もしも小話

アニメや特撮等、筆者の見たものの「もしも~」的な話を載せたりするブログです。無断転載禁止。

プリンセス ランサム18

轟音が宇宙船の内部に響き、宇宙船が揺れた。警報音がひっきりなしに鳴り、赤い警告灯が明滅する。
「こ、今度はどうした?!」
オルメカはパイロットに状況を聞いた。
「わかりません! 何かがぶつかったとしか・・・・今のショックでエンジン出力が低下しています!」
「なんだと! あいつらは何をやっているのだ!」
飛び出していったレオの顔を思い浮かべて吐き捨てる。
「オルメカ、そのようなことを言ってはいけませんよ。レオ様達も外で頑張っておられるのです」
「姫、せめて宇宙服だけでもお召しに! 船外に放り出される可能性もあります!」
「オルメカ、さっきも言いましたよ」
「姫、あなたが生き延びる手段を講じなければ、彼女たちも共に死ぬつもりですよ!」
オルメカはアルテアにしがみついている侍女達を見て言った。
「あいつの言ったことではありませんが、あなたは彼女達を守らねば。あなたが宇宙服を着れば、彼女達もそれに従います。どうか・・・・・!」
アルテアはその言葉を聞いて数瞬迷ったが、やがて頷いて宇宙服を受け取った。
「お手伝いを」
侍女達はアルテアから身体をいったん離すと、着付けの為に立ち上がった。途端にまた、大きく宇宙船が揺れた。
「きゃあ!」
バランスを崩したアルテアを、咄嗟にオルメカが支える。
「ありがと、オルメカ」
揺れは一向に収まらない。
「どうしたのでしょう。デスパイダー星人の気配はしないのに」
「船長!」
オルメカはアルテアを支えたまま叫ぶように問うた。
「ち、近くの惑星の重力圏に入ってしまいました! 今のコンディションでは、大気圏への突入で・・・・・」
「なんだと!」


レオの目の前で、宇宙船の動きが変わった。エンジンが弱弱しく瞬き、何かから逃れるように動いている。恒星の光を受けて輝く惑星が、目の前に迫っていた。
「もう重力圏に・・・・・!」
一方のアシェルも敵を倒して満足したのか、ようやく周囲を省みた。護衛対象の宇宙船が、ふらふらと千鳥足みたいな航跡を描いて飛んでいる。
「えーと・・・・・なんか、調子悪そうな・・・・・」
「何言ってるんだよ!」
アストラがルベンに支えられて近くに寄って来た。
「早く助けにいかないと! 近くの惑星に落っこちちゃうよ!」
「げっ!」
「イサカル様、私が行きます」
ルベンはアストラをイサカルに預けた。
「ああ。
お嬢ちゃんは、あの惑星について調べてくださいや。もう哨戒艇が出てきてますぜ」
「う、うん」
アシェルは大急ぎでプレートを取り出すと、航路上にあった惑星から、ひとつを搾りだす。
(隊長ー! たいちょー!  まずいーーー! 宇宙船が落ちるーーーー!!)


「ぶっ!」
コーヒーを飲んでいたゾフィーは、いきなり聞こえたアシェルのテレパシーに吹き出した。
「な、なんだ?! どうした?!」
ゼブルンが慌てて布巾を持ってきた。
(なんかデスパイダー星人にやれちゃったみたい! 宇宙船が近くの惑星に向かって落っこち始めてる!)
「なんだと?! 場所は?! どこの惑星だ?!」
ゾフィーはアシェルからのテレパシーを秘書室にいる全員に伝わるように広げた。すぐにディナが向かっている救助艇に指示を出せるように通信回線を開く。
(プラネット・ムービーワールド!!)
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プリンセス ランサム17

「しっかりしろ、アストラ! 
レッドジェノサイダーって?!」
レオは流れ光線を食らってぐったりしたアストラを抱えてイサカルを振り返る。イサカルが些か気まずそうな表情をすると、代わりにルベンが説明した。
「まあ、あなた方が入隊した時には、彼女はもう秘書室にいましたから。尤も、私も実戦に出てる彼女を見るのは初めてです。
再起不能にした惑星2つ、大陸全壊7つ。半壊は12。半島が島になったとかは20以上。宇宙海賊なんか率先して逃げ行くそうです。赤い完殺者<レッドジェノサイダー>を見ると」
「そ、そんな物騒なヤツ援軍に送るなあぁぁ・・・・あああ・・・・・痛ぃ・・・!!」
「アストラ、しっかりしろ!」
「ルベン、お姫さんの方の警護に行ってこい」
「わかりました」
「いえ、俺がいきます!」
レオはまだ痛みに顔をしかめているアストラをルベンに預けると、アルテアの乗っている宇宙船に向かった。


アシェルは腕をワイドショットの形に交差させると、光線を放った。デスパイダー星人の足を三本持っていくが、ボディにはヒットしていない。
「くそ! もう一発!」
「そう何度も喰らうと思うんじゃないよ!」
怒りに顔を歪めたデスパイダー星人は、辛うじてワイドショットを避けた。外れた光線がアストラに直撃したのだが、アシェルは全く気づいていなかった。
「ちっ!」
アシェルは舌打ちすると、アイスラッガーに手を当てた。刃を放ってもマックスと同じように頭部は変わらないが、すぐには発射せずにそのまま相手の出方を待つ。デスパイダー星人は残った足全部から糸を吹き出した。アシェルは糸を出そうとする筋肉の動きを見ると、糸と同時にアイスラッガーを放つ。6つに分身したアイスラッガーは五つで糸を巻きこみ、タイミングをずらして吐かれた酸で一つが溶けた。
「もらった!」
最後に一本を手に持ったアシェルは、溶けたアイスラッガーの向こうの蜘蛛を、横通りに切り刻んだ。
「あんたさぁ、武器が単調すぎんのよ」
振り返ったアシェルの目の前で、デスパイダー星人が爆発する。吹き飛んだ足が一本、くるくると回りながら飛んで行き、宇宙船に当たった。

