もしも小話

アニメや特撮等、筆者の見たものの「もしも~」的な話を載せたりするブログです。無断転載禁止。

アンフォーチュネイト3

ゾフィーのところで担任の先生がグチをこぼして数日後。
ゼノンがメビウスの部屋で一緒に勉強していると。

           バッターン!!
「メビー! ゼノンーー!!」
お菓子袋を抱えたマックスが、ドアを蹴り壊さんばかりの勢いで入ってきた。
「わああっ?!」
床に寝そべって宿題をしていたメビウスは驚いて飛び上がり、天井に頭をぶつけてしまった。同じく床に腹ばいになっていたゼノンは顔をあげ、淡々とマックスを見る。
「騒々しいな。ドアが壊れたんじゃないのか?」
「ん?」
マックスは後ろ手でドアを何回か動かした。
「大丈夫だ。壊れてない」
「そうか。メビウス、後で一応舎監の先生に見てもらうといい」
「うん、そうする・・・・・」
メビウスは頭を擦りながら床に降りた。
「それで、どうしたの? 何かあったの?」
「おう!」
マックスはお菓子袋の中から更に小袋に入ったスナックを取り出すと、二人に渡す。
「今、新市街地区でお祭りやってんだよ! クジもあっちこっちの店でやっててさ、これも一発当てたんだ!」
続きは言わずもがな。
メビウスは床の上に散らばったプレートを見た。宿題は半分ぐらい終わっている。明日の休日に残りの半分をやれば大丈夫だ。
「うん、行こう!」
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テーマ:二次創作 - ジャンル:サブカル

明日はシティに行ってきます

ディシディアのプチオンリーがあるんですよー。
楽しみだー!

最近、弟が電王にハマってしまい、私の前に「お前も見ろ」と、DVDを置いてきます。
おいおい、返却3日で残業してくる俺に何本のDVDを見せるつもりだゴラァ!
でも見てしまう。だってモモたち可愛いし!
ファイナルだけいつも借りられてて、見られないんですよね。
あー、あの歌くせになる。

テーマ:今日のつぶやき - ジャンル:日記

アンフォーチュネイト2

「たっだいま~☆」
「あ、おかえりな、さ・・・・・」
何時ものように不思議な雰囲気をまとったシメオンが入ってきたのを見たキルシュとペシェは、顔をそちらに向け、大きな目を大きく丸くした。
シメオンは全身にアクセサリーをつけていた。金と宝石とプラチナのネックレスは多分10本ぐらい。全部の指に2個ずつの指輪にブレスレットは両腕いっぱい。ベルトのように太い鎖が腰から6本ぐらいぶらさがり、アンクレットに太ももを飾るチェーンにと、まるで宝石の行商みたいだ。
「えー?! どうしたんですか、それ?!」
「す、すごく高そうですよ?!」
「ふふ・・・いいでしょ? ユリアン王女からいただいたのよ☆」
「「王女から!!」」
綺麗なユニゾンが隊長室に響く。デスクから眠たそうに顔をあげたアシェルは、きらびやかなシメオンを見てヒュウと口笛を吹いた。
「何、貢物か何か処分してくれって言われた?」
「ま、そんなトコね」
シメオンはそういうと、じゃらじゃらと自分の体を覆っていたアクセサリーの数々を外し始めた。
シメオンはユリアンにアポなしで会える数少ない人物だ。忍者部隊で修行した成果をもってすれば、勝手にストーキングするのもできないわけではないが。ユリアンは、シメオンを大層重宝して、ファッションやメイクを教えてもらい、80には頼めないようなことは大概彼女に頼んでいた。今日のアクセサリー処分もその一つだ。
「うわー、触ってみてもいいですか?!」
「すごーい、一個欲しいですぅ~~!」
「触るだけならいいわよ~」
そういうと、キチネットの方に歩いていき、まだポットに残っていたお茶を自分で淹れた。
「でも、王女への貢物となると、政治的な配慮もあるのではないのかしら?」
ディナままばゆいばかりの宝石にちらちらと視線を走らせる。
「だーいじょうぶ☆ そういうのは、ちゃーんとそっくりなイミテーション作って、相手に会う時だけ身につければいいんだから」
「んでもって派手に売り飛ばすっと。景気いいねえ」
「でも、今は80さんが来ているから、すぐにしまっておいた方が賢明でしょう」
「そうね。流石にこれだけ売り飛ばすって言ったら卒倒するわねえ。お嬢ちゃん達、80が帰るまで、引き出しにでも入れておいてね」
「「はーい」」
お互いの首にネックレスをかけていた双子が元気に返事をした。

