制服に学生たちが遠巻きに視線を送るぐらいで、まとわりついてくるようなことはなかった。
「皆、意外と落ち着いていますね」
「そりゃそうだ。小学生じゃないんだから」
北島は光太郎に機材を全部持たせると、先に立って歩き出す。
「あ、ちょっと! 北島さん!」
押し付けられた光太郎は、慌てて北島を呼びとめるが返事どころか立ち止まりもしない。
「もう、しょうがないなあ・・・・」
頬を膨らませて渋々とその後についていく。
穴の空いた棟に着くと、流石にその周辺はビニールシートで覆われていた。上を見上げれば壊されているのは4階の研究室だ。確かに怪獣の腕が入ったと言われるように、サッシを左右にひん曲げてある。
「ここから出てきたんですね」
光太郎はビニールシートをめくって中を覗いた。何かを掘った後に埋め戻したかのように、土が柔らかく盛り上がっている。
「おいおい、わざわざ戻していったのか? 随分律儀な怪獣だなあ」
「穴が開いたままだったら迷惑だと思ったんじゃないんですか」
北島は光太郎に機材を下させると、掘られた深さを測った。
「う~ん・・・・推定深さ10メートルってところか。穴の直径も10メートルぐらいだから、モグラみたいに水平に進んできたんだろうな」
「どこから掘ってきたんでしょうね」
「さあて。東京の地下に怪獣の巣がなきゃいいがな」
二人は蟻の行列を追いかけるかのように、計器を持ったまま地面に沿って歩いていると、正面に来た人にぶつかった。
「あ、すみません!」
「ZATの人ですね。どうも」
白衣を着た如何にも研究者といった風体の人物は、睡眠不足の所為か、目の下にクマを作っていた。

テーマ:二次創作 - ジャンル:サブカル

残業はしても3時間だよね

ちょっと今週残業多いですよ。右腕が上がらなくなって、ついでに姿勢も悪いんで肋骨とかまで痛くなってきました。肩とか腰とかなんて通り越してます。
マッサージとか整体とか行ったらいいんだろうけど、出勤日も多いし同僚の結婚式用にまた服買いに行こうとか考えてるので、あと2週間は我慢しないと・・・・・。
睡眠時間増やしたい。そしてネタも書きたい。

テーマ:今日のつぶやき - ジャンル:日記

土から生まれた守り神6

とある工業大学の研究室。深夜にもなろうかという時間だが、研究室にはまだ煌々と灯りがついていた。
助教授が依頼品を手に取り、順番に測定機の中に入れていく。
スイッチを入れると、メーターの針が左右に揺れた。やがて針の振れが小さくなり、特定の数値を絞り出していく。
と、いきなり針が大きく揺れた。
「?!」
驚いた助教授が眼鏡の奥の目を見開いて測定機を覗き込むと、同時に床が大きく揺れた。
「うわああ?!」
あまりの強烈な揺れに、助教授は咄嗟に黒い机の角を掴んだが、立っていられない。ガシャガシャと試験管やビーカーが音を立て、幾つかは床に落ちてリノリウムの上に中身をぶちまけた。
「ああ、まだ結果が出ていないのに・・・・」
バリーン! と窓ガラスが割れる。
「ひっ?!」
助教授が倒れかかったまま窓の方を見上げると、暗闇の中、更に黒い何かが二つ、浮かんでいる。
「あ、うあ・・・・・」
何か、が無理に室内に入ろうとしている。アルミサッシが粘土のように歪み、残っていたガラスが破片になった。


翌朝、ZAT本部に報告が入った。
「東京東工業大学で怪事件だそうです」
朝のお茶を配り終え、オペーレーター席についた森山嬢は、すぐに振り返りながらヘッドフォンの片方を外して告げた。
「どうした?」
「研究室のある棟の窓ガラスが外から壊されて、研究室の中も壊されたそうです。敷地内には、怪獣が潜ったぐらいの大きな穴の形跡があると言っています」
光太郎に上野、南原が咄嗟に席を立った。
「副隊長!」
「よし、東と北島で現場の調査に行って来い!」
「はい!」
荒垣は激を飛ばすと、お茶を一口飲んだ。

