もしも小話

アニメや特撮等、筆者の見たものの「もしも~」的な話を載せたりするブログです。無断転載禁止。

お兄ちゃんは心配性3

『次のニュースです。
昨日、光が丘ニュータウンで発生した、謎の巨人同士の戦闘についてです』
TVに昨日のゾフィーの姿が映る。
「あ」
「これ、昨日からどのチャンネルも流しっぱなしだよ」
セイイチが牛乳で食パンを流し込みながら言った。
「ネットでもすげー騒ぎになってるし」
「そりゃ、これだけ大きけりゃ騒ぎになるわよねえ」
(ここまで小さくなって隣にいますよー)
セイジは小声でこっそりとつぶやき、トシオを見上げて笑った。
『今朝は生物学の権威である、ナガサキユウジ先生にお越しいただいております。
先生、この巨大な生物達は、一体何者なのでしょうか?』
キャスターが、だいぶ頭髪のさびしくなった学者に訪ねている。
『一概に何、とは言えませんね。宇宙人という可能性も否定できない。海洋生物では、条件さえそろえばこれぐらいの巨大な生物が誕生することはありえますが、重力を受ける地上において、これだけの巨体を維持したまま成長することは不可能です』
画面はゾフィーとヒューゼルの対戦に切り替わる。
『どうもこの銀色の巨人の方は、比較的被害の少なくなるように、公園に誘導しているように見えるのです。しかも双方とも剣を使っているとなると、これは相当知能が高い生物と見られます』
『最初の透明な化け物の方も、こちらの黒い方も、両方とも銀色の巨人が倒していますね。とすると、彼らは敵対関係をしていて、たまたま地上に出てきたということでしょうか』
『その可能性はあります。しかし、彼らがどこから来たのかは、はっきりとわかりません』
『どこから、というのですが』
画面はゾフィーが飛び立つところになった。
『この銀色の巨人は、戦闘が終わった後、空へと飛び立っています。これから、宇宙から来たとも考えられませんか?』
『しかしNASAではこのような巨大な生命の観測されていないと報告しています。
それにしても、翼もなくこれだけの巨体を飛行させる能力を持っているとは、信じられません。
殺陣も実に見事です』
お偉い先生は勝手にリプレイ映像をいじり始め、ゾフィーとヒューゼルの動きを再び見始める。
『特にこのバック転は素晴らしいですね。ウルトラCですな』
『あの、ナガサキ先生・・・・』
『私はこれからこの巨人をウルトラマンと仮称し、しばらく研究をしてみたいと思います』
「げほっ! げほっ!」
トシオがいきなりむせた。
「大丈夫?」
「あら、何かこぼしてない?」
「だ、大丈夫、です・・・・」
(まさか、ここでもウルトラマンと呼ばれるとは・・・・!)
しかも自分が。妙な嬉しさがこみあげてきて、トシオはそれを誤魔化すように牛乳を一気に飲んだ。
「あら、もうこんな時間! セイジ! 遅刻するわよ!」
「いっけね!」
セイジは残った1/4ほどのトーストを一気に飲み込むと、2階に上がってランドセルを取ってくる。
「歯磨きは?!」
「今日はなし!」
背負いながら玄関に向かったセイジは、ふと何かを思い出して戻ってきた。トシオが寝ていた部屋の隣の襖を開ける。
「?」
何かと思ってトシオはその部屋をのぞき見た。
チーンという鐘の音がして、セイジが黒い置物に向かって手を合わせている。
「それは?」
「お父さん。3年前に死んじゃったんだ。でかける前に、あいさつしてるの」
「そうか・・・・」
トシオはセイジの隣に座ると、真似をして手を合わせた。
「っと、遅刻しちゃう! そんじゃ、行ってきまーす!」
バタバタと慌ただしくセイジが家を飛び出していく。
「気をつけるんだぞー!」
「セイイチ、お皿洗い頼んだわよ」
「はーい」
歯磨きと化粧をしたセイコが、トシオの隣で手を合わせる。
「それじゃアナタ、行ってきますv」
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お兄ちゃんは心配性2

「おはよー・・・あ、TVついてる!」
「おはようセイジ。
助かったわ~。冷蔵庫の中身が腐っちゃうもの」
セイジは買い置きの食パンとトースターをワゴンから取り上げると、テーブルの上に移動させて焼き始めた。トシオがそれを不思議そうに見ている。
「トシオさん、牛乳をとってくれないかしら?」
「あ、はい」
トシオが返事をすると、セイジは冷蔵庫をゼスチャーで示した。それにうなづきながら冷蔵庫を開け、しばし中に視線を彷徨わせて牛乳パックを発見する。これぐらいの漢字なら読めるのだ。セイジが気を利かせてコップをとってくれた。
「ああ、ありがとう」
「あら、まあ珍しいこと。お母さんのお手伝いも少しはしたらどうなの」
「だってトシオ兄ちゃん、うちに慣れてないじゃん。お母さん慣れてるじゃん」
「そんなんじゃ女の子にモテないわよ。お兄ちゃんみたいになっちゃうわよ」
「ふわ~・・・おはよ・・・・」
あくびをかみ殺しながらセイイチが起きてきた。
「ああ、おはようセイイチ」
トシオはにっこりと笑って牛乳の入ったコップをセイイチの前に置く。同時にチーン! とトースターが音を立てた。
「先に食べてていいわよ」
セイコは目玉焼きをお皿に移しながらいった。
「んじゃ、いっただきまーす!」
セイジはイチゴジャムをたっぷりトーストにつけると、かぶりついた。セイイチは、のそのそとまだ牛乳を飲んでいる。
「あら、トシオさんはまだ食べないの?」
「あ、すみません。いただきます」
トシオはセイジと同じだけのジャムをとると、ベタベタと塗りつけて口に運んだ。
「ふむ・・・・」
かなり甘い。それが普通なのかと思って横を見ると、ようやく席についたセイコは、今度はオレンジ色のものをうすーく塗ってから口に運んでいるし、セイイチにいたっては何もつけない、焼かない食パンをもそもそと齧っている。
(つまり、自分の好きなようにしてよいのだな)
トシオは一枚を食べ終わる間に次に何をしようかと家族を観察する。セイコはTVで何かを確認していて、セイイチはまだ一枚を食べ終わっていない。セイジはテーブルに置かれていた二本の棒で、目の前に置かれた目玉焼きを4等分にすると、そのうちの一枚を口にいれた。
自分も同じように箸を持つ。動かし方を見るため、じっとセイジを見ていると
「何やってんの?」
と首を傾げられた。
「いや、器用に使うものだなと思ったのだ」
トシオは数回、手の中で箸を動かすと、セイジと同じ動きで目玉焼きを分けた。
(ひょっとしなくても、お箸初めてだよね)
(うむ。だがなかなか扱いが難しいな)
即興で覚えたとはとても思えない動きで半熟の目玉焼きを掬いあげ、口に運んだ。