テーマ:二次創作 - ジャンル:サブカル

お兄ちゃんは心配性24

「お、終わった・・・・?」
移動するバスにも伝わってきていた振動が感じられない。セイジはもう見えなくなった工場の方にまだ首を向けていた。
と、セイジ達の乗っているバスの後方にタクシーが止まる。中から青年が現れて、運転手から釣銭を貰うと、猛然と工場の方に走っていった。
「兄ちゃん?!」
「は?」
隣の席でいきなり声をあげたセイジに驚くアイトをどかし、セイジは運転手のところに走っていった。
「運転者さん、止めて! 早く!!」
「い、いや、そんなの無理だ!」
「もう逃げなくていいんだよ! いいから早く!! 俺だけでいいから!」
思わぬ迫力にバスの運転手は車を止めた。ドアが開くとセイジはバスから飛び出す。
「セイジ!」
「セイジ君!」
元いた工場の方に走り出す姿に、アイト達にハルミは後を追いかけた。
セイジはすぐにセイイチの背中に追いついた。運動不足の青年はすでにひいこら言っている。
「兄ちゃん、何やってんだよ?!」
「おまっ、何処から声かけてんだ?! なんで俺の背後を取るっ?!」
「バスで怪獣から逃げてきたんだ! でも兄ちゃんが見えたから!」
「ってことはアレか?! 今朝の妄想虚言が現実に?!」
「牛乳パックでできた怪獣が出てくりゃ良かったんだ。兄ちゃんこそなんでここに?!」
「ニュース速報がもう流れてたぞ! もうじきマスコミが来る! ちくしょー、返せ俺のタクシー代1500円!あいつはもうやったのか?!」
「多分。振動が収まったから!」
二人が息せき切って工場にたどり着くと、そこには倒れた人々を介抱するトシオの姿があった。
「大丈夫ですか? しっかりしてください」
「あ、ああ・・・・」
トシオがぐったりとしたイシダの体を抱えて軽く頬を叩くと、イシダは瞼を痙攣させ、息を吹き返した。
「あ、あら・・・さっきの・・・・」
「ご無事で何よりです」
にっこり笑ったトシオに、咄嗟にイシダはしがみついた。
「いやーー! 怖いーーー!」
「大丈夫です。もう怪獣はいませんよ」
トシオが優しくイシダの肩を叩いて宥める。近くにはまだ、セイジの先生や工場の人たちも倒れている。
「トシオ兄ちゃん!」
セイジは叫んでトシオに駆け寄った。
「セイジ! 戻ってきたのか? だが丁度良い。まだ君の先生たちが倒れている」
「うん、見りゃわかる。すぐに起こすよ!」
セイジに笑いかけたトシオは、イシダをそっと離そうと肩に手をおいた。
「・・・・ちょっと、何アレ・・・・」
セイイチの肩を冷たい指がぎゅううと掴む。
「あ痛っ・・・・いたたたた・・・・痛い痛い! 爪入った! 筋肉の繊維が切れる!」
ハルミが鬼のような形相でイシダを睨んでいた。
「ちょっと倒れているの助けてるだけだろうが! おまえもボランティアしろ!」
「うるさい! 大体あんたの弟の教育はどうなってるの?! あたしのことオバさんって言ったのよ!」
「安心しろ。20歳を過ぎた女は皆オバさんだ」
ハルミはセイイチの肩を後ろに引き倒し、後頭部から道路に倒れたところをハイヒールで額と胸と腹に蹴りを入れた。
「先輩~~~~!!」
そのまま猛烈な勢いでトシオの側に行くと、イシダを引っぺがす。
「ちょ、ハルミ?!」
「うふふふ・・・・先輩、具合が悪いなら、あたしが看病しますよ・・・・・うふふふ・・・・・」
「ハルミさん、丁度良かった。後は頼みます。私は他の人を助けてきますので」
「ええ、頑張ってくださいね」
「ハルミ、アンタ、いい度胸してるじゃないの・・・・・」
「言っときますけど、今日たまたま会っただけですよ、先輩は」
「あ、セイジの兄ちゃんだー!」
セイジを追ってきたアイト達は、セイイチを見つけると、つんつんと頭をつついた。サイレンの音がして、救急車は消防車がかけつけてくる。
「すみませーん、ここに人が倒れてまーす!」
良い子のおかげで、セイイチは到着した救急車に、ひっそりと運ばれていった。
レスキュー活動をするセイジとトシオの後ろで。

                    
                              終わり
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テーマ:二次創作 - ジャンル:サブカル

お兄ちゃんは心配性23

廃車に埋もれたゾフィーに向けて、ロボットは再びアクセル全開で迫ってくる。ゾフィーは視界の晴れないまま、音のする方に向けてバリアを張った。透明なガラスのようなバリアに猛スピードで突っ込んできたロボットは、頭の部分の車を数台つぶし、首に頭をめり込ませた。起き上がりながらゾフィーは更にバリアを前進させ、ロボットを押し出し、最後には突き飛ばした。工場の建物ギリギリのところにロボットが倒れる。あおりで物置小屋のトタン屋根が吹き飛んだ。
ゾフィーは左手に右手を当てると、光の剣を引き抜いた。ロボットに一気に駆け寄ると、剣を振りかぶる。だが、ロボットはタイヤだったモノを元の手に戻すと、地面に手をついてその一撃を避けた。
横に転がり出ると、すぐさま再び手をタイヤに変形させ、ゾフィーの背後に回る。その動きを目で追ったゾフィーは、剣を持ったまま飛び上がった。上空から、下で飛べずに右往左往するロボットを見下ろすと、左手からZ光線を放った。稲妻が派手に跳ね、地面のあちこちを抉り、電撃の柱でロボットを足止めする。
ロボットが立ち止まった瞬間、ゾフィーは剣を上段に構えて急降下した。その動きを見たロボットが慌てて避けようとするが、雷で地面に開いた穴に片足を落とし、身動きが取れなくなる。
ゾフィーは構えた剣を一気に振り下ろした。ロボットが頭から真っ二つになる。剣の切っ先が地面に着くのと同時に着地したゾフィーは、軽く地面を蹴って後ろに飛びのいた。ロボットが爆発し、周囲にひしゃげた車体や砕けたガラスが飛び散る。
そして。
捕らえられていた人達が、シャボン玉のような丸い泡につつまれ、ゆっくりと地面へと降りて行くのが見えた。ゾフィーはそれを確認すると、大きくうなづいて空へと飛び立った。