テーマ:二次創作 - ジャンル:サブカル

土から生まれた守り神5

「すまんなあ、白鳥」
ぼやいた健一の後ろで、佐々木先生が謝った。
「先生が謝ることじゃないよ」
健一は振り返ると、慌てて首を振った。佐々木は照れたように頭を掻く。
「もうちょっとお前たちに歴史の面白さを教えてやりたかったんだが・・・・」
「先生、こういうのって何処か面白いの?」
「うーん、そうだな。空想できるところかな」
「空想?」
「そうだ。ほんの僅かに残った手がかりを元に、昔の人がどうやって暮らしていたのか、今とどれだけ違うのか、そういったことを考える楽しさだ。調べていけば、昔の習慣の方が優れていることが発見されたりする。そういった良いところは取り入れていけばいい。歴史を学ぶというのは、そういうことだ」
「ふーん・・・・」
まだよくわかりきらないまま、曖昧に返事をする。
「こら、お前たち、買ったものを戻しなさい! あんたも、金返して!」
「なんだよ、いいじゃねーかよ。売り物を買ったんだぞ!」
「売ってはいけないものなんだ!」
吉川はクラスメイト達の手からハニワや勾玉、鏡を奪い取ると、屋台の上に無理矢理戻し、店番から金をもぎ取った。
「ほら、古墳の中を案内してやるから来なさい」
「おじさん、横暴だよ!」
「せっかく買ったのにー!」
「ほらほら、中の方が面白いぞ」
不平不満を言う子供たちを、佐々木がなんとか宥め、ロープの張られている方に追い立てる。
良太は数人の仲間と一緒にそっと行列を離れると、屋台に戻った。
「おじさん、これちょうだい。あと高いから安くして」
「なんだよ、買うのかよ。あの先生様はいいのか?」
「関係ないね」
屋台の雇われ店主は軽く首をすくめて、彼らに出土品を売りつける。
健一達は懐中電灯で周囲を照らしながら、あまり広くない洞窟のような場所に入った。
「まだここは完全に掘り返していないから、ここまでしか入れないんだ。
ここは副葬品が置かれていた部屋だ」
「副葬品ってなんですか?」
クラスの中でも頭の良い登美子が手をあげて質問する。
「昔、王様が死ぬと、墓の中でさびしくないようにと、家来も一緒に埋められていたんだ」
「えー!」
「酷い!」
「残酷ー!」
土の中だが存外響く声に、吉川は両手をあげて黙るように促す。
「それがそのうち、埋められる家来が可哀想だからということで、代わりに人形を一緒に埋めることになったんだ。さっき表で売っていたハニワはそれだ。だから売ってはいけないんだ。この墓の王がさびしがるからな」
吉川の言葉に、良太達はそっと顔を見合わせた。