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お兄ちゃんは心配性1

ガタゴトという音がして、ゾフィーは目を覚ました。あたりはうす暗く、明るい光の国とはまるで違う。体の下にある寝具の手触りも。薄闇に差し込む光の方に向かうと、窓に鍵がかかっていた。立てつけが悪いのか、先程聞こえたのと同じような、ガタゴトとした音を立てて雨戸が開く。途端に全身に降り注ぐ朝日に、思わず目を細めて太陽を見た。
まだ瓦礫の残る街の上を、励ますかのように上ってきている太陽。ゾフィーは知らず知らず元の姿に戻り、全身でその光を浴びた。
「美しい光だ・・・・・・そして、どこか懐かしい気がする・・・・」
弟たちが地球を好むのは、この太陽も理由の一つに入っているのだろう。銀色の頬に知らず笑みが浮かんだ。
襖が開く静かな音がして、パジャマを着たままのセイジが和室に入ってくる。
「おっはよー、トシオ兄ちゃ・・・・・わーーーっ?!」
「?! どうした?!」
「あ、あわわ・・・・ど、どうしたじゃないよ! 早く戻って戻って!」
セイジは母に見つからないようにぴしゃりと襖を閉めると、ゾフィーの側に駆け寄って障子を閉めた。
「誰かに見つかったらどうするんだよ!」
「え? ああ・・・・そうだった」
太陽光を遮られてちょっとだけ不機嫌になりかけたゾフィーは、すぐにトシオの姿をとる。セイイチと同じぐらいの歳の青年になるのを見て、ようやくセイジは肩を下した。襖の向こうから、卵焼きの匂いがしてきた。
「朝っぱらから何やってんだよ」
「太陽の光を浴びていた。我々のエネルギー源だからな」
「光が?」
「うむ」
「へー。電気代にして売ったらいくらになるんだろ」
TVのCMを見て「うちもソーラーパネルにしたいわね」と言っていた母親の言葉を思い出してつぶやいた。
「どうだろうな。全てを電力変換したことはないから、一度試してみようか」
「え、マジで?」
「セイイチー! セイジー! 起きなさーーい!」
「もう起きてるよ!」
トシオの返事を待たずにセイジは怒鳴り返した。
「でも人間のエネルギーはごはんだぜ。早く食べよう」
「わかった」
セイジに手を引っ張られ、ゾフィーはダイニングに向かった。
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アンフォーチュネイト

「なるほど、それは見てみたかったな」
ゾフィーはパッと扇を開いて面白そうに笑った。
「笑いごとじゃありませんよ。陛下や王妃様に何かあったらと思うとゾッとしました!」
珍しく長兄と二人きりになった80は、激しく首を横にふり、ふと我に返って「すみません」と謝った。
「別に謝る必要はないだろう。君もなかなか頑固だな」
「私が兄弟に入ったのは、つい最近なんですよ・・・・」
昔は憧れていた・・・いや、今も憧れているが、身近で接するゾフィーは、やはり遠目で見ると違うと、たまに落胆してしまう。
「ユリアンと一緒にいるくせに、私には気を使うあたり、わけがわからん」
ゾフィーは扇を閉じて軽く肩をすくめた。
「しかし、見てみたかったなあ・・・・・うっかり爆弾を見せて検問を通過しようとするテロリスト」
「監視カメラの映像でも見てください」
子供っぽくダダをこねる姿もわかってやっているのかいないのか。わざとなら、憧れてもいいかもしれないと、80は思い直した。これでいつもユリアンをあっさり騙したり、適当にあしらうことができるのだから。タロウに言わせると、ゾフィーの9割は天然成分らしいのだが。
「ただ、取り調べの最中に妙なことを言いましてね」
「ほう、妙なこと」
ゾフィーの目が宝物を見つけた子供のように輝いた。
「なんと言ったのかな?」
「不幸が、おまえたちを殺す。だそうです」
自分でも勿体をつけて言ったと思う。だが目の前でゾフィーは扇を開いて煽いだだけだ。
「そうかそうか。ならば幸運にならなければいけないな。
そうそう、そういえば最近キルシュとペシェとゼブルンが運の良くなるというグッズを集め出してだな・・・・」
「失礼しますー」
フリルのついたエプロンをつけたゼブルンが、お茶のお代わりを持ってきた。
「隊長、運が良くなるように、金箔入りのお茶を入れましたよ」


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もしも総監が東光太郎だったら第七話25

ポン! と軽い音がして、猫化していた子供たち、GUYSのメンバーは一瞬で元の人間の姿に戻った。
「戻った!」
「やった!」
「助かった~・・・・」
「ちょっと残念ですけど、良かったですね」
「残念じゃないわよ」
マリナが「戻ったー!」とテッペイとリュウに抱きついているジョージを冷ややかに見た。
「あれ? お兄さんがいないけど」
「まさか崖の下に落ちたとか・・・・」
「えーーー?!」
顔を青くする子供たちの耳に
「おーーーい!」
と、畑の方から声がした。
「ミライ!」
「ミライ君!」
「あ、お兄さん!」
元の姿に戻って大きく手を振っているミライのところへ、リュウよりも先に男の子たちがたどり着いた。
「お兄さん、大丈夫だった?」
「ああ、ウルトラマンが助けてくれたからね」
「ちょっと頼りなさそうなウルトラマンだったけどな」
生意気な子供のどこかで聞いたようなセリフに、追いついたリュウの背筋がむずむずした。
「おーーーー! おーーーーい!!」
ミライの後ろから、二人の男性が手を振っているのがまた見えた。
「あ、光太郎さん!」
「隊長!!」
ゆったり歩くなど考えられない光太郎に続いて、サコミズも走ってくる。二人とも息を切らさないのは流石だった。
「光太郎さん、隊長、すみません、その・・・・・」
「今、瀬谷さんにお昼ごはんを頼んできたんだ。みんな、お腹空いてるだろ?」
しょんぼりとうなだれるミライの頭を軽くポンポンと叩いて、光太郎は後ろにいるメンバーを見た。
「もちろん、君たちのもね」
サコミズがしゃがんで子供たちに目線を合わせる。
「やった!」
「おじさん、話がわかるぅ!」
「こら! おじさんじゃないでしょ!」
コノミがちょっとだけ目を吊り上げた。
「あ、帰りはちゃんと船と電車で帰るから」
「当然です!」
畑の隣のあぜ道で、サコミズが渋い顔をした。