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お兄ちゃんは心配性22

「な、何あれ?!」
ハルミはバスの窓から見えた巨人を見て、悲鳴に似た声をあげた。
「おおーーー! 俺初めてみたーーー!!」
「ウルトラマンだ!」
「ウ、ウルトラマン?」
工場の建物の向こう、上半身だけの姿が見える。
「よしっ!」
呆然と見上げるハルミの横で、セイジは小さくガッツポーズを取った。


(ここなら広さに問題はないな)
ゾフィーは軽く周囲を見渡した。今いるのは工場の門前だが、奥の廃車を積み上げている場所ならば、多少の被害が出ても問題ない。ガラクタのロボットは腕を振り上げて襲いかかってくる。ゾフィーは左手でそれを受け止めると、足払いで体勢を崩し、引き倒した。ドオッ・・・・と地面が揺れる。倒れたところをすかさず抱えあげ、廃車の積み重なっている広場に向かって放り投げた。
ぶつかり合った金属が火花を散らし、ガラスが割れる。積み上がっていた自動車が、一気にぺちゃんこになった。ロボットはゴロゴロ転がり、ようやく立ち上がろうとしたところをゾフィーの飛び蹴りで更に吹っ飛ばされる。
ゾフィーはとどめを刺そうと腕を振り上げた。だが、まだ倒れているので光線は発射できない。できるだけ、下から上に向けて撃ちたいのだ。
よろよろとロボットが立ち上がろうと、四つん這いになった。両手がローラーに変化する。
「?!」
突然の変化にゾフィーがひるんだ一瞬、四輪駆動になったロボットがゾフィーめがけて突っ込んできた。
金属の塊の体当たりに、ゾフィーの体が吹っ飛んだ。別の廃車の山に激突し、ボロボロと崩れた廃車がゾフィーの横から落ちていく。
立ち上がりかけたゾフィーに向けて、Uターンしてきたロボットが、再び体当たりをかけた。慌てて横に転がってよけると、ロボットは廃車の山にぶち当たり、ローラーから火花を散らした。
倒れたままゾフィーがZ光線を放つが、ロボットはバックのまま真横に移動してそれを避けた。
「?!」
そのまま方向転換をせずに、後ろ向きのままゾフィーに体当たりをかける。
巨大な車に轢かれたゾフィーの上に、壊れた自動車が降ってきた。

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テーマ:二次創作 - ジャンル:サブカル

べ、別にストーリー考えてるとかじゃないんだからねっ!

『主よ、次の惑星が見えてきました』
ジャックのアナウンスが入った。ヒロトは窓から目の前に見える惑星に目を向ける。
「やった! これで食糧が確保できる!」
物を食べるのはヒロトだけとはいえ、次の惑星までの長い距離を、節約しながら食事するのは結構つらいのだ。惑星にいる間だけもお腹いっぱい食べたい。
「80、お金」
『はい』
ヒロトが手を差し出すと、財政を管理している80が、その惑星の通貨を差し出した。
「いつも思うけど、このお金、どっからでてるの?」
『さあ?』
『多分光の国の超パワーじゃないのか?』
80が首をかしげ、ゾフィーはコーヒーを飲みながら適当なことを言った。


「お客さーん、このお金じゃ使えませんよ」
「ええ?!」
ヒロトは突っ返された硬貨をまじまじと見た。
「これじゃ古すぎますよ。どこの骨董屋から持ってきたんですか」
「こ、骨董?!」
ヒロトは店主に背を向けると、慌ててゾフィーに連絡を取った。
「ちょっとゾフィー! 骨董って何?! お金使えないってどういうこと?!」
『骨董というのは古くて価値があるもののことだ。ふむ、どうやら我々が持っている記憶や金銭は少々古いもののようだな』
「歴史的な価値がつくような古さってどんだけ?!」
『おそらく骨董屋に持っていけば、その貨幣よりも高い価値で引き取ってくれるはずだ。
高級レストランで食事ができるぞ』
「わかった、行く」



あれ、下僕の方が偉そうなどころか、主を・・・・・。

テーマ:二次創作 - ジャンル:サブカル

拍手ありがとうございます!

なんと拍手が2000を超えました!

ありがとうございます!!

空の拍手も、コメント付きもすごくうれしいです!

本当にありがとうございます!!