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プリンセス ランサム16

デスパイダー星人はスピードを緩めもせずに突っ込んでくるアシェルに向かって、糸を吐いた。口だけでなく、八本の足の先からも。
「むっ!」
咄嗟にアシェルは握りしめた拳を開き、バリアを張る。視界が白くなるが気にしない。バリアを張ったままデスパイダー星人に体当たりした。
「ぐあああ!!」
アシェルは吹っ飛ぶ星人を追い抜くように飛ぶと、さらに上から蹴りを入れた。
「あ、あれ・・・・」
子蜘蛛の群れに襲われながらも、レオとアストラは叩きのめされるデスパイダー星人を見た。
「あ、あれはアシェルか?!」
「あんなに戦えたんだ・・・・」
気が強いのは知っていたが、実戦であそこまでやれるとは思わなかった。
「おや、知らなかったんですかい?」
不意に聞こえた声に驚く間もなく、蜘蛛の糸が斬り払われれ、顔と爪先に熱を感じた。
「大丈夫ですか?」
ルベンが刀を納めると、レオ達の体に付着していた子蜘蛛が焼かれ、粘着で布のようになった糸がふわふわと辺りに漂う。
「イサカルさん、ルベンさん」
「来てくれたんですか」
「隊長さんの命令でね。早いところお姫さんを助けやしょう」
「ええ!」
大きく頷くレオとアストラの横から、スペシウム系の光線が飛んできた。
「危ない!」
間一髪、イサカルとルベンが二人を引き揚げる。
「イサカル様、もう制御が・・・・」
「制御?!」
「戦闘に入ると、周りの被害が目に入らないんですよ。あのお嬢ちゃんは」
直後にもう一発来た。アストラの上半身を直撃する。
「うわあああ!!」
「って、もう一発?!」
「アストラ!」
「こいつぁ、早く宇宙船を守りにいかないといけやせんや。レッドジェノサイダーに消し炭にされちまいやすよ」

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拍手、ありがとうございます!

一週間ぐらいたってからの報告ですが。リンク先に「報告さん」の「イロモノ・イロモノ」追加。
メビとかミライが女の子ですが、よいお話がいっぱいです。

今日は久々に21時前に家に帰ってこれました。嬉しいなあ。やれることがいっぱいあるぞ。
まずはお礼をば!

yamiさん>なんとな~くですが、レオが「隊長」って言ったらセブンのこと指しそうな気がしたので、ゾフィー兄さんにしてみました。「隊長殿」とか言うと、兄さんはとても寂しがります。
ムービーワールドのネタは結構考えるの大変で。でも一度行ってみたいですよね、惑星一個丸ごと遊園地。ちなみにアシェルの戦闘力は秘書室一です。あ、兄さんがいました。うん、兄さんに次ぐ実力。戦闘能力だけは。

4コマさん>兄さんはてきぱきと指示を出してる方が、仕事してるな~って感じしますよね。前線に出てくるのは出たがり(笑)って気もしますが。たぶん、セブンなんか「後ろひっこんでろ」とか酷いこといってそうな気がします。そして兄さんはきっと扇子と学ランで後ろから応援してくれるんですよ。「後ろにひっこんでいるぞ」とかいいながら。
戦闘シーンは、書いててワクワクします! 今日もがんばるぞ!

報告さん>タロウはなんとなく生活能力なさそう気が・・・ほら、お坊ちゃんだし。しかしそれではメビが卒業したらどうしよう。まさかあの過保護は自分の面倒を見てもらうため?
アシェルやディナ達の過去話も考えていますが、オリトラばっかりなので(接点兄さんのみ)、読みたい人いるかなとか悶々と考えたり。当初は秘書1、秘書2で表記すませようと思ってたぐらいなので。
でもちょっぴり書きたい自分もいます。


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プリンセス ランサム15

かさかさと小さな蜘蛛達がレオ達の体の上を這いまわる。子蜘蛛達は、僅かに露出している顔や爪先に集中して集まった。皮膚にぴりりと刺激が走る。
「これは・・・酸か?!」
「レオ兄さん・・・・!」
二人は必死になって糸を引きちぎろうとするが、粘着質の糸は尚更絡みついてくる。子蜘蛛の足の隙間から、デスパイダー星人に上に乗っかられた宇宙船の姿が見えた。


「うふふふふ・・・・ほ~ら、逃げる場所なんかないでしょう~? 美味しく食べてあげるからね」
デスパイダー星人も口から酸を吐き出し、宇宙船の外甲を溶かしていく。
宇宙船の各所で赤い警告ランプが灯り、けたたましい警報音が鳴る。
「ああ、姫様・・・・・」
「大丈夫です。必ずレオ様とアストラ様がお助けくださいます」
「姫、姫だけでも脱出艇で!」
オルメカが宇宙服を持って駆け寄ってきた。
「何を言うのです。このような捕まった状態で逃げられるとでも? 第一あなた方を置いていくわけにはいきません」
アルテアは体を震わせながら、それでもきっぱりと言い放った。
「姫・・・・・」
「ひっ!」
侍女達が悲鳴をあげた。窓の外に、上から覗きこむデスパイダー星人の顔が見えたのだ。
「キャーーーーー!!」
「おのれっ!」
悲鳴を上げる侍女に、オルメカは彼女らを守るように窓に向かって進みだす。アルテアだけが、窓の隙間から見える、濃紺の宇宙を見ていた。
窓に威力を弱めた酸が付着した。まだ煙もでないものの、確かに吹きつけられたのだとわかる。
「うふふふふ・・・・ほうら、もっと慌てなさい。美味しくなるからね、その方が」
アルテアの見つめる視界に、赤い色がついた。小さな点た、あっという間に大きくなる。そして。
「おりゃーーーーー!!」
デスパイダー星人が剥がされた。
「レオ様!」
アシェルはほっと安堵のため息をついた。