テーマ:二次創作 - ジャンル:サブカル

土から生まれた守り神4

健一達は先生に連れられて、古墳の発見された現場へとやってきた。
「へー、ここが遺跡か」
「普通の工事現場と同じじゃないか」
草や木が掘り返され、柔らかい土が露出している。少し離れたところにはロープが張られていて、その内側には盛りたてられた土が壁のように固められていた。
「あれが出てきた古墳かもしれない」
「なんだ、ただ土を山にしただけじゃないか。もっと面白いものがあるかと思ったのに」
健一の隣で、クラスメイトの良太がぼやく。
「あれ? 屋台が出てる」
「え?」
後ろからした声が、ロープ沿いの一角を指差した。工事現場のテントの下で、何かが売られているようで、板きれに手書きで『ハニワ 1000円!』と書かれていた。
「な、なんだこれは?!」
担任の佐々木先生は、テントの前で言い争いをしている二人のところへと慌てて駆けていった。片方は地味なスーツに帽子をかぶり、もう片方は小太りで仕立ては良いがセンスの悪いスーツを着ている。
「困りますよ、勝手に遺跡の中身を持ち出されちゃ!」
「何を言っているんだ。困っているのはこっちの方だ。勝手に遺跡だの、調査させろだのと押しかけて。ワシはそんなこと頼んでおらんぞ! おまけにその間工事は中止と来ている。どうしてくれるんだ?!」
「これは学術的にきわめて重要な遺跡なんです。関東でこれだけ大きな古墳が発見されたことはないんです! ひょっとしたらここが邪馬台国の遺跡の可能性だってあるんですよ! 副葬品を勝手に売るなんてやめてください!」
「ワシの土地から出てきたものを売って何が悪い!」
「あ、あの・・・・吉川さん」
佐々木先生は、唾を飛ばして怒鳴っている学者風の男にそっと話かけた。
「国の重要指定文化財にだってなりうるんです! そちらこそ即刻工事を中止してください!」
「なんだと?!」
「吉川さん、吉川さん・・・・!」
再度呼びかけ、肩をそっと叩くと、吉川と呼ばれた男は、帽子を押さえて振り返った。
「なんだっ、邪魔する・・・・おっ、佐々木さんじゃないですか」
「お誘いがあったんで子供たちを連れてきましたが・・・吉川さん、一体どうしたんですか?」
「どうしたもこうしたもありませんよ。こちらの地主さんが、遺跡に埋葬されていた副葬品を勝手に持ち出して、ああして売ってしまっているんです」
吉川はすぐそばの屋台を指差した。
「わー、これ人形?」
「へったくそだな。俺が粘土で作った方が上手だぞ」
「ね、これ鏡って書いてあるけど、全然姿が映らないわよ。錆びてるわ」
既に子供たちは屋台の前に群がり、売られているものを物色し始めていた。
「あ、こら! 君たち勝手に触るんじゃない!」
健一は屋台で売られている、10センチ程の素焼きのハニワをしばらく眺めると、押し合うクラスメイトの間を抜けて辺りを見渡した。
「なんか、古墳ってあんまり楽しくないな」

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拍手、ありがとうございます!

通りすがりさん>兄さんをどんどん好きになってくださってありがとうございます!
ネタが尽きないのが、本当に兄さんの素晴らしいところです。
今年のエイプリルフールはどうなるんだろう?ww

yamiさん>は、アズキ色ジャージの光太郎さんです。エンマーゴを見ながら書いているのを、ズバリ当てられてしまいましたかw タロウ世界を上手く再現できるように頑張ります!

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土から生まれた守り神3

千代田区霞が関にあるZAT本部。
「おはようございます!」
「おう、おはようさん」
光太郎が出勤すると、荒垣が一番先に返事をくれた。
「おはようございます」
お盆にお茶を乗せた森山が、皆の机の上に置いてくれる。
「東さんも飲む? コーヒーもあるわよ」
「じゃあ、お茶でいいかな」
「はい」
「ありがとう」
手渡された湯呑を手に、席に着く。
「『未だ年代の特定はできず』、か・・・・。ま、見つかって一週間程度でわかったらロマンがないな」
北島は読んでいた朝刊を一旦置いて、お茶を啜った。
「例の古墳ですか?」
「ん? ああ」
光太郎はひょいと顔を出して新聞を覗き込むと、反対隣から上野も顔を出す。
「東京であれだけ大規模な古墳なんて初めだって聞きましたよ」
「今日、健一君が学校の先生に連れていってもらうって、喜んでましたよ」
「へー、そりゃ理解のある先生だな」
「おはよーございまーす!」
南原が最後に入ってきて敬礼をした。
「よし、揃ったな。南原と東はパトロールに行って来い!」
「え? 俺のお茶は?」
「バッカモン! こんなギリギリに来るやつがあるか! とっとと行って来い!!」
荒垣は腕時計を指差して怒鳴った。