今日もホンダの広告が入ってきました。日本一の家族の車です。
動画を見ると、エースもタロウも納谷さんと篠田さんの声で嬉しいです!
やばい、これを見たら車欲しくなった(笑)

しかしこれはですね、兄さんとジャックさんがいないんですよ。
多分、初代さんとの区別の為だと思いますが、うん、ちょっと残念(苦笑)

テーマ:小さなしあわせ - ジャンル:日記

お兄ちゃんは心配性21

トシオが工場の門に飛び込むと、目の前に出来損ないのロボットのように積み上がった自動車の塊があった。口のようなところから長い舌を伸ばし、割れた事務所の窓ガラスに伸ばしている。
「きゃーーー!!」
悲鳴と共に、腰を舌に巻き取られた女性が、窓の奥から引っ張られてきた。舌が揺れ、まるで女性を値踏みするかのように一旦止まる。足元の地面との距離と、目の前の巨大な異形に、女性は喉の奥で「ひっ・・・・」と短い悲鳴をあげると気絶した。
「はっ!」
トシオはジャンプすると、10メートル程の高さにある舌に飛びついた。すぐにトシオに向かって舌が伸びてくるが、片手で舌にしがみついたまま、それを片手ではじき返す。
「っと・・・・」
ロボットは警戒し、サーチするようにトシオを見下ろしたが、そんなのには構っていられない。片手で女性を抱えると、巻きついている舌を握りしめた。掌が発光し、舌を焼き切る。匂いはなかった。
トシオは女性を抱えて地面に着地する。振り仰ぐと、ロボットは驚いたように舌を回収して、辺りを見渡している。視線が外れた隙に、抱えた女性を事務所に連れ込み、床にそっと下す。
「よし」
身軽になったトシオは再び事務所の外に出た。工場自体と、その奥の廃車を置いてあるスペースは申し分ない。
「いくぞ!」
トシオの全身が銀色に強く発光した。
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テーマ:二次創作 - ジャンル:サブカル

お兄ちゃんは心配性20

「どうした?! 何かあったのか?!」
トシオはすぐにセイジの様子を察して、セイジの肩を支えたまま工場の方を見た。
「大変なんだよ! 工場の車が、女の人を食べちゃったんだ! 他にも工場のおじさんとか、先生とか! 早くなんとかしないと・・・・」
「何言ってるの?」
隣でハルミが少し面白そうな笑顔でセイジの側に顔を寄せた。
「今、大事な話し中なんだよ。オバサンは黙っててよ」
セイジは一瞥して言い捨てると、トシオの手を引っ張る。
「お、オバサン?! ちょっと! まだあたしは21よ! それを捕まえてよくも、このガキンチョは・・・・!」
「俺の倍じゃん。オバサンじゃん」
トドメを指すセイジに向けて、ハルミはもの凄い殺気を放った。が、隣のトシオに気付いて、ハッと表情を変える。
「セイジく~ん、お兄さんからお姉さんのこと、聞いたことないかな? ほら、同じ研究室のナナセハルミって・・・・」
「セイジ、それで、他に誰かまだ残っているのか?」
「たぶん、工場にはいると思う。俺、学校関係しか逃げろって言ってないし・・・・」
「わかった」
トシオはキリっとした表情で顔をあげると、ハルミの方を見た。研究室でのほほんとコーヒーを飲んだり高速のキーボード打ちをしたりしている顔ではない。
「ハルミさん、危険ですから、できるだけ遠くに逃げてください」
「え、ちょっと、何言って・・・・」
パッパー! とバスがクラクションを鳴らして走ってくる。窓からアイトが顔を出した。
「セイジ! 残ってるやつ全員乗ったからお前も乗れよ!」
「早く逃げないと!」
「う、うん・・・・」
セイジがトシオを見上げると、トシオはセイジの背中を軽く叩いた。
「みんなと一緒に逃げているんだ。
ハルミさん」
トシオはハルミの手を掴むと、セイジの手に押し付けた。
「セイジ達と一緒に逃げてください」
「ちょ、ちょっとさっきから何言ってるんですか? 逃げろだなんて、そんな・・・・・」
トシオは有無を言わさず小学生の詰まっているバスにハルミを押し込むと、工場に向かって走り出した。
「トシオさん!!」