「死んだ?!」
勢い良く飛んできたアシェルは、蹴り飛ばしたデスパイダー星人がくるくると回りながら吹っ飛んでいった方向を目で追った。
警戒するアシェルに向けて、白いものが飛んでくる。咄嗟にそれをかわした。
「へえ、あたしの蹴りを食らってまだ首がついてるなんて、面白い」
「よくもやってくれたね、小娘が」
デスパイダー星人が八本の足を蠢かし、六つの目で睨みつけた。二つは今の蹴りで潰されていて、一瞬で冷凍した黒い液体が顔に付着している。
「はん、当たり前でしょ。一瞬で死ななかったこと、後悔させてやるよっ!」
アシェルは拳を固めると、デスパイダー星人に向かって飛んだ。

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プリンセス ランサム14

メビウス達はワクワクしながら、プラネット・ムービーワールドのゲートの前に並んでいた。衛星軌道上にある複数のゲートのうち、昼間に属しているところだけが開いている。ゲートをくぐれば、そのまま空を飛んで地表に降りることもできるし、アトラクションの一つになっている軌道エレベーター(途中でいきなり落下する絶叫系)で降りてもいいし、専用のシャトルで降りてもいい。
「あ~、『エレベーターアクション』、乗りたいな~」
「『ゴールデンナイトアドベンチャー』の予約が先だぞ」
「う~、わかってるよ~」
「予約したら、次は『パニック列車』に乗って、それから『沈没船探索ツアー』だね」
「待て、『ジャングル遺跡』の方が効率的だ」
「『パニック列車』の近くなら『ゴーストハウス』だろ」
昨日までにさんざん行くルートを決めたのだが、今になってもまだ言っている。だがまあ、ルートの変更をするつもりはなかった。よっぽど混んでいなければ。
不意にメビウスのポシェットから、電子音がした。
「メールだ」
メビウスがプレートを開くと、タロウからだった。
「タロウ教官だ!」
「何かあったのか?」
「えーと、『予定より一日早く帰るから掃除してくれ』って・・・・・」
メビウスはちょっとだけその内容に脱力した。
「そうか。土産を買っていけばいいな。掃除は我々も手伝おう」
「ありがとう」
やがて「シギャー!」という怪獣の声のような音があがり(音はゲートによって違う)、ゲートが開く。
「やっと!」
三人は身を寄せ合ってゲートにチケットを通すと、大急ぎで地表行きのエアロックへと向かう。大気圏に飛び出すと、もう『エレベーターアクション』が動いているのが見えた。透明な強化ガラスの向こうで、楽しそうな悲鳴をあげている人々の姿が見える。
「うお~、いいな~」
「帰りに乗ろうよ!」
「そうだな」
メビウスとゼノンの了解を取り付けたマックスは途端に上機嫌になった。
「よっし! ちゃっちゃと予約とっちまおうぜ!」
「うん!」
三人は砂漠地帯に設置されている『ゴールデンナイトアドベンチャー』に向かって飛んでいった。

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プリンセス ランサム13

(ゾフィー兄さん!)
突如聞こえたテレパシーに、ゾフィーは顔をあげた。
「レオか?!」
切羽詰まった声に、ゾフィーはテレパシーのチャンネルを広げた。ディナ達も顔をあげ、緊張に表情を引き締める。
(敵襲に合いました! デスパイダー星人です! 至急、応援を!)
「デスパイダー星人だと?!」
「デスパイダー星人は、リールブ星人の天敵です!」
ゼブルンがハラハラした様子で叫んだ。
「苦戦中か?!」
(すみません・・・・・)
ゾフィーはすぐに決断した。
「アシェル、テレパシーの出所はわかるな? すぐに応援に行け!」
「え?!」
待機中の隊員のリストを出していたディナをはじめ、秘書室のメンバーが驚いて顔をあげた。
「ええ?! あ、あたし行ってもいいんですかぁー?!」
一番驚いたアシェルが声をあげた。
「構わん。王女達に何かあってからでは遅い」
「アイサー!」
アシェルは元気良く立ち上がると、敬礼して隊長室を飛びだした。
「隊長・・・・・」
ディナが心配そうな視線を向ける。
「わかっている。
イサカル、ルベン」
「はいはい」
「えー、私も行くんですか?」
「デスパイダー星人はアシェルに任せて、お前たちはレオとアストラの援護だ。王女達を必ず無事に連れてきてくれ。現場指揮はイサカルに任せる」
「わかりやした。
ルベン、行くぞ」
「ああ、そんな・・・今いいところなのに・・・・・!」
本を手放そうとしないルベンの手元にキルシュが栞を突っ込んだ。
「頑張ってきてくださいね!」
「くださいね!」
ルベンは渋々立ち上がると、刀を持ってイサカルの後に続いた。
「やれやれ・・・・騒ぎが拡張しなければ良いが・・・・・」
「アシェルを出しておいてそれはないでしょう」
「仕方がない。確実に敵を仕留めるにはそれしかない」
レオ兄弟には気の毒かもしれないが。ゾフィーは気を取り直してディナに指示を出した。
「周辺の惑星へ警戒を告げてくれ。それと救助艇の手配もだ」
「わかりました」
「ゼブルン、アシェルの代わりに仕事に入ってくれ」
「はい!」