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土から生まれた守り神2

「はっ・・・はっ・・・はっ・・・・・ゴール!」
朝のロードワークを終えた光太郎は、首にかけたタオルで汗を拭いながら、白鳥家の門を開けた。
池の側の犬小屋で、ポチが出迎えるように甘えた鳴き声をあげる。
「ただいま!」
光太郎がしゃがんでポチの頭を撫でると、ポチは掌を舐めた。
「はは・・・・」
最後にポンと軽く頭を撫でてて玄関のドアを開ける。
「ただいま~」
台所に入ると、さおりが起きて朝食の準備をしていた。
「お帰りなさい、光太郎さん。今、目玉焼き焼いてるから」
「ありがとう。あ、俺ソースで」
光太郎はそう言いながら冷蔵庫を開けると、牛乳瓶を取り出した。被せてあるビニールを取り、小さなピンで紙の蓋を取ると、そのまま一気に喉に流し込む。
「うん、やっぱり朝は牛乳だな!」
「ちょっと光太郎さん、そんなところに立ってたら邪魔でしょ。ほら、座って!」
フライ返しを持ったさおりに肘で突かれて、光太郎はやむなくテーブルに着いた。
ドタドタと二階から元気な足音をさせて、健一が降りてきた。
「お姉ちゃん、光太郎さん!」
「おはよう、健一君」
「健一、顔は洗ったの?」
「これから洗うよ」
健一は帽子とリュックを、空いている椅子の上に置いた。
「あれ? 今日はランドセルじゃないのかい?」
「うん。今日は古墳の見学に行くんだ!」
「古墳? ひょっとして、最近発見されたアレかい?」
「うん。学校の先生が、調査してる学者さんと知り合いなんだって。特別に見せてもらえることになったんだ」
「そうなのか。歴史に興味を持つのは良いことだよ。本物を見せるっていう先生のやり方は凄くいいと思うぜ」
「僕も教科書より本物見たいしね!」
コトンと、二人の目の前に目玉焼きと焼いたベーコンが乗った皿が置かれた。
「本物を見たら、しっかり成績もあげて頂戴ね」
二人を顔を見合わせると、そろって舌を出した。

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土から生まれた守り神1

東京郊外の山奥。緑豊かなこの場所にも、開発の波が迫っていた。
パワーショベルが伐採した木の根元を掘り起こしていく。
「ん?」
シャベルの先に何か堅い物が当った感触がして、作業員は手を止めた。
「どうしたー?」
「いや、岩盤に当たったみたいだ」
「横から掘れないのか?」
「ちょっとやってみる」
作業員は再びシャベルを動かすと、少しずらして隣から掘ろうとしたが、そこも弾かれたように堅い感触がした。
「こりゃ、結構広い範囲かもしれないぞ」
少し前の方では、伐採した木をまとめて、クレーンで吊り上げている。
「なんだったら発破かけるか? 少し持ってきてるぞ」
「ああ、そっちのがいいや。
おーい、発破仕掛けるからちょっと下がってくれや!」
パワーショベルから顔を外に出して声をかける。別の作業員がダイナマイトを取ってくると、皆でその場から一旦作業車をどかし、ダイナマイトを仕掛けた。
「いいかー?」
「大丈夫だー!」
手でも大きく合図を送りあうと、ダイナマイトのスイッチを入れる。
ドン! と地響きがして、岩ががらりと崩れる音がした。
「どうだ?」
作業員の一人が柔らかくなった地面に注意しながら、先程パワーショベルが引っ掛かった場所に行く。
「ああ、大丈夫だ。上手くいった。
・・・・ん?」
割れた岩の裂け目から、何かがこぼれおちてきた。
「なんだこりゃ?」
土がかかっただけで、新品のように新しく見えるものを拾ってまじまじを見る。それは素焼きのハニワだった。
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テーマ:二次創作 - ジャンル:サブカル

拍手、ありがとうございます!