テーマ:二次創作 - ジャンル:サブカル

お兄ちゃんは心配性19

声も無く驚いて呆然としていられたのは、ほんの一瞬だった。舌は車の底からも伸びて、何も知らずに作業を続けているおじさんを飲み込んだ。
「きゃーーー!」
女子の誰かが悲鳴をあげたのを皮切りに、あっちこっちから児童の悲鳴があがる。同時に、解体を待つばかりの他の車からも、次々と舌が伸びてきた。
セイジの脳裏に、先日幽霊にとり憑かれた人達の姿が浮かぶ。咄嗟にセイジは叫んだ。
「に、逃げろ!!」
引率の女の先生が舌につかまった。セイジのすぐ隣に転びながらリナが逃げてきて、助けにいくこともできない。
「誰かー! きゃーー!!」
「先生!!」
飲み込まれた先生を見て、リナは手で口元を覆った。
「バカ、立ち止まるな!」
セイジはリナと、立ちつくしているダイスケの背中を叩いて、促した。今は逃げる方が先だ。近くにトシオがいる。すぐに助けてもらえば、飲み込まれた先生達も助かるはずだ。
後ろでガシャガシャと金属が動く音がする。一瞬だけ振り返ると、車と車がどんどん積み重なり、結合して、なんだかわからない、強いていうなら金属だけにロボットに近いようなものが出来上がりつつあった。
「何よ・・・何よ、あれ?!」
「知らねーよ! でもあそこにいたら食われちまうだろ!」
セイジは不安そうなリナに向かって怒鳴ると、真っ直ぐに来た道を戻った。工場の人が何事かと、数人立ち止まる。
「おじさんたち、逃げた方がいいよ!」
泣き叫ぶ子供たちに驚いている大人たちに、セイジは声だけかけて走った。
敷地の外では乗ってきたバスが停車している。何人かはそこに逃げ込んだようだ。
「あのバスも人食うんじゃねーのか?!」
「走って家まで帰れ!」
セイジは絶対確実なことを言うと、バスには乗らずに門に向かった。
「おい、セイジ?!」
会社の敷地の外に出て左右を見る。左手の歩道の20メートル程行ったところで、トシオがハルミと一緒にバスを待っていた。
「トシオ兄ちゃん!」
走った所為で喉が痛く、鎖骨の下もなんだか痛い。
「セイジ?!」
トシオは倒れこみそうなまでに勢いをつけて走ってきたセイジを支えた。

テーマ:二次創作 - ジャンル:サブカル

拍手、ありがとうございます!

久々に拍手もいただいちゃいました!
ありがとうございます!!

yamiさん>セイイチ、確かにセイウチに見えたりしますね(笑) 落ち着きがないというか、友人にはリアクション芸人みたいだと言われましたが。なんというか、セイジより慣れると書きやすいです(笑) 慣れるというより、これは・・・素?! 自分を表現したらこんなになっちゃいましたよ!
田中さんは、昨日また、おしゃべりクッキングに出てましたねー。髪が伸びて少し若く見えましたw
偉そうな下僕の話は、結構楽しく考えてしまいました。アストラとムナカタリーダー、意外に気が合うかもしれません。

報告さん>ウルトラライナーは、あれ単にゴルドランのパkry・・・・なので、ネタとして楽しんでくださいませw でもタカビーな下僕はいいですね。ツッコミどころ満載で大好きです。
ところでシルバー族は超白銀合体(ちょうシルバー合体)ができますが、レッド族は何合体させたらいんでしょうかね。真紅合体と書いてクリムゾン合体?

テーマ:小さなしあわせ - ジャンル:日記

ウルトラゾーンを抜けたら、不思議の宇宙でした。

またまた素晴らしいいただきものを貰ってしまいました!

erasounageboku

う さん、本当にありがとうございます!!