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プリンセス ランサム12

「おやおやぁ。これまた美味しそうな仔が来たこと。でもちょっと筋ばってるかしらぁ?」
レオとアストラはデスパイダー星人の言葉に耳を貸さず、左右に分かれたまま同時に飛びかかる。体の横から足が生えている蜘蛛を倒すには、背中から攻撃するのが一番だ。何時もならある程度ダメージを与えてからトドメを刺すが、今回は事情が違う。向かってくる敵は確実に倒さなければならない。片方が宇宙船を守り、片方が敵と相対している間に逃げる手もあったが、レオはアルテアの怯えた姿に、敵の短期殲滅を選んだ。
「「エイヤアアーーーー!!」」
黒蜘蛛の左右の天頂から、双頭の獅子がその首を引きちぎりに行った。
デスパイダー星人の背中は、黒い小さなぼつぼつがびっしりと生えていた。遠くにある恒星の光を僅かに反射したそれは、不気味に蠢いて見える。
膨大なエネルギーを纏った爪先がデスパイダー星人に届くかという刹那。黒蜘蛛の背中のいぼが、突然糸を吐きだした。
「なっ?!」
無数の糸が二人の体に絡まり、エネルギーを霧散させた。
「はははははは・・・・・!! あーーっはっはははは・・・・!」
デスパイダー星人が嘲笑する。鼓膜には触れられない声は、いやらしい事に直接脳に送られてきた。
「まだまだだねぇ。世間知らずだねぇ。獲物は小さい方が柔らかくて美味しいからね。そのぐらいでいいんだけどねぇ」
「くっ・・・・!」
レオは自分の失策を恥じた。すでに全身がみの虫みたいに真っ白な糸で覆われてしまっている。アストラも同様だ。糸はかなり強力で、全身の力を振り絞るが、きしむ音すらしなかった。
「二匹かかって良かったよ。この子達にも存分に食べさせてやれるから」
ざわざわと、黒いいぼが動きだす。自ら放った糸の上をがさがさと這いあがり、レオとアストラに近づいてくる。
「子供?! こいつ、背中に・・・・・!」
「だから無防備に・・・くそっ!」
デスパイダー星人は二人に背中を向けると、アルテア達のいる宇宙船の方を向いた。
「さて、あたしはメインディッシュをいただこうかね」
「待て!」
糸を振りほどこうと暴れるレオを無視して、デスパイダー星人がゆっくりと動き出す。
「アルテア!」
レオはなりふり構わずテレパシーを飛ばした。


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拍手、ありがとうございます!

最近また、滞っててすみません。

yamiさん>なんかレオ兄さんが格好つけてるような、鼻の下が伸びてるような、いい目にあっているような(笑)まあ、後で色々あるので、今のうちだけでも格好良く。さて、アストラも頑張りましょう!

報告さん>うっかりアストラあたりが口を滑らせて言ってしまいそうです。でもタロウは日常的に言ってそうです。なんとなく。

4コマさん>色々な宇宙人の設定考えるのって楽しいです。ネーミングとか外見しょぼーとか思われても。でもウルトラだったらベタな名前でいいよね?

ランチさん>タロウプロット最高ですよね! ホシノ君とか次郎君とかもでてきて最高! これ本当に実現していたらな~と。
そーですね、声が聞こえたり、画面が見えてきたら書いてみます。映像のコンテがないと何も書けない人なので。

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プリンセス ランサム11

「捕食者だって?!」
レオは船外カメラを見た。宇宙船の上の方で、アストラが巨大な蜘蛛と戦っている。
「あれは、デスパイダー星人!」
レオは振り返ってアルテア王女を見た。
「あなた方はあれに追われているのですか?!」
「はい。
もともとデスパイダーと我々リールブの先祖は、同じ惑星に棲んでいました。その時の天敵が彼らなのです。やがて我々の祖先は文明を持ち、デスパイダーから逃げるために他の惑星に移住しました。けれどもそこへもデスパイダーが・・・・・。その時、エンペラ星人が助けてくれたのです」
「エンペラ星人が?! まさか・・・・」
「エンペラ星人からすれば、進軍途中の障害物を取り除いた程度・・・・・いいえ、それすら行ったという認識がなかったのかもしれません。ですが、わたくし達のおじい様は、まるで神様が助けてくださったようだったと」
「それで、エンペラ星人の味方についていたのか・・・・・・」
おかしいと思っていたのだ。いくら王女として大事に守られていても、周りの気風はかならず映し出される。アルテアの礼儀正しく、おっとりとした気質は、殺戮と破壊と復讐を好むエンペラ軍団の中では決して育たない。
「はい。ですが、デスパイダー星人達がエンペラ星人の軍団に加わると聞き、お父様はこの度のことを決意なされました。
レオ様」
アルテアは、本能的な体の震えを押さえ、しっかりとした瞳でレオを見た。
「どうか、わたくしたちをお守りくださいませ」
レオもそれに対して力強く頷く。
「必ずや!」
そしてドアに走り寄ると、出る前にいったんオルメカを振り返った。
「念のため、全員に宇宙服を着せるんだ。わかったな?!」
「あ、ああ・・・・・!」
レオはエアロックから宇宙船の外に飛び出すと、ボールのように固められた糸を蹴とばしたアストラの横に並んだ。
「レオ兄さん!」
「アストラ、行くぞ!」
「なーんか良い目にあってきたんじゃない?!」
「そんなことはない」
「双子の勘、舐めたら後が怖いよっ!」
二人に向けて糸が吐き出される。それを左右に飛んでよけた。

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DVD

BOXキターーー!!
タロウのプロット見たーー!! ぎゃーー!!
これこれ~~~!! こんなの見たかった!見たかった!!!
分離、合体エピに、健一君とか次郎君とかホシノ君とか出てくるし!
変身シーンもあるし!!
光太郎と一緒に生活するミライが、凄くいいんだあ・・・・。もう、とけちゃう~・・・・。
レオ兄弟も出てくるし(ゲンは出てないけど)。
ダンの出番が多いのは、こっちのプロットのなごりか。薩摩次郎とバン・ヒロト。
カレーネタもしっかりありましたw
さ~て、まずは映像特典からみますか!