                おしまい
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もしも総監が東光太郎だったら第七話24

メビウスと猫又が海上でバシャバシャと戦っている間に、光太郎は雑木林と畑を抜け、小学校のグラウンドにやってきた。ガンフェニックスストライカーがそのまま鎮座している。光太郎が素早く乗り込もうとするが、サコミズがそれを制した。
「その手だとロクに操縦できないですにゃん」
「ありがとうにゃん!」
サコミズは光太郎の乗り込もうとしていたガンローダーに乗り込んだ。前席のメインパイロットシートに座ると、光太郎が後部席につく。
「何か作戦がありますにゃん?」
わざわざガンローダーを選んだのには理由があるはずだ。分離レバーを押し込むと、軽いガスの噴出音がして、ストライカーが三機に分離する。
「作戦というか、単に猫又の気をそらせるだけだにゃん」
エンジンに火が入り、サコミズはガンローダーを真横に移動させる。ガンウインガーとガンブースターを器用に避け、100メートルトラックを滑走路代わりに離陸させた。
島の上をぐるりと旋回してメビウスと猫又が戦っている海上に出ると、もはや完全に二匹の猫の戦いだった。
「どうしますきゃにゃん?」
「簡単にゃん! メテオール解禁にゃん!」
ガンローダーが金色の光を帯びると、二匹のはた迷惑な巨大猫の前に降りた。そしてその場でポンポンと毬のように上下する。
「が、ガンローダがボールになってるにゃんーーーー!!」
リュウはその場に膝をついて、地面をがりがりと引っ掻いた。
メビウスはそんなことに気付かず、目を輝かせてガンローダーに飛びかかる。
「うわっ! 来たにゃん!」
「逃げますにゃん!」
サコミズがギリギリのところを狙ってメビウスを交わすと、今度は猫又が飛びかかってきた。
「メビウスばっかりずるいにゃん! 遊んでにゃん! 遊んでにゃん!」
子供たちがコノミやマリナにしがみつく。なぜかジョージも混じっている。
「こら! そんなことしてる場合じゃないでしょうにゃん!」
「メビウスーーー!! おまえ何やってるんだにゃんーーー! おまえはウルトラマンなんだにゃーん!!」
崖から身を乗り出したリュウが、声を枯らして怒鳴った。

「サコミズさん、危ないにゃん!」
光太郎が叫んだ瞬間、メビウスがガンローダーにしがみついた。ボールを抱えるように幸せそうにガンローダーを抱えるメビウスに、ガンローダーの推力がみるみる落ちていく。
「お、落ちますにゃん!」
「頑張るんだにゃん!」
計器が悲鳴をあげるなか、外部集音マイクがリュウの声を拾った。
「メビウスーーー!! おまえ何やってるんだにゃんーーー! おまえはウルトラマンなんだにゃーん!!」
「リュウ・・・・」
その声が聞こえたのか、ガンローダーに頬ずりをしていたメビウスが不意に顔をあげて、パッと手を離した。
「わわっ・・・・?!」
「逆噴射だにゃん!」
これには流石に慌てるサコミズに、墜落は慣れている光太郎がフォローを入れる。真下の海水が猛烈な水しぶきをあげるなか、それをシャワーのように浴びてガンローダーが浮上した。
その前には、尻尾を揺らしながらもシャキンとしたメビウスが海上に立っている。
メビウスはガンローダーを追う猫又をしっかりと見据えていた。
「メビウスが戻ったにゃん!」
テッペイが喜色の混じった声をあげた。
「メビウスー! 頑張れにゃーん!」
子供たちが声を張り上げる。
メビウスは大きくうなづくと、両手を頭上に構えた。ガンローダーは猫又をひきつけるように、一か所で跳ねるような仕草をする。
猫又が飛びかかった瞬間、放物線の落下点にメビュームシュートが炸裂し、同時にメテオールも限界を迎えた。

          ふぎゃーーーー!!

猫又は呪いのような悲鳴と共に、海にその身を四散させた。

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もしも総監が東光太郎だったら第七話23

メビウスがうなづきと尻尾を軽く揺らしたのと同時だった。黒い塊が、メビウスを横から屠った。
「メビウス!」
脆く崩れた崖と一緒に、メビウスが海に落ちた。
「だ、大丈夫かにゃん?!」
幸いにも谷から見える海に落とされたので、様子を見ることができた。
猫又はさざ波の立つ海の上1メートルぐらいのところにふわりと浮かび、その目の前に海水に浸かったメビウスが顔を出した。心なしか肩が震えている。
「あ、怒ってるのかにゃん?」
自分が蹴られたぐらいで怒るようなメビウスではないが、猫化した所為だろうか。

          せにゃっ!

耳と尻尾を逆立てて、メビウスが猫又に飛びかかった。頭から飛びかかるメビウスを、猫又はヒラリと交わす。メビウスは両手を海水に突っ込むにとどめると、すぐに猫又を追いかける。完全に猫の動きだ。いつもの洗練された戦闘スタイルではない。
「完全に猫になってやがるにゃん!
メビウスー!」
メビウスはリュウの声が届いていないのか、猫又の腹を引っ掻き、猫又はメビウスに噛みついた。
「だ、大丈夫ですかにゃん?!」
コノミがおたおたとマリナの腕にしがみついた。崖下のキャットファイトは、激しい水しぶきをあげ、時折観戦者に水をかけた。
「でもメビウスが不利だにゃん!」
男の子が冷静に状況を分析する。噛みつく術のないメビウスは、猫又に手数で負けているのだ。
「ちゃんといつもどおりにすれば勝てるのににゃん!」
「そうだにゃん!」
思い立った光太郎が、畑の方に走り出す。
「東さん、どこに行くんですかにゃん!」
サコミズも慌てて後を追いだした。

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もしも総監が東光太郎だったら第七話22

メビウスは屈むと、掌に抱えていたGUYSのメンバーをそっと子供たちの側に下した。
赤い掌はピンクの柔らかそうなものがついていて、リュウ達は怪我を一切していない。
「大丈夫だったかにゃん?」
「ああ、大丈夫だにゃん。あいつが助けてくれたからにゃん」
リュウは得意そうにメビウスを見上げ、縦に細いはずの虹彩を点にした。
頭の上でピコピコと動く薄い三角耳。銀色の顔から伸びているヒゲ。

       せにゃ!