しかしいいですね。この上から目線の、ちょっとどころか、かなり偉そうな下僕は。
このまま銀河鉄道にて伝説の黄金郷まで行って欲しい感じです。

こんな感じに。


「うー・・・・ん・・・・」
ヒロトは全身の痛みに呻きながら目を覚ました。あのブラックホールのような空間に吸い込まれてどれだけ経ったのだろう。頭を振って立ちあがる。貨物室にあるのはスペシウムとその他火星で採掘した鉱物と、化石になってた植物の標本、それと地球までの食糧と水ぐらいだ。小さな窓から外を見ると、どこかの衛星のような場所に不時着したらしい。外に空気があれば、数日は生き延びられるだろう。
「問題は、死にそうな重力がなければ、の話だけど」
火星も重力の強い惑星だった。ヒロト達は直接惑星の上に居を構えず、衛星を中心としたステーションで生活をしていたのだ。小石ぐらいの衛星や氷のかけらが恐ろしい勢いで火星に吸い込まれていくのを何度も見ている。だが、今それを考えても仕方のないことだ。
「フロンティア精神だ! あきらめちゃダメだ!」
ヒロトは顔をパン! と叩くと、船外作業服に着替えた。
外に計器を持って出る。恒星は近くにないのか、薄暗く、同時に少し寒い。足元はごつごつしていて、灰色だ。色こそ違えど火星に近い。計器のスイッチを入れると、メーターが動いた。窒素と酸素の量がステーションの中身とほぼ同等だ。
「・・・・・! 空気がある! やった!」
ヒロトは作業服のバイザーガードを外した。少し乾いた冷たい風が宇宙服の中に入ってくる。匂いは感じられない。これで貴重な酸素を減らす恐怖はなくなった。生命維持装置のスイッチを切る。
「なんだっけ・・・・昼間になると凍った水蒸気が蒸発して空気が出来て、夜になるとそれが凍って再び真空になるような、大昔の小説があったよな」
ヒロトは父が何度も読み込んでボロボロになっていた小説のシーンを思い出していた。主人公は、そこでサバイバル生活をしていた。
「うーん、やれるかなあ・・・・・う、うわああっ?!」
首を後ろに反らして逆さまにアランダスの貨物室を見た途端、ヒロトはバランスを崩して小さな砂利の丘を転がり落ちた。
「あいてて・・・・・ぺっぺっ! 砂が入った・・・・ん?」
バイザーを閉めておけば良かったと後悔しながら、顔をあげると、ふと目の前に青くて丸い石が光っているのが見えた。
「なんだ・・・・鉱石かな?」
ヒロトは手を伸ばしてその青い石を拾った。ラジウムのように熱は感じない。ただ、青くてとても優しい光を放っている。磨かなくても宝石になりそうな美しさだ。
「はは・・・・こんな宝石、ここで持ってても意味がないのになー・・・・」
ヒロトは自嘲気味に笑って、それでもそれを持って帰ろうとした。その時。
グワオウ! と獣の声がした。
「?!」
慌てて振り返ると、見たこともないような化け物が、ヒロトの後ろ数十メートルのところにいた。鋭い牙が、この距離でもはっきり見える。
「う、うわ・・・うわあああ!!」
ヒロトは慌てて立ちあがると、アランダスに逃げ込もうと丘を駆けあがり始めた。だが、脆い砂でできた丘は酷く滑り、焦るヒロトを遠慮なく怪物の前に突き落としていく。
『主よ。我が主よ』
「だ、誰?!」
『私は君の持つ石に封印されている。復活の呪文を唱えて欲しい』
「ふ、復活の呪文?! こんな時に何言ってるの?! つーかそんなの知らないし!」
『では私の言うことを復唱してくれ。
光の力守りし勇者よ』
「こんな時に、何を・・・・うわああーーー!」
目の前にきた化け物の振り上げた手を辛うじて避けたヒロトは、転びながらその場を逃げ出した。
『ほら、急がないと!』
「くそう、人がピンチなのに呑気だな! もうヤケだ! 光の力守りし勇者よ!」
『今こそよみがえり、我が前に現れいでよ』
「一回ぐらい区切ったら?! 今こそよみがえり、我が前に現れいでよ!!」
宝石が光った。目も開けていられない程の光量に、ヒロトは宝石を手放して咄嗟に目を覆った。宙に放り出された宝石は、そのまま地面に落ちるどころか、30メートル程の高さにまで浮かびあがり、そこで更に光を発した。
地震と間違う程の地面の揺れに、ヒロトは再び転んだ。もう目の前に迫っている怪物が目に入り、絶叫をあげる。見開いたヒロトの目の前で、怪物が爆発した。
「・・・え?」
ひるむ怪物が、何をしたのか、突然巨大化する。
「うそだーーーーー?!」
『主よ、危険だから下がっているのだ』
突然上から降ってきた声にヒロトが見上げると、こちらも同等な40メートル程の銀色の巨人がいた。
「え、ええ?!」
巨人が左手を胸に添え、右手を真っ直ぐに突き出すと、まばゆいばかりの光線が右手から発射され、巨大な化け物を一瞬にして蒸発させた。
『主よ』
「あ、さっきの・・・身勝手な復活の声が・・・・あ、主って僕のこと?」
『如何にも。我が名はゾフィー。私を復活させた君は、すなわち我が主。
主よ、我々はこれからタイマーストーンというものを探さなければならない』
「え、なんか、逆に命令されてるような・・・・・」
『この宇宙には、私と同じように封印されている勇者が他に7人いる。彼らの能力を悪しき者に使われてはならない。どうか協力して欲しい』
「いや、協力ってどうしたら・・・・・」
『タイマーストーンを探し、復活の呪文を唱えるのだ。さすれば私と同じように、彼らを君に従わせることができる』

なんだかんだと丸めこまれ、結局旅に出ることが決まってしまったヒロト。ゾフィーはヒロトの為の移動手段として空飛ぶSLを用意。ド●え●んのガリバートンネルのように、ゾフィーも小さくなって中に入ることができるが、常時人間サイズになれるとかミクロ化できるとかはない。操縦はジャックが見つかるまではゾフィーが担当。『停車時間は、この星の一日だ』
あっちこっちの星をめぐってタイマーストーンを探すものの、情報収集はサイズ的にヒロトの仕事。食糧確保もヒロトの仕事。荷物が多いときは下僕に怒鳴るとテレポーテーションで引き取ってくれるが、基本的に派手な上に役に立たない下僕なので、たまにこきおろす。ゾフィーはコーヒーだけを淹れることができるが、料理ができないため、エースが復活するまでヒロト自炊。
封印されている勇者は、ゾフィー、ウルトラマン、セブン、ジャック、エース、タロウ、レオ、80。
旅を続けるうちに、助けてくれる宇宙海賊が参上。その名も。
「宇宙の歌は俺の歌。宇宙海賊、キャプテン・ムナカタだ!」
「親分、準備できました!」
「親分じゃない。キャプテンと呼べ」
『あのさ、ムナカタさんが船長で、ボクがキャプテンでいいよね?』
そんなムナカタを主とする9番目の勇者アストラ。

もちろん、全滅イベントもあり! 弟たちが復活してからは、後方で指揮をとる方に専念するゾフィー。しかし強力な敵の前に、弟達が敗れ去ってしまう。タイマーストーンに戻った彼らを再び奪い返し、復活の呪文をヒロトにとなえさせるため、一人戦う兄さん。
旅の途中でできちゃった結婚もありだ!(当然)
セブン「ゼロ、父ちゃんがいなくても、母さんを守っていくんだぞ」
ゼロ「うるせー、放浪オヤジ!」
ゾフィー「二日前に生まれたばかりなのにもう反抗期か。最近の子供は成長が早いな」
偽物軍団も次々登場するぞ!
アストラ『え、ボク出番少ないのに偽物いるの?!』
レオ『というか、いないのがゾフィー兄さんだけのようだ。なんで俺のまでいるんだ?』
ゾフィー『まあ、私のコピーは正確にはできなかったと。こういうことだな』

彼らは伝説の黄金郷・光の国を目指して今日も冒険の旅に出る!