残業の疲れがこれで吹っ飛びました。14時間労働は流石に辛いぜ・・・・。

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プリンセス ランサム10

「この距離なら、あと一日で光の国へ到着しますよ」
レオは艦橋で航路の確認をしながら振り返った。
「そうですか。わたくしもやっとお父様から仰せつかった役目を果たすことができますのね」
アルテアは嬉しそうに微笑んだ。つられてレオも笑う。まだ三日程同行しただけだが、アルテアはユリアンよりもおしとやかでおっとりしているように感じる。まあ、それを言ったらもう一人の王女に殺されるだろうが。
「あなたなら無事にやりとげられます。ユリアン王女とも、きっと良い友人になれるでしょう」
「楽しみですわ」
壁際で歯ぎしりの音がするが、航路報告にまで文句を言われる筋合いはない。多分。
「あと一日か。思ったよりかかったけど、こんなものかな」
宇宙船と並行して飛んでいるアストラは、ぐるりと船の周りをバレルロールで回った。
(ただ、今まで襲撃がないってのは不気味だな・・・・。裏切り者が出ても問題ないってことか?)
大した懐の深さと思うべきか。
一瞬深く思考の海に沈んだアストラの背中に衝撃が来た。
「なっ?!」
激しく突き飛ばされ、体勢を立て直そうとするが、今度は背中を強烈な力で引っ張られた。背中に何が付着している。
「くっ!」
アストラは勢いを殺して後ろを振り返る。暗い宇宙空間の闇に溶け込むように、巨大なクモが口から太い粘着性の糸を吐いていた。
「蜘蛛?!」
巨大蜘蛛は糸を切り離した。
「ふふふふ・・・・美味しそうな子だこと。楽しみだねぇ・・・・・思わぬおかずが増えたよ」
「はん、蜘蛛のくせに僕を食べようだなんて、不相応にも程がある!」
アストラは身構えると、真っ直ぐ巨大蜘蛛に向かって突っ込んでいった。

「ああっ・・・・・」
レオの目の前で、突然アルテアが震えだした。
「姫様・・・姫様・・・・・」
周りの侍女達は、そんなアルテアを支えるどころか、逆に縋るようにして集まった。
「王女?!」
「いかん、敵がきた!」
オルメカが普段とは真逆の声で、体だけは身構える。その身体も小刻みに震えていた。
「おい、どうしたんだ?! おまえらしくないぞ!」
「レオ様、レオ様・・・どうか、お助けを・・・・」
アルテアは侍女達の背中に手を回しながら、レオを見上げた。
「捕食者が来ました」

プリンセス ランサム9

「う~・・・・・」
マックスが頭を捻ってペンを齧っている後ろで、先に宿題を終えたゼノンとメビウスは、床に座り込んで必要な情報を収集していた。
「プラネット・ムービーワールドって入園ゲートがこんなにあるんだね」
「昼になっている側からしか入れないようになっているが」
「でも、夜も花火があがったりして凄いみたい」
「何時間いられるかが問題だ。滞在時間によって、行けるアトラクションが限られてくる」
「うん。でも、どーしても行きたいところあるよね」
メビウスはムービーワールドの一点をちょんと指した。フォログラフィの地表に微かに波紋が広がる。
「終わったぞ~~~~!!」
ペンを放り投げ、マックスは歓声をあげてのけぞり、ついでに椅子から転がり落ちた。
「マックス?! 大丈夫?!」
「気にするな、メビウス。それより床を気にした方がいい」
「いや、あの、でも・・・・」
「ふっふっふっふ・・・・そう、今日の俺は一味違う! なぜなら! この後にチョ~~~楽しいことが待っているからだっ! ゼノン、おまえの心無い一言も許してやろう」
「先週、この真下の部屋にいる下級生が苦情を言おうか悩んでいたから相談に乗ってあげたのだが」
「苦情ー?!」
「上からドッタンバッタン格闘の訓練みたいな音がして煩いと言っていたぞ。床を踏みぬかないように注意しろ」
「マックス、下級生に迷惑をかけちゃだめだよ」
メビウスにまでたしなめられ、マックスは膨れたまま床にあぐらをかいた。
「それより、行くルート決めたか?」
「まだ。ここからだと飛んで3時間ぐらいだから、入れるゲートはこことここだ」
「ゴールデンナイトアドベンチャーは絶対に行かないとな!」
「もちろんだ! そして一番近いゲートがここになる」
「飛んで行って3時間か」
「映画のパンフレット持っていかないとね!」
「あ~、楽しみだな~!」
マックスはそのまま床に仰向けに寝転ぶ。
「明日は早起きしないとね!」
ゼノンは黙ってマックスの部屋の目覚まし時計のスイッチを入れた。

テーマ:二次創作 - ジャンル:サブカル

9000ヒット、ありがとうございます!

おお、最近ペースダウンしていたのに、なんという・・・・!(感涙)

ありがとうございますーーーー!!

体調もだいぶ戻ってきたので、頑張っていきます!