振り返って構えるメビウスのお尻には、長い尻尾が生えていた。
「出てきた瞬間に呪われてるにゃん!」
「ダメにゃん、あのウルトラニャン!」
「こら! ダメって言うなにゃん!」
即効で絶望する子供たちの頭をポカリと殴り、リュウは再びメビウスを見上げた。狭い崖の上で、黒い毛を逆立てた猫又と向き合い、じりじりと横に動いている。

     にゃん!

先に動いたのは猫又だった。メビウスはそれを避けず、逆に猫又に向かって腕を水平に突き出して飛んだ。猫又の喉に見事なラリアットが決まり、猫又が海に向かって真っ逆さまに落ちていく。
「すごいにゃん!」
生まれて初めて間近で見たウルトラマンの戦いに、子供たちは歓声をあげた。
「メビウス! 猫又は水に濡れると凶暴になる可能性がありますにゃん! 気をつけてくださいにゃん!」
テッペイが声を張り上げて叫んだ。

テーマ:二次創作 - ジャンル:サブカル

拍手、ありがとうございます!

風邪治ったー! と喜んで冷たい水をガブガブ飲んでいたら、腹壊した・・・orz

遅ればせながら、ハリポタ7巻読み終わりました。最後はハッピーエンドで良かった。
思ったよりずっとたくさんの人が死んで、ラストの臨死体験とか、ちりばめられた謎とか、児童文学とは思えないレベルで引き込まれました。しばらく同系列の話に再ハマりしそうですw


なかなか返信してないのに、拍手ありがとうございます!

yamiさん>トンボは、ついーと目の前を飛んでいたからなんですよー。なんだかもう秋の気配を感じてしまいますね。虫の鳴き声がいつの間にか変わっていたり。
猫化、更に進行(笑) 魚魚叫んでいるのはジョージです。たぶん、一番適応が早い。
リュウさんとサコっちはそろそろツッコミに疲れてきてしまっているかもしれません?!
豪邸は、はい、その通り! メロスとファイタスは、4月生まれの兄に3月生まれの弟とか、そんなイメージです。兄弟だけど双子じゃないよという絶妙なスタンスで。でもなんかメロスに頭が上がらない弟。
ヒカリとメロス、似たような感じで兄さんをぶん殴ってますが、そのあとの兄さんのリアクションが違います。

メロス>殴り返す。もしくは翌日に嫌がらせをする。
例:メロス「おい、ゾフィー。昨日の課題やったか?」
ゾフィー「やった。でも、君には関係ないよな? もう終わってるよな?」(笑顔)
兄さんは、メロスには何やってもいいと思ってます。たぶん。


ヒカリ>されるがまま。体力が違いすぎる。
ゾフィー「ははは・・・やんちゃしたエースやタロウのパンチに比べれば」
ヒカリ「ブレードがいいか?」
ヒカリの攻撃! ひらり! ゾフィーは華麗にかわした!

テーマ:小さなしあわせ - ジャンル:日記

もしも総監が東光太郎だったら第七話21

         ふにゃーご

頭上で舌舐めずりをする黒い猫が甘ったるい声をあげた。
「ひーっ! 来るにゃん!」
男の子が悲鳴をあげる。
「逃げるにゃん!」
光太郎が真っ先に叫んだ。
黒いビロードのような毛並みから鋭く巨大な爪が伸び、地面を抉る。崖がボロボロと崩れ、祠が肉球につぶされた。
「全然柔らかそうじゃないですにゃん!」
コノミが可愛くない猫足に絶望して悲鳴をあげる。マリナは「魚ー!」と叫ぶジョージを襟を引っ張り、暗い森の中を走った。
「お兄さん、こっちの方が楽だにゃん!」
崖の手前らへんで、男の子たちは四足になった方が早いことに気付いた。
「なるほどにゃん。リュウさんもこうしましょうにゃん!」
「できるかにゃん!」
爪と肉球のおかげで森を早く走れるようになった子供達は、ロープを使わずに崖を飛びこえた。反対の森に来れば、後は島の畑に続く雑木林になっているだけだ。
「早くするにゃん!」
「君たちは先に逃げているんだにゃん!」
光太郎達は、へっぴり腰でロープを伝うテッペイとコノミを庇い、時折猫又をトライガーショットで威嚇しながら、崖を降りていた。
「早くしろにゃん!」
「わ、わかってますにゃん!」
ぐわお、と生臭い息が頭上から降ってくる。マグロを裂いたような真っ赤な口から、何か光線のようなものが吐き出され、周囲の木々を焼いた。
「お兄さん、おじさん!」
崖の向こうで子供たちが叫ぶ。
銀色の風が吹いた。

           セヤッ!

炎をかき消し、森の上にウルトラマンメビウスが出現した。

テーマ:二次創作 - ジャンル:サブカル

もしも総監が東光太郎だったら第七話20

訓練が身にしみているおかげか、ミライも光太郎もしっかりとトライガーショットを握りしめ、サコミズ達と同じタイミングでレッドチェンバーの中身を撃ち出した。

          ふぎゃっ?!

腹や喉元の白っぽい毛が焼け焦げた猫又は、驚いて飛び起きた。ぴょん! と勢い良く飛び上がった所為でそのまま背後の崖に真っ逆さまに落ちていく。
ドッパーン! という水の音が崖の下から聞こえた。
「今の、威力で落ちたんじゃないですよね・・・・・」
「どっちでもいいんじゃないの?」
テッペイが呆れたような声を出す。マリナもそんな声を出したかったが止めておいた。
猫の声は聞こえない。おそるおそる、崖から顔だけ出して下の様子を見る。大小の岩にぶつかる波しか見えない。
「死んじゃったんでしょうか・・・・?」
「俺も猫を海にほうりこんだことはないからわからんにゃん」
光太郎が首をすくめる横で、ジョージとミライが目を凝らす。
「あっ!」
波しぶきの間から、金色の光がわきあがる。
「下がるんだ!」
サコミズが右手を振って全員を崖の中程へと退却させる。

          フーーーーッ!!