なんて話がね、お風呂に入っている間に湧いてでてきちゃったみたいですよ。



テーマ:小さなしあわせ - ジャンル:日記

お兄ちゃんは心配性18

「トシオさん、誰に手を振っていたんですか?
電話をかけ終わったハルミが可愛く首をかしげてみせた。
「ああ、セイジが乗っていたんです」
「セイジ君・・・・・? え、セイイチの弟の?」
「はい。そうか、工場の見学に行くと言っていたが、ここだったのか」


「まーったく、後輩の営業の付き合いだなんてやってらんないわよねー」
イシダは机の上にハルミからもらったディスクを放り投げた。同僚が机の上から顔をあげる。
「何、営業だったの? 断れば良かったのに」
「無理無理無理! 昔っから押しが強いし、しつこいのよ。あー、疲れた。
それなのにこれから子供の相手しなくちゃいけないなんて、ついてないわー」
腰に手を当てて軽く首を回すと、敷地内に入ってきたバスに目を向けた。


セイジ達は先生に促されてバスから降りた。トシオの行方が気になる――一人で出歩いて大丈夫なのか――が、授業中の小学生としてはなかなか逃げて確認するのは勇気がいる。
「はいはい、こっちに集合!」
先生が手を叩いて、児童を集合させる。
「はい、今日案内してくれるイシダさんです。みなさん、ご挨拶をしましょう!」
「「「「・・・・こんにちは・・・・」」」」
ボソボソとした声が子供たちの間から洩れた。
「うわ、やる気ねえ声!」
「お前だって小声じゃねーか」
「大体さ、子供だって疲れてるんだから、子供らしい声要求されたって困るんだよな」
「なー」
セイジ達が勝手なおしゃべりをしている前で、案内役のイシダさんがひきつった笑顔で「こんにちはー!」とヤケクソ気味の大声を出した。
「今日は自動車のリサイクルについて説明します。この工場では、運び込まれた自動車を細かい部品に分解することを行っています」
「てかさ、自動車分解してんのになーんかゴミ臭いよな」
後ろで好き勝手行っている小学生の声が聞こえて、イシダは拳を握りしめて見学用の通路を歩いた。大きな空き地の前の渡り廊下から、ところせましと並べられ、積み上げられた自動車がたくさん見える。
「なんか、可哀想だな・・・・」
ダイスケがぽつりとつぶやいた。
「えー、でも事故ったならしょうがないじゃん」
アイトが生欠伸をしながら返事をする。
「まずはここに一旦自動車を補完します」
説明の声が聞こえるが、まともに聞いているのは、たぶんリナぐらいだろう。渡り廊下の向こうに、少し開けた工房のような場所に来た。中年をすぎたおじさんがスパナを手に、ジャッキで持ち上がった車の下に潜り込んでいた。
「次に、こちらの場所に移して、タイヤを外します」
車の前に立って説明するイシダの後ろで、窓ガラスに巨大な目が映る。
「?!」
一瞬目をこすったセイジだが、次の瞬間、声を失った。
自動車のドアが上下に、まるで口のように開くと、舌のようなものでイシダをさらい、ばくんと飲み込んだ。

テーマ:二次創作 - ジャンル:サブカル

お兄ちゃんは心配性17

「さーて、次に受け取ってくれそうな先輩は・・・・」
事務所を出たハルミは、手帳を出して次のアポイントをその場で取り始める。
トシオは初めて間近で見た地球のリサイクル工場を眺めていた。
「なるほど、ここはいったん素材別に仕分けるための場所か。各素材を再生させるのは、また別の業者に頼むのだな」
簡単に見渡して、工場の大まかな構造を思い浮かべる。宇宙のリサイクル工場からしたら遥かに簡単な構造だが、わかりやすくて良い。
「そうだな・・・匂いはもう少し考慮するべきだな」
せめて真空中で管理してくれないだろうかと、トシオが無理なことを考えていると、後で低めのクラクションがする。
振り向くと、大型のバスが敷地内に入ろうと一時停車していた。
「ああ、すみません。ハルミさん」
トシオは電話中のハルミを促して歩道に出た。バスの中には子供が大勢乗っている。
「おや?」
バスの窓ガラスの向こうに、知っている顔があった。

「あ、トシオ兄ちゃん!」
何とはなしに窓の外を眺めていたセイジは、思わず声をあげた。
「え、何?」
「誰かいたのか?」
手を振るトシオの姿が遠ざかっていく。
「うん・・・・えっと、親戚の兄ちゃん。今、うちにいるんだ」
「へー」
「でも、今日は兄ちゃんと大学行ってるはずなのに・・・・・」