そして拍手も!
yamiさん>オニヤンマは噛むって4コマさんに聞きました。はい。

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プリンセス ランサム8

「ひ、姫! 何をおっしゃるのです!」
「だってわたくし、レオ様と友人となって、ちゃんと謝りたいのですわ。ですから」
「ご友人となれば、光の国のユリアン王女と御親交を持つようになればよろしいのです!」
オルメカは周りの侍女達をさっと見ると、彼女たちは煽ぐのを止め、アルテアの手を取った。
「姫様、部屋に戻りますよ」
「あら、まだご挨拶が・・・・」
「残りは私が済ませておきます!」
侍女達はオルメカの鼻息の荒さにも表情を変えず、そっとアルテアを押して部屋を出て行く。
「ではごきげんよう、レオ様、アストラ様」
アルテアは優雅に手を振って部屋から出て行った。
ドアが閉まると、オルメカが物凄い勢いでレオとアストラを睨みつけた。口元が何かを噛み切りそうな勢いで動いている。
「ど・う・い・う・つ・も・り・だ!」
「いい、いや、別に・・・何も・・・・・」
「まあ、一人で過ごしてるお姫様が可哀想かな~と」
レオはアストラの足を踏みつけた。
「痛っ・・・・!」
「とにかく! 余計なことはしないでもらおうか!」
「わかりました」
足を押さえるアストラを放って、レオが返事をする。
「我々は船外を並行して飛んで警護します」
「そうか。交代で休むなら部屋ぐらい用意してやる」
「ありがとうございます」
先に部屋を出たオルメカに、レオはほっと胸を撫で下ろした。
「ア・ス・ト・ラ!」
「ご、ごめんってば! ほらー、ゾフィー兄さんの影響だよー。悪戯心が抑えられないの」
アストラは慌てて踵を返すと、先に船外任務に就こうとエアロックの方へ向かった。

テーマ:二次創作 - ジャンル:サブカル

拍手、ありがとうございます!

お返事おそくなってしまってすみません。

yamiさん>キャラ立ってますか? ありがとうございます! 女の子パワーって凄いですよねえ。レオとアストラも、キルシュとペシェと腕組んで、振り回されればいいと思います。ちょっと鬱った時は特に。
オニヤンマもキャラ立つように頑張ります。

4コマさん>サコミズさんも現場に出たがりっぽいから、光太郎さんと張り合いそうですね~。
トンボとウルトラマンって似てますよね。リーリブ星人は一応女性が銀、男性が黒で設定しています。
強運のマックスはもうちょっと。ええ、何しろこれは「養成所」ですからw

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プリンセス ランサム7

「い、いいんですよ、王女!」
「頭をあげてください!」
渋々頭をあげたアルテアは、「でも・・・・」とまだ納得いかなさそうな表情をした。
「そのお気持ちはありがたいですが、あなたは何よりも立場を優先させなければいけません」
「上に立つ者が軽々しく頭を下げると、あなたの側にいる者も、軽んぜられます」
「あなたは民の代表で、あなたが自らの民を重んじるなら、そう簡単に過ちを認めてはいけないし、また、過ちを犯してもいけない」
レオは諭すように莞爾と微笑んだ。
「そうだったのですね。わたくし、何時も王女らしくなさいと教わりましたけれども、それがどうしてなのか、はっきりと教わったことはありませんでした。ありがとうございます」
「は、はは・・・・まあ・・・ね・・・・」
レオとアストラは微妙な表情で顔を見合せた。
「でも、そうしたらお友達に謝る時はどうしたら良いのでしょうね?」
「姫・・・姫!」
オルメカが口うるさくアルテアの手を引っ張る。周りの侍女たちは、相変わらず扇で煽いでいた。
「その時は、素直に謝ればいいんですよ。友達と二人だけの時に」
「そうですか。わかりましたわ。
そういえば、まだお名前を伺っておりませんでしたわね」
オルメカがジロリと二人を見た。その視線にアストラの中で悪戯心がムクムクと沸き上がる。
「アストラです。そしてこっちが兄のレオ」
(おい、アストラ!)
(いいじゃん。ちょっと面白そうだよ、この人)
レオは勝手に自己紹介をしてしまったアストラを軽く睨むと、慌ててアルテアの方を見て敬礼をした。
「レオ様とアストラ様ですね。ではレオ様」
「はい?」
様付けで呼ばれたのなんて物凄く久しぶりなので、思わずレオは間の抜けた声を出してしまった。
「わたくしの部屋にきてください。二人きりになりたいものですから」



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プリンセス ランサム6

レオは一歩前に進み出た。
「宇宙警備隊は、あなた方の連邦への加盟を歓迎します」
「そう言ってくださると安心いたしますわ」
アルテア王女は口元に手を当てて、小さく笑った。
「わたくし、あなたがたに会うまで、とても不安でしたの」
「王女・・・・」
「ウルトラ族の者は、恐ろしい力を持っていると常々うかがっておりましたから。きっとお姿も恐ろしいと思っていたら、違いましたのね」
「姫」
さっと、黒い体のリーリブ星人がアルテア王女の脇についた。声と気配から、レオとアストラを案内してきた人物だと知れる。
「そのようなことを堂々と言われては・・・・・」
「あら、だって。お母様はいつでも自分に正直でいなさいとおっしゃっていたわ。その方が相手を傷つけないからと」
「初対面の相手にまで正直でいる必要はございません」
コソコソと話をしている姿に、レオとアストラは出がけにキルシュとペシェが言っていた情報を思い出した。
(なるほど、これが幼馴染の護衛ってやつね)
(さしずめ、オニヤンマとギンヤンマというところか)
(何、それ?)
(ちょっと似てるのがいるのさ、地球にな)
「失礼いたしました」
「いいえ」
王女に代わって護衛が深く頭を下げた。
「オルメカ、あなたが頭を下げることはないわ。私が悪かったのなら、私が頭を下げるべきよ」
アルテアはそう言うと、席を立って、レオとアストラに深く頭を下げた。
「気を悪くさせてしまってごめんなさい」