病み上がりには、何より効きます。いっぱいありがとうございます!!

yamiさん>寝すぎたら床ずれ起こしたのか(笑)、腰が痛くなってきました。困ったものです。
頭痛が取れないので、今日も早めに寝ますね。

通りすがりさん>兄さんにも苦手なものがいっぱいあるのです(笑)
もともとは、どこかのヒーローショーのレポで、司会のお姉さんが「怪獣の絵を描いてください」というのがあり、エースと兄さんが描いたのですが、兄さんは中の人的な事情でタワシっぽいピグモンができあがり、しばらく画伯だ画伯だと賑わっていたのです。
もう、兄さんだったらなんでも可愛い! 格好いい! と思っている自分は末期・・・・。

テーマ:小さなしあわせ - ジャンル:日記

画伯

授業終了のチャイムが鳴ると同時に、メロスは後ろを振り返った。今とったばかりのプレートを後ろで必死に何かしているゾフィーの目の前に差し出す。
「ほれ。おまえが内職するなんて珍しいな」
「ああ、ありがとうメロス。実は、タロウとエースに新しい絵本を読ませてあげようと思って」
ゾフィーはそういうと、自分の描いていたものを見せた。
「怪獣と仲良くする話に挿絵をつけてみたんだが」
「おいおい、絵を描き終ってから言えよ」
メロスはホログラフィに浮かび上がった絵をピンと指先で弾いて笑った。
「もうできあがっている」
「ああ? これのどこが怪獣だ。タワシじゃねーか」
「違う、ピグモンだ」
「ピーグーモーン?」
メロスが見たところ、タワシに手足が生えたというのが精いっぱいである。生き物には見えない。
「・・・・タワシ。ぜってータワシだ!」
「ピグモンだって言ってるだろ?! 君の目は節穴じゃないのか?」
「おまえの方が節穴つーか、前衛芸術家気どりか? ああ?」
「もういい! 君になんか見せるんじゃなかった!」
怒ったゾフィーは荷物をまとめると、さっさと教室から出て行ってしまった。
「・・・・あれ、本当にエースとタロウに見せる気か・・・・・?」
心配になったメロスは、自分のプレートの空いている領域に画像データ用のファイルを作成した。



「エース、タロウ~。今日は絵本を持ってきたよ~」
「わーい!」
「なーに? なーに?」
「わー、ケムシのえほんだー!」
「けむ・・・・いや、これは・・・・」
「ちがうよ、タロウ。これはタワシせいじんだよ!」
「タワ・・・・」
がっくりしているゾフィーの目の前で、エースとタロウはわいわいと手作りの絵本を眺めている。
「おーい、ガキどもー! 元気にしてるかー!」
そこへメロスがずかずかと上がってきた。
「あー、メロスにいちゃんだー!」
「こんちはー!」
「お、ちゃんと挨拶できるようになってきたな」
メロスは二人の頭を大雑把に撫でると、ゾフィーの方をちらりと見ると、手に持っていたプレートを投げた。
「今日は絵本描いてきてやったからな。あいつに読んでもらえ」
「メロス、これ・・・・」
ゾフィーが開いたプレートには、ピグモンの絵が描かれている。
「あー! ぼくこれしってる!」
「タロウは見たことあるの?」
ゾフィーは慌ててしゃがんでタロウと視線を合わせた。
「うん! ピグモンっていうんだよ!」
「・・・・・そうか、タロウはおりこうさんだね」
「ぼくも! ぼくもしってるよ!」
「うん、エースも物知りさんだ」
子供たちに群がられ、絵本を読んでいるゾフィーを、メロスは満足そうに眺めた。
「ま、このぐれぇのフォローならサービスってトコか?」
やがてちびっ子達が昼寝に入ると、ゾフィーがメロスのところへやってきた。
「どうだ? ま、俺様に感謝ってと・・・・」
「君なんか大っ嫌いだ。絶交だ! 家出してやる!!」
「待てええええ!! なんだそりゃあぁぁぁぁーーー?!