テーマ:二次創作 - ジャンル:サブカル

今日も残業~

忙しいのはいいことですね。
でも頭が飽和して、うまくネタが浮かばない・・・・orz

テーマ:今日のつぶやき - ジャンル:日記

お兄ちゃんは心配性16

セイジの予想した通り、見学用に借りたバスは校庭に入ってこれないため、近くの大型コンビニの駐車場まで歩いて出ることになった。
「こういう歩いて外に出るっていいよなー」
「そういやさ、うちの兄ちゃんが高校の時、数学の先生が近所の公園に遊びに連れていってくれたんだって」
「おー、なんていい先生だ! 尊敬する!」
「ヤマモト先生もそういうのやってくんねえかな?」
ダイスケが後歩きで器用に児童を誘導しているのを、見ながらつぶやいた。
やがて見えたコンビニに、児童達はバスよりそっちに目が行ってしまう。
「ゲーム雑誌の発売今日じゃん! 兄ちゃん、買ってきてくれるかな?」
「やばい、今日マンガの発売日だって忘れてた!」
「コンビニ限定フィギアが!」
「まだパラレルマンチョコのコンプしてない!」
セイジ達も同様に、未練がましくコンビニを見ながら、ヤマモト先生に追い立てられてバスに乗った。隣町までは30分程だった。



「と、いう風に、実に画期的なセキュリティシステムなのです」
スーツを着たハルミはニコニコしながら女性の事務員に向かって説明を終えた。隣でトシオは同じような笑みを真似して浮かべている。
「そうね。一応社長には話を通しておくわ」
「ありがとうございます! イシダ先輩!」
ハルミは目を輝かせて女性の手を取ると、ぎゅうぎゅう握りしめた。
「それじゃ、よろしくお願いしますね!」
「お願いします」
ジーンズ姿のトシオを促して席を立つと、ハルミは深々と頭を下げて応接室を出ていく。残ったイシダはフーとため息を長くだすと、渡されたディスクを持って事務室に戻った。

テーマ:二次創作 - ジャンル:サブカル

お兄ちゃんは心配性15

セイイチとトシオは昨日と同じ研究室に登校した。
「おーっす」
「おはよ」
「おはようございます、トシオさん!」
「あ、おはようございます」
先に来ていたハルミが、セイイチの後にくっついてきたトシオを見つけると、さっと近寄って腕を取った。
「コーヒー淹れておきました。どうぞ、飲んでくださいね」
「ああ、ありがとうございます。コーヒーは大好きです」
「ちょっと待て! 待てぇええええ!! 何そのピンポイント?! 俺には挨拶もナシかぁぁぁ!!」
「何よう、トシオには今まで言ってたじゃない」
「これからも言え! 今すぐ!
『おはようございますv モーニングコーヒーいかですか?』ってな!」
叫ぶセイイチの頭を、ぱこんとヒラサワが叩いた。
「いーからほっとけ。ハルミのあれは毎回でる病気だろうが」
「数日で治るだろ」
「おまえら達観しすぎだぞ?! 子供の教育は早期から! ペットはその場で怒らないとわからないんだぞ?!」
「誰がペットよ?!」
セイイチに食ってかかり始めたハルミと、セイイチの間にトシオが割り込んだ。
「『モーニングコーヒーいかがですか?』」
手には二つのコーヒーカップ。
「・・・・いい、後で・・・・」
激しく脱力したセイイチは、テーブルの上に崩れ落ちた。
「まあ、わたしの為にコーヒーをいれてくださるなんて・・・・トシオさんて、優しいんですね」
「セイイチが元気がないようなので、元気になればと思ったのですが・・・・」
「ちっ、こいつの為かよ」
「え?」
「ううん、なんでもないですぅ」
ハルミは笑顔を張り付けると、トシオの手からコーヒーを受け取る。
「セイイチ、あんた今日は一日授業でしょ? あたし午後は授業ないから営業に行ってくるわ」
「えいぎょー?」
「そう。ついでだから、トシオさんを色々と案内してあげるわ」
「助かります」
「待て! 待て!! 待ってえええ! そいつはヤバイ!」
つっぷしていたセイイチは慌てて立ちあがった。
「何よ、何がヤバイのよ」
「いいんじゃねえの? まだ学生じゃないんだろ?」
「いやっ、それは、その・・・・」
「近くに学生向けの喫茶店があるんですよ。ランチもすごく安くて美味しいんです。午前の講義が終わったら案内しますね」
「それは楽しみです」
「待て待て待て! そいつ方向音痴だから! テーブルマナーもロクに知らない田舎者! お、おまえもっとスタイリッシュで都会的な男が好みとか言ってたろーが!」
「あら、充分スタイリッシュで都会的だと思うわよ」
「おまけに100%通り越して500%ぐらい天然! 話噛みあわねーに決まってる!」
「90%の完璧さと10%の不完全さ・・・素敵ね。丁度いい配分だわ」
「丁度いいもんかー! 比率逆それ!」
「何よ、比率逆はあんたでしょ! さっさと一時間目行ってきなさい!」
ハルミはドアに向かってセイイチを突き飛ばした。

テーマ:二次創作 - ジャンル:サブカル

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