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プリンセス ランサム5

ダンゴムシが丸まっているのを解くと、脇腹の一部が開いた。中から宇宙服を着たリーリブ星人が手招きをしている。レオとアストラはハッチの中に入った。
「おまちしていました」
宇宙服のヘルメット越しに、男性のリーリブ星人が挨拶をする。リーリブ星人は単体で宇宙空間に出られないので、二重エアロックで気圧調節をすると、ヘルメットを脱いだ。
「我らの船へようこそ」
「お待たせてしてしまって申し訳ない」
「無理を言って早めていただいたのはこちらですので」
男性は良く躾けられた執事のように、にこやかなまま非を詫びる。
「どうぞこちらへ。王女がお待ちです」
男性に案内され、レオとアストラは狭い船内を僅かながらに移動した。つきあたりの部屋に入ると、狭いながらも趣味の良い調度品が置かれ、微かに香水の匂いがした。
「王女、宇宙警備隊の方が参りました」
奥の椅子で、香水のついた扇で煽がれていた若い女性がゆっくりと立ち上がる。
「ようこそリーリブの船へ。こちらの要請を受け入れていただき、感謝します」
ピンと伸びた透明な羽が小刻みに動き、周囲の空気を揺らした。

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プリンセス ランサム4

レオとアストラは、宇宙空間を飛行して二日程の距離にあるアステロイドベルトに辿り着いた。時間と労力を稼ぐため、3/4は赤い光の玉を使用して、残りは自力で飛んできた。
「さて、この何処かにいるはずなんだが・・・・」
「一応目印になる形はしているみたいだけど」
アストラが指示書のプレートを開くと、アステロイドベルトの写真と、その一部拡大図が現れ、そのうちの一つの大岩がハート形になっている。『これv』とピンクのマーカーで印をつけたのは、キルシュかペシェか。
「ディナ・・・・かも」
「ないないない。それはない。絶対に。ゼブルンの方がまだ確立高いって」
「案外可愛いもの好きかもしれないだろう」
「レオ兄さん、ブルーデストロイヤーって名前ぐらい聞いたことあるでしょ?」
アストラは呆れた声を出すと、我ながらバカバカしいと思いつつハート型の岩を探し始めた。宇宙船が隠れるぐらいの大きさの。
写真と同じアングルを探してしばらく飛んでいると、やがてハート型の岩が見つかった。
「本当にあったよ、こんな岩・・・・・」
「これ、削ったのか?」
「さあ・・・・」
首を振ってつまらない考えを振り払うと、気合を入れて岩に近づく。二人は様子を伺うように岩壁にぴったりと背中を寄せると、レオが軽くノックをした。
「すみません、道に迷ったのでハニーメープルシロップをいただけませんか」
「シロップはありませんが、お水でよければ」
岩の一部が崩れていく。二人が岩から身体を放すと、中から丸まったダンゴムシみたいな恰好をした宇宙船が姿を現した。

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プリンセス ランサム3

プラネット・ムービーワールドは、映画会社が所有している撮影用の惑星である。セットの一部をアトラクション用に改造したりして、観光用に開放しているのだ。光の国からも割と近くに位置している、有名な遊び場だ。
「この間、パンフレットに載ってた懸賞に応募したんだよ!」
三人はメビウスの部屋に集まって、興奮したままマックスの手元にあるチケットを見た。4人前で遊べるグループ用のチケットだ。
「凄い、凄い!」
「懸賞に当たった人間は初めて見た」
ゼノンは真剣な眼差しでマックスを見た。
「へっへ~。俺、割とこういうの当たるんだよな。狙ったヤツ。宝くじは当たったことないけど」
「でも凄いよ~」
「まだここには行ったことがない」
「おう! 連休の終わりに行こうぜ!」
マックスが拳を振り上げて宣言すると、メビウスとゼノンは手を取り合って喜んだ。
「やったーー!」
「感謝する、マックス!」
「いいってことよ」
得意気にマックスが胸を張る。
「じゃあ、早く宿題方しちゃおう」
「そうだな」
「おし! 絶対に終わらせるぞーーー!」
「「「おーーーー!!!」」」
三人は声も高らかに拳を突き上げた。


応接室から先にレオとアストラが出ると、キルシュとペシェがちょこちょこと寄ってきて、行先の入ったプレートを渡した。
「はい、隊長から頼まれた行先です」
「頑張ってくださいね」
「ああ」
同じ双子だからか年下なのか、レオもアストラもこの二人には結構甘い。
「行く前に、アルテア王女のとっておきの情報教えちゃいます。
えーと、好きな食べ物はハニーメープルシロップ。色は黄色ですね」
「理想の男性は、家庭的な人ですって」
がくっと、赤い二人の膝が崩れる。
「・・・どっからそんなどーでもいいような情報拾ってくるの?」
「あと、何時もそばには幼馴染の男の人が護衛についているらしいですよ!」
「素敵ですよねっ!」
目をキラキラさせる二人に、ちょっと年上の二人はたじたじになる。離れた所から、少し気だるげな女性の声がした。
「あと、王女は方向音痴よ。これは確か」
「なんで知ってるんだ?」
レオはシメオンの方を見た。
「うふっ。だって、数年前に雑誌の特集で対談したことあるもの☆」
「あ~、そうですか・・・・」
「他には・・・・・」
「あ~、もういい! わかった! ありがとう!」
アストラは慌てて双子の情報源を遮った。
「え~、まだ他にもあるんですよ!」
「婚約者がもう7回も変わってるとか!」
「元婚約者の一人がエンペラ星人に情報を流しているんじゃないかとか!」
「そっち関係の情報処理は任せたから! こっちに振らなくていいから!」
キーボードの音が、やけに澄んで聞こえた。
「何か必要な情報や武器は?」
ディナの声に秘書室がシン・・・と静まる。
「あ、いや・・・行ってくる」
「そうですか」
二人はそそくさと隊長室を後にした。