全身の毛を逆立て、毛並みを真っ黒にさせた巨大な猫が、ふわりと空中に飛び上がった。
「ね、猫又だにゃん!」
金色の目がらんらんと輝き、二股に分かれた尾を激しく震わせている。めくれ上がった口の中は真っ赤で、牙が異様に白く見えた。
「本性を現しやがったな!」
リュウが再びトライガーショットを向けた時だった。

          ニャ~オ

外見とは裏腹に、可愛らしい猫の声が喉から漏れた。
ポン と軽い音がして、リュウやサコミズ等にも猫耳に尻尾にヒゲが生えた。
「にゃーーーー?!」
「こ、これは・・・・・」
「すごいですにゃん! 一瞬で人間の体組織に変化をおこさせましたにゃん!」
「魚ーーー! 魚をくれにゃーん!」
「ど、どうしよう・・・・尻尾、尻尾が・・・可愛いにゃん・・・・」
「ちゃんと耳も尻尾も動くにゃん」
パニック状態のリュウ達を見るミライと光太郎の手から、トライガーショットがこぼれおちた。
「あれ? うまく持てないにゃん?」
二人はまじまじと自分の手を見た。爪が伸びて肉球がついていた。

テーマ:二次創作 - ジャンル:サブカル

食べ過ぎた・・・orz

おなかが痛いので、一回休み。昨日も休んだから2回かー。ごめんなさい。

夏コミ行ってきました。ゲームの日の昨日。
・・・・殺す気か、この人数! 何、これ?! 何これええええ!!!
つーぐらい人がいました。しかも並ばせ方も今までと違う。いや、東館の駐車場が使えないときは、お台場方面に向かって並ばせられるのが常なんですが、長い! 異常に長い! 隣の駅の観覧車の方までつながってる! 自分の前に絶望して後ろ振り返ったら、もっと絶望。あれ、私は早く並んだ方だったのか。しかも今回はクソ暑いのに座らせてくれないし、日傘は禁止だし。立ちっぱなしだからトイレにもいけない。一人で来ている人間にはかなりつらかったです。水がおちおち飲めないのね。隣の人に荷物頼んでも、場所わかりにくいから抜け出せない。でも隣に並んでいた人が親切で、暑くてゆだってる私を扇子で扇いでくれました。ありがとうございます。その後もお互いに一人で来ていたからと、お話してくれたので、退屈な二時間たちっぱなしin真夏の日差しを過ごせました。こういうふれあいがあるから嬉しい。
あまりの暑さに熱中症になりかけましたよ、もー。しかも実際に倒れた人を二回も見た! 一回は並んでいる最中で救急車が来て、二回目は西から東に行く時にスタッフに支えられて救護室に。
この西から東に行くのも1時間以上並ぶという。何があったんだよーー!!
お目当ての本はほぼゲットできたので、満足です。ノベルティももらえた♪ これだからコミケ行ってしまうんだなー。サークルさんとお話もできたし。
しかし頭痛がしてきたので、ガンダム見に行くのあきらめ、帰ってきてしまいました。待ち合わせていた友人、ごめんよ・・・orz
なんつーか、コミケ行き始めて一番大変な夏でした。

テーマ:今日のつぶやき - ジャンル:日記

こんな過去

メロスはゾフィーに呼び出された住所に来た。呆然とその豪邸を見上げる。
「こ、ここは・・・・なんだ?! あいつお坊ちゃんだったのか?!」
まさか! メロスは頭を振ってその可能性を打ち消す。自分で戦災孤児だと言っていたし、長期休暇になってもずっと寮にいる。だが、ここはなんだ。あいつ何やったんだ。塀の向こうからかすかに見える光景。庭がとてつもなく広く、家に入るまで10分は飛ばなければいけない気がする。
門の脇についているインターフォンを恐る恐る押す。
『メロス! 来てくれたか! 助かった!』
即座にゾフィーの声が応対した。
「ゾフィーか!? 大丈夫か?!」
『全然大丈夫じゃない! 早く助けにきてくれ! 鍵は開けておいた! あ! ダメだ、それはっ・・・・!』
インターフォンの向こうでガシャーンという音がした。
「ゾフィー!!」
メロスは門を突き飛ばす勢いで開け、庭を飛んで玄関を蹴り開けた。
「ゾフィー! どこだ?! おい、大丈夫か?!」
「メロス、こっちだ! うわー、ストップストップストップ!!」
切羽詰まったゾフィーの声を頼りに、メロスはドアを突き破った。
「うわ~~~ん! エースにいたんがいじめるーーーー!!」
「ぼくじゃないもん! タロウがいけないんだよーーー!!」
「ほらほらほら! エースもタロウも泣かない、泣かない! いい子いい子!」
メロスの目の前に、ビービー泣いている子供が二人と、それを必死にあやしているゾフィーがいた。
「・・・・おい、ゾフィー・・・・・・・・」
「あ、メロス、来てくれたか! 助かった!」
「助かったってか、おまえヤクザに誘拐されたんじゃないのか?!」
「僕がいつそんなこと言った? 子守のバイトを始めたけど、人手が足りないから、君には弟がいたから慣れてるかと思って手伝いを頼んだんだけど」
「おまえ、助けろとしか連絡よこしてないだろーが!」
メロスの大声に、小さな二人はびくっと震え、ゾフィーに抱きつくと、再びビービー泣きだした。
「うわーん、こわいよー!」
「かいじゅーがきたよー!」
「誰が怪獣だ、このガキども!」
「「うわーん!!」」
「メロス、子供にそういう言葉づかいは関心しないな。弟の世話とかしたことないのか?」
「俺とファイタスは100歳しか違わねーんだよ。こんな歳の離れたガキなんか知るか」
「そうか。じゃあ帰っていいよ」
ゾフィーはにべもなく言い捨てると、
「はーい、お布団に行きましょうねー。寝ている間に怪獣はお兄ちゃんがやっつけちゃうからねー」
と、甘い声を出す。
「誰が怪獣だ、ゴルァ!」
腹の立ったメロスは、一発ゾフィーの頭をぶん殴って豪邸を出た。

翌日。
「メロス、大変だ! なんていうかピンチだ!」
「またお守か!」

         たぶん、数千年間ループ状態。
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テーマ:二次創作 - ジャンル:サブカル

明日は夏コミ!

明日は夏コミ行ってきますー。特撮の日じゃなくてゲームの日なんですけどね。というか、目当てのサークルさんが一斉に止めてしまって、orz状態。初日の今日はあきらめました。
一件だけ行きたいところがあったけど、通信販売やってくれるかな?