テーマ:二次創作 - ジャンル:サブカル

本当はこれを12/31の夜にアップしようと思っていたんだ

ドンドンドンドン!!
時間をわきまえない上に加減もしないノックに、ヒカリはイライラしながらドアを力任せに開けた。
「うるさい! 今何時だと思ってるんだ!!」
ドアの向こうにはヘラリと笑ったゾフィーがいた。
「やあ、ヒカリ。夜の11:38だ。30分丁度に来たのだが、君が出てくれるまで8分かかった」
「よくも8分も叩き続けたな。何の用だ」
「うん、もうすぐ新年だから、一緒にお祝いをしようと思って。
地球では年越しそばというものを食べるそうだから、それも持ってきたぞ」
ヒカリの部屋に入ったゾフィーは、持ってきた袋を持ち上げて見せた。
「中身を確認させてもらおうか」
大体ゾフィーの知識は偏っている。弟達やサコミズから聞いた話ならば、最後まできちんと聞けばいいのに、その後は独自の解釈を加えてしまうからだ。
「・・・・おい、宇宙食用にアレンジしたやつじゃないか。しかもラーメン」
「サコミズからもらったのだが。細くて長い食べ物と言ったらくれた」
「何年前のやつだ、これ?」
ヒカリは宇宙食の製造年月日を見て一瞬目をまわしたが、隣にあった消費期限に更に目をまわした。
「・・・・よく考えたら宇宙食だから長持ちして当然だな・・・・」
「なんかよくわからないが、食べられるなら食べようか。あと、食べたらハツモウデというやつに・・・・」
「何処に行く気だ」
「うーん・・・・・プラズマスパークタワー?」
「とりあえずおまえを地球に連れて行った方が早い気がするが、まあ、スパークタワーには点検も兼ねて行った方がいいかもしれんな」
ゾフィーは嬉しそうにうなづくと、宇宙食のパッケージを開けた。

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遅ればせながら

あけましておめでとうございます!!

去年、ひいては昨日、どうもありがとうございます!
皆様の温かい拍手やコメントに本当に助けられました。
今年ものんびりペースでやっていきたいと思いますので、よろしくお願いします。

では早速、拍手のお礼を

通りすがりさん>今回のお話も気に入ってくださったようでなによりですv おまけをちょろっとだけ追加したので見てやってください。兄さんはですね、補給・整備担当でありながら、その実力からウルトラの父とともにベリアルに挑んだり、 科学者としても各種ブレスレットを開発するなど一流である事から、 最終的に隊長に抜擢されたという説を発見したので、そのうちそっち方面の話も書いてみたいと思います。


yamiさん>ユリアンはまだもうちょっとキツネ成分が足りない気がしますが、きっと足りなくて無い知恵絞って「うふふふ・・・次は負けないわよっ!」と毎回やってくれる方がいいかもしれません。

報告さん>はい、ありがとうございます。とりあえずインフルではありませんでした。鼻水、咳、下痢もないので風邪じゃないとか言われてしまいまして。原因不明の高熱。これ、頭痛と関節痛が特に酷くて一時間おきに目が覚めてしょーがなかったんですが。今日、服を着たら上半身が異様にガバガバになってたんですが、いったいなんぞ? ちなみに味覚はまだありません。

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これから医者に・・・・

一昨日の夜から39度超えの高熱が出てしまいまして。
いや、これ・・・インフル?! 新型?! と慄いて緊急外来に駆け込んだんですが、「うちはインフルエンザ検査やってないんですよ」と言われてしまいました。
オイオイ、マジか! このご時世、内科で検査やってないってどういうこと?!
仕方ないので、また今日別の当番医のところに行ってきます。
この二日間、まともに立つこともできなかったので、今日はだいぶマシになってきたんですが。
ああ、今日の初売り福袋が・・・・お参りも行けるかなあ。

新年初のお話は、熱が下がってからにします。
すみません・・・orz

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