お盆休みなのに拍手、ありがとうございます~!!

yamiさん>えへへへ・・・やっちゃいましたぁ~! ええ、もちろん出しますよ! 子供たちに総ツッコミさせたいと思います。書いているうちに、子供たちはどんどんお子達と化してしまい、もう名前入れたらヤバイだろうレベル。できるだけ口調とか変えるようにしてるんですが(これで「ひょー!」とか「うきー!」とか言いだしたら、完璧にお子達)。あと由香里ちゃんはファイバードのハルカっぽくなってしまいました。困ったもんだ。
リュウさん、ツッコミ役ができるのも今のうちです。サコっちは最後まで抵抗できるのか?!
トンボは、お墓参りに行ってたくさんみかけたので、書いてみました。海辺でも結構トンボって出ますものね。
あと猫又は普通のその辺の猫のつもりです。タワシ猫でもなんでもどうぞw 「あ~る」でビルを襲う巨大猫というタイトルの合成写真作ってたとか、そういうイメージで(笑)

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もしも総監が東光太郎だったら第七話19

リュウ達は、子供たちに教えられて、谷の森を抜けて猫又のもとへと向かった。
ミライと光太郎は持参した制服に着替えている。尻尾の出る穴がないのだが、光太郎はあっさりとサバイバルナイフでズボンのお尻の一部を切ってしまった。後でミサキにたっぷり怒られるだろうと、サコミズは見当をつける。
「おいおい、なんでお前たちまでくっついてくるんだよ」
リュウは後ろからくっついてくる男の子達に向かって渋い顔をした。
「だって、銃撃つところ見たいにゃん!」
「遊びじゃねえの! 帰れ!」
「アイハラ君、いいじゃないかにゃん。彼らに道案内を頼むにゃん」
「総監! あのですねえ・・・・」
「ほらほら、猫又が見えてきたにゃん」
光太郎が指さす先に、猫又の頭が見えてきた。その指にトンボが止まる。
「あ、トンボですにゃん!」
ミライは嬉しそうに尻尾を立てると、うずうずとリュウの隣で体を震わせる。
「おい、ミライ?」
光太郎が手を下すと、トンボも再び羽ばたき始めた。
「にゃん!」
ミライがそれを追ってジャンプする。
「ああ、こら! ミライ!!」
「トンボだにゃーん!」
ミライに続いて光太郎や子供たちまでトンボを追いかけ始めた。
「東さん! 何やってるんですか!」
「こら、危ないからやめなさい!」
「猫又の近くに来ているんですよ!」
小声で叱咤しながら遊び始める5匹の大きな猫を取り押さえる。ゼイゼイと息を切らすリュウ達に向けて、サコミズは気の毒そうに声をかけた。
「御苦労さま。さて、猫又が見えたけど、攻撃するのは僕だけでいいのかな?」
「お、俺だってやりますよ!」
リュウはミライの頭を軽く叩いて、「気をつけ!」と命令すると、サコミズの隣に並んでトライガーショットを構えた。
「最大火力でやるにゃん。王水が効かない怪獣もいたにゃん」
竹槍で怪獣に飛びかかった男が警告した。

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もしも総監が東光太郎だったら第七話18

「うむ。そもそも猫又がどこから来たのかは、はっきりわかっていないにゃん。しかし、旅の修験者が海の向こうから猫又を追ってこの島に来たという話は伝わっているんだにゃん。修験者は島をお札で覆いつくすとお経を唱え、猫又をご神体に封印したのにゃん」
「そのお経は、口伝か何かで伝わっていないんですか?」
「いないにゃん。お札は祠の内側に全部貼ってしまったにゃん」
「なんだ。結局役に立たねえじゃねえか」
リュウがぼそりと呟くと、おばあさんがジロリと猫の目で睨んだ。
「とりあえず、今の話でわかったことは、猫又は別の土地からこの島にやってきたってことですね」
「そうだね。その修験者がわざわざこの島に追い込んだのか、たまたまこの島にやってきたのかはわからないけど」
「でも、島に封印したってことは、猫又のことをよくわかっていたと思うにゃん」
光太郎が猫のヒゲをいじって笑った。
「というと?」
「つまり、猫だから水が苦手なんだにゃん!」
何人かが派手にスッ転び、残りが素直に感心した。
「にゃるほろ。つまり、猫又を海に落とせば倒せるにゃん?」
男の子が尊敬の眼差しで光太郎を見た。
「本当かよ!」
「でもでも、いきなりミサイルを撃つのも可哀そうですよね」
「対処に困るわよねー、こういうときって」
呑気に寝ている猫又を見ると、夢でも見ているのか、時折体を痙攣させている。
「とりあえず、寝ている間にやってみますか?」
テッペイが手詰まりの仲間に声をかけた。

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もしも総監が東光太郎だったら第七話17

「それで、どうやって呪いにかかったんですか?」
「あれだにゃん」
光太郎が指さす方を見ると、崖の上にでっかい猫がうずくまって寝ていた。普通に怪獣ぐらい大きい。夢でも見ているのか、時折二股に分かれた尻尾が揺れた。
「ただの猫じゃない?」
「違うにゃん! 猫又だにゃん! このバチあたりものがにゃん!」
おばあさんがマリナに食ってかかる。
「そ、そうですか・・・・」
「それで、どうやって呪いを?」
テッペイは由香里に尋ねる。
「この子達が猫又の封印されているご神体を崖の下に落としちゃったんですにゃん」
由香里が男の子たちを睨みつけると、三人はヘタクソは口笛を吹いてそっぽを向いた。
「それで、猫股に追いかけられていたのですにゃん。でも、猫又の鳴き声が変わったと思ったら・・・・・」
「僕達、呪いにかかってしまったんですにゃん」
ミライがしょんぼりとうなだれた。リュウの態度に、怒られたと思ったらしい。
「でもあんな猫なんか、スペシウム弾道弾でケリがつきそうだな」
「え~、そんなの可哀想ですよ~!」
ジョージがバイザーをあげて額を掻きながら言うが、コノミが反対した。
「でもやっつけなきゃ、俺達ずっと猫のままだにゃん!」
「それは嫌だにゃん!」
子供達はジョージの案に大賛成だ。
「早くミサイル撃つにゃん!」
「ちょっとは黙ってろ、このガキども!」
ガー! とリュウが威嚇すると、さっと子供達はコノミの背中に逃げた。誰が庇ってくれるか本能的に理解しているから、子供は恐ろしい。しかも度胸のあることにそこからアッカンベーと舌まで出した。
「~~~!! ムカつく、このガキどもっ・・・・!」
「リュウさん、相手は子供なんですよ!」
普段はリュウに対して委縮気味のコノミだが、この時ばかりは譲れない。
「おばあさん、猫又は昔、どうやって封印されたんですか?」
サコミズはさっさと事件を解決しようと、そもそもの起源を尋ねた。
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もしも総監が東光太郎だったら第七話16

ガンフェニックスは件の島の上空に来た。光太郎の指示で、港のある方向とは反対側から近づく。
『こっちですにゃん!』
ミライが通信で誘導し、狭い島の小学校のグラウンドに着陸した。周囲には島民がこれでもかと集まっている。衆人に慣れているジョージとマリナはごく普通にコックピットから降りたが、リュウとテッペイは少々びくつきながら地面に着地した。
「リュウさん!」
人垣の内側にいたミライが飛び出してくる。尻尾がピンと立っていて、猫耳が動いて、ヒゲが揺れていた。
「ミライ、おまえ・・・・」
改めて実物をしげしげと見て、リュウは激しく肩を落とした。
「なんで呪なんかにかかってるんだよ・・・・」
「すっげー! これ本物のガンフェニックスだにゃん!」
「乗りたいにゃん! 乗らせてにゃん!」
「あー、ダメダメ。ほら、まだエンジンが冷えてないから近づかないの。火傷するわよ」
好奇心いっぱいに飛びついてくる子供達を、なんとかマリナがあしらうが、その視線はガンフェニクッスに向けられたままだ。
「は~、これがガイズっちゅうもんか」
「初めてみただや」
島の他の人達も、遠巻きに興味津津といった目を向けている。
「みなさん、どうかお静かに。その、あまり人が集まっていては、猫又に一斉に襲われる可能性がありますので。あとのことは我々GUYSに任せてください」
サコミズはジロリと光太郎を睨みつけ、島の人たちを説得して帰ってもらう。

テーマ:二次創作 - ジャンル:サブカル

拍手、ありがとうございます!

咳はだいぶ治まってきました。まだ時々喉が痛くなりますが、エアコンがないと今の季節死んでしまうので、対策をきっちりとって徐々に直していきたいと思います。
励ましのメールとか、コメントとかくださった方々、本当にありがとうございます!


そんでもって拍手レス

報告さん>巨大化以前に、問題発生ー! そのうち肉球もつけます(笑) もう一番破壊力があるのやったから、みんな猫になってしまえー!

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もしも総監が東光太郎だったら第七話15

ディレクションルームのメインスクリーンが突然起動した。
「?」
のんびりコーヒーを傾けていたサコミズ、訓練記録の報告書を必死こいて書いていたリュウとジョージ、芸能人のゴシップ記事を覗いていたマリナとコノミ、アーカイブドキュメントの海を漂っていたテッペイは、一瞬で気を引き締めてスクリーンに目を向けた。
映ったのはミライだ。
「ミライ、どうした?!」
「旅行中に何かあったの?!」
『はい、大変なことが起きてしまいましたにゃん!』
「にゃん? おまえ、何のんきに猫のマネなんかやってんだ!」
『マネじゃないですにゃん! 僕も光太郎さんも、島の子達も、猫になってしまったのですにゃん!』
あまりの事態にサコミズはディスプレイの上につっぷした。コーヒーがこぼれなかったのは奇跡だ。
「は?」
幽霊、妖怪の類は信じない(信じたくない)リュウは、わけわからんと、ミライに呆れた視線を送る。
『僕達が来た島には、ネコマタというヨーカイが封印されていたのですにゃん。それが出てきてしまったのですにゃん』
困ったように肩を落とすミライがやけに可愛らしい。何かと思って注意深く観察していたコノミは、「あ!」と声をあげた。
「確かにミライ君、猫になってますよ! 猫耳がついて、ヒゲまで生えてます! だから可愛いんですよ!」
「え?!」
言われて良く良くみれば、コノミの言う通り。眼まで縦に細くなっている。ミライの後ろから子供が飛びついてきて、メモリーディスプレイが揺れたのか、背後の景色が見れた。
『あ、それGUYSの機械にゃん! お兄さんGUYSだったのかにゃん!』
『格好良いにゃん! 触らせてにゃん!』
尻尾を振り立てた子供達が、ミライに飛びかかってじゃれている。背景はどこかの和室のようだ。たぶん、泊まった旅館か民宿の部屋だろう。
『そういうわけですまないけど、ちょっと助けにきてほしいにゃん』
同じくヒゲと猫耳を生やした50代半ばも過ぎたはずの総監が、にっこりさわやかに要請していた。
「・・・・・なにやってるんですか! 東さん!」
ようやく復活したサコミズがスクリーンに向かって怒鳴る。普段怒らない隊長の豹変っぷりに、リュウ達は椅子ごと仰け反った。
「た、隊長が怒ってる・・・・・」
『だって科特隊の時代から、超常現象の類は防衛チームの仕事じゃないかにゃん。俺も妖怪とか倒したことがあるにゃん。頼んだにゃん』
科特隊の名を出されては黙っていられない。サコミズは不機嫌そうに立ち上がる。つられて他のメンバーも立ち上がった。
「GUYS Sally GO--!!」
「GIG!!」
半ばやけくそなサコミズの号令に、リュウ達は気圧されながら返事をする。
「しっかし現代に妖怪ですか。ひょっとしたらプレッシャー星人みたいに、なんらかの能力を持った星人って可能性もありますね」
テッペイは嬉しそうに装備をかき集め始めた。

テーマ:二次創作 - ジャンル:サブカル

もしも総監が東光太郎だったら第七話14

「なんか、さっきまでと違う感じがしないかにゃん?」
「そうかにゃ? それより俺のケツを叩くなにゃん」
「叩いてないにゃん! 俺の手こっちだにゃん」
両手を差し出してきたが、まだ自分のお尻を叩かれている感じがする。男の子はその手を掴んでやろうと自分の後ろを振り返った。
ふりふりと、茶色い毛並みが動いている。
「・・・・しっぽーーーー?!」

「あれ、由香里は何時の間に髪飾りなんてつけたにゃん?」
「今日は髪飾りなんてつけてないにゃん。もっててもつけてる暇なんてなかったでしょにゃん」
「でも、猫の耳みたいな可愛いのつけてるじゃないかにゃん」
「?」
由香里は自分の頭を触った。薄くてほんのちょっぴりの体温があって、髪の毛とは違う質の手触り。
「耳ーーーー?!」

光太郎はやたらと頬を引っ掻いていた。
「光太郎さん、どうしましたにゃん?」
「うん、なぜか頬がかゆくなってにゃん」
「きっと、ヒゲが横に生えてるからですにゃん」
「ヒゲだったら朝剃ったのににゃん」
光太郎は自分の頬を触りながらミライの方を見た。
「ヒゲーーーー?!」

おばあさんはミライの背中から飛び降りると、6人の姿をじっくりと観察した。
「おお、これぞ猫又の呪いだにゃん。島に多くいる猫は、昔、猫又に猫にされてしまった人々の子孫だと言われているにゃん」
「そういう呪いはもっと早くに言うにゃん!」
「ええい、祟りを信じなかったバチアタリが何を言うかにゃん!」
喰ってかかる男の子に、おばあさんがフーと毛を逆立てる。良く見たら虹彩も縦に伸びている。
「で、でもとにかくここなら逃げないといけませんにゃん」
「うん。とにかく、反対側の崖に逃げて、それからフェニックスネストに連絡するにゃん」
猫又は機嫌がよさそうに松の木を踏みつけた。
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テーマ:二次創作 - ジャンル:サブカル

もしも総監が東光太郎だったら第七話13

「こっちこっち!」
「早く!」
子供達は、ミライを手招きすると、松の森の中へと入っていく。足元はびっしりと苔で覆われ、それだけで滑りそうだ。

   にゃっ!

追いかけようとした猫又は、松のトゲのような葉っぱに刺され、少し躊躇したようだ。
「いい逃げ道を用意したな」
光太郎は時折後方を見上げて猫又の動きを確認すると、前を走る男の子を褒めた。
「へへ・・・・まあね」
「もうちょっと行けば絶対に捕まらないって!」
後ろでバキバキと木の折れる音がした。猫又が意を決して森の上を歩こうと、手をついたらしい。
「きゃー! 早くしなさいよ! 早く!」
「わかってるって!」
調子良く怒鳴り返し、しかし彼らはスピードを落とした。
「どうしたんだい?」
「ここから崖になるんだよ」
ゆっくりと足元を伺う彼らとは逆に、ミライは上の猫又の様子を伺う。猫又は一歩踏んでは、一歩下がるといった感じで、時折倒れた木をつついて遊んでいる。
少し進むと、光が強くなっているのを見えた。森が言ったん途切れたのだ。
深い崖によって。真下は海とつながる川が流れている。
「ちょっと、これどうするの?! 向こうまで渡れないじゃないの!」
「いや、君達はこの谷を渡って、あの祠まできたんだろう?」
「おじさん、鋭い!」
男の子一人はニヤリと笑うと、しゃがんで足元を何やら探り始めた。
「早うせんと、猫又の呪がかかるぞ!」
「呪じゃなくて踏みつぶされちゃうわ」
「えーと、確かこの辺に・・・・・」
「あったよ!」
もう一人が声をあげる。岩にくくりつけてあるのは、破れた漁網をつないでつくったロープだ。
「こいつで一旦下に降りて、また向こうに渡るんだ」
「岩ぐらい飛べるよな?」
ミライが崖の下を覗き見ると、川の上に大小の岩がつき出ている。波をかぶってはいるが、間隔が狭いから多少滑り落ちてもどこかにしがみつけるだろう。
「大丈夫だよ」
「よし、行こ・・・・・」
光太郎が声をかけた時だった。

                ニャ~オ

業を煮やしたのか、猫又がそれまでとは違った鳴き声をあげた。

テーマ:二次創作 - ジャンル:サブカル

プレゼントはウルトラマン

友人に赤ちゃんが産まれました。
男の子で名前は ひかり
出産祝いに、ヒカリのソフビを送りつけました。フフフフ・・・・・。
え、オイラは別の友人の結婚式の二次会で、Take me Higher 歌いましたよ?

テーマ:今日のつぶやき - ジャンル:日記

もしも総監が東光太郎だったら第七話12

「う、うわあああーーー!!」
「きゃーーー!!」
「「危ない!」」
咄嗟に光太郎とミライが動いた。猫が遊ぶようにちょいと突き出した手の下から、子供達をかっさらう。
「でっけえな、手!」
「関心してる場合じゃないでしょ!」
男の子に由香里がどなった。
「あわわわ・・・・」
真上に猫の腹を見るように腰を抜かしてしまっているおばあさんが、か細い悲鳴をあげる。
「おばあちゃん!」
「僕が行きます!」
ミライは男の子を下ろすと、おばあさんの方に向かった。
「でも、階段は猫又の向だ。走って戻れるか・・・・・」
「こっちから降りれるよ」
男の子の一人が、祠の裏側を示した。祠の反対側は、松林を通りこして松密林になっている。まだ昼前だというのに随分と暗い。
「ちょっと遠いけど、島の反対側に出られるんだ」
「あんたたち、『谷の森』からこの上にでてきたの?! 信じられない!」
「バカ言うなよ。この島は俺達の庭だぜ。どこだって出入りできらぁ」
「よし、よく言った。こっちから逃げるぞ」
光太郎のお褒めに、男の子たちはハードボイルドな笑みを浮かべると、さっきとは逆に由香里と光太郎の手を引っ張った。
「ミライ君、こっちだ!」
光太郎は大きめの石を拾うと、猫又の背中に向けて思いっきり投げた。ぼよん、としまりの無い音がする。ダメージは全くないようだ。

      うにゃ?

猫又は胴をねじって不思議そうに背中を見る。その隙に、ミライはおばあさんを背負って光太郎達の方へと走り出した。

テーマ:二次創作 - ジャンル:サブカル

もしも総監が東光太郎だったら第七話11

「な。なんじゃと?!」
おばあさんがホウキとチリトリを取り落とした。
「大丈夫かい?」
光太郎がミライの上から子供を覗き込む。仲間の子達も、「大丈夫か?」と駆け寄ってきた。
「うん、平気! けど・・・・」
男の子は崖下を不安そうに見ようとするが、波頭の一部が見えただけで首を引っ込め、ミライにしがみついた。
「ああ、祟りじゃ祟りじゃ! 祟りが起きるぞ~~~!!」
「おばあちゃん! そんなこと言ったってしょうがないでしょ! もう壊れちゃったんだから!」
「具体的に、どんな祟りなんですか?」
「呪いじゃ。あの石に封じられていたのは・・・・」
崖の下が光った。赤い光の柱が立ち上がる。その中に、何かがいた。
光が収まると同時に、丸くなっている体を捻って飛びあがり、空中にちょこんと座る。
「おお、あれは・・・・・!」

        うにゃーん

「あれこそが妖怪 猫又じゃ!!」
「ただのでっかい猫じゃねーか!」
足で耳の裏をカキカキしている様子は、島のあっちこっちにいる猫と全然変わらない。ただ怪獣並にでっかいだけである。
「あ、でも尻尾が二股に分かれているね」
「なるほど。だから猫股なんですね」
由香里は大きく溜息をついて祖母を見た。
「おばあちゃん、あれのことを今まで祟りだ呪いだって騒いでいたの?」
「そうじゃ! おまえ達、早く猫又から離れるのじゃ! さもなければ呪われてしまうぞ!」
「そんなのヘーキヘーキ!」
今、崖から落ちそうになったのなんか忘れている。子供達は、落ちている中でもまだ葉のたくさんついている松の枝を拾って、猫又の方に振ってみせた。
「おーい、猫又~! こっちきてみな~!」
「ちょっと、やめなさいよ!」
由香里が慌てて枝を取りあげる。が、ちょっと遅かった。

    うにゃん?

猫又は足元にいる人間に気づくと、嬉しそうに飛びかかっていった。

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