テーマ:二次創作 - ジャンル:サブカル

拍手、ありがとうございます

報告さん>お気遣いありがとうございます。まだちょっと頭痛がしますが、お腹一杯ごはん食べているので、治りは早いかと。水分とりすぎで水肥りしたかもしれません。
インフルエンザメドレーって・・・・一か月ぐらい会社病んでも許されるのかな・・・・ドキドキ

yamiさん>今回はしょっぱなからレオ兄弟です。タロウさんの出番、最近減ってない?! え~と、まあ・・・・・。なんだかガワを書くのが久しぶりな気がします。いつものノリに持って行けるか心配。


ディシディアプレイできないので、画像見たりして凌いでおります。
ガイア、ゾグはずっと天使バージョンで良かったなー。そんでもって「妖星乱舞」とか「片翼の天使」とかBGMにしてぐわー!と盛り上げていたら・・・・と妄想を広げつつ。

テーマ:小さなしあわせ - ジャンル:日記

プリンセス ランサム2

「あ~、も~! 80先生、こんなに宿題出さなくてもいいのに!」
マックスはぶつぶつ文句を言いながら、プレートを抱えて寮に戻ってきた。連休前だから、隣にいるゼノンやメビウスも同じだけの量の宿題を抱えている。
「仕方あるまい。それに、先生方の様子を見る限り、忙しくなるようだ」
「タロウ教官とか、何か言ってたっけ?」
「うーん、何も言ってなかったと思うけど」
タロウは昨日から最上級生の実習の監督で、別の惑星に行っている。帰ってくるのは来週だ。
「あ~、折角の休みなのにな~・・・・・」
メビウスはぼやくマックスの肩を叩きたいところだが、両手が塞がっていてどうにもならない。どうやってやる気を出させようかと視線を泳がせると、ポストが目に入った。
寮生達の郵便物や宅配物が入っているポストだ。今朝見たときは何も入っていなかったが、相対的に移動していくポストを見ると、マックスのところに荷物が入っている。
「マックス、手紙か荷物が来てるよ」
「あん?」
マックスはメビウスに言われてポストに近寄った。
「本当だ。母ちゃんかな?」
「持とうか?」
「頼む」
マックスはメビウスにプレートを預けて蓋を開けた。差出人の名前を確認する前に封を切る。
「先に行こう、メビウス」
「うん」
先に部屋に戻ろうとした二人に向けて、急速に顔色を変えたマックスが叫んだ。
「ゼノン! メビー! 当たった! 当たったーーーー!!」
「え?」
「どうした?」
「チケット当たったんだよ! プラネット・ムービーワールドの!!」
マックスは手紙の中身を振り回した。

ご心配おかけいたしました

まだ頭痛と熱が残っていますが、なんとか復活しました。医者に行ったらインフルエンザじゃないって言われて、ほっとしました。

たくさんの励ましのコメントをいただいて、本当に嬉しいです。ありがとうございます!
名前も知らない方々がここを見て、応援してくれているんだな~って、身にしみて嬉しかったです。
本当にありがとうございます!

ランチさん>あけましておめでとうございます! サコッチと光太郎さんは、年齢が逆転しているから、どっちもどっちというか、わけわからない関係というか。時折睨まれつつ仲良くさせていきたいと思います。

4コマさん>PC壊れてしまったんですか?! ご愁傷様です。ないと辛いですよね。復活されて本当に良かったです。体調も大事ですけど、PCのメンテも大事ですね。

yamiさん>正月休みにさんざん寝たのに、寝込むことになってしまいました。いきなり動いたからでしょうか(苦笑) もうしばらくは様子を見ながら更新していきたいと思います。

テーマ:伝えたいこと - ジャンル:日記

プリンセス ランサム1

「失礼します」
レオとアストラが隊長室にある応接室に入ると、ゾフィーの両隣に先客が二人いた。顔を見て、一瞬ぎょっと立ち止まる。
「二人とも、よく来た。とりあえず座ってくれ」
ゾフィーが片手をあげて二人を労うと、正面に座るように促す。双子は内心警戒しながら席についた。
「君達に護衛の任務を与える」
詳細をすっ飛ばし、いきなりゾフィーが任命した。
「護衛対象については私が説明しよう」
名乗り出たのは、宇宙保安庁の長官であるソーケヴィンだ。レッド族でセブン21より階級は10以上開きがある。
「実はリーリブ星人が連邦に加盟したいと申し出てきた」
「リーリブ星人?!」
「それって、エンペラ星人側の・・・・」
二人はつい、ゾフィーといる時のような口調で声を出してしまい、慌てて口を噤んだ。だが三人とも特に咎めるような態度は見せなかった。
「そうだ。表立って破壊活動はしていないが、経済を中心としてエンペラ星人に与している」
「早い話が金の持ってる腰巾着だな」
「ゾフィー」
ゾフィーの隣で宇宙警察長官のクラトーが睨みつける。ソーケビンはそちらに参加することなく言葉を続けた。
「どう言った理由で離反するかはまだわからないが、これはチャンスだ。リーリブ星人がこちらに来れば、エンペラ星人側に流れている闇の金融が一気に滞るはずだ」
「しかし造反ともなれば、当然エンペラ星人も黙ってはいまい。そこで加盟自体を極秘に進め、同時にリーリブ星人を保護できる体制をこちらでも整える」
「我々の任務は、調印する代表者を、秘密裏に光の国に連れてくることですね?」
レオが表情を固くしながら確認した。
「そうだ。これが護衛対象のアルテア王女だ」
ゾフィーがプレートを差し出すと、王女の姿が映し出される。全体的に銀色の皮膚で覆われていて、シルバー族に近い。ただ、その背中には地球産のトンボのような、透明な羽がついていた。
「王女を乗せた宇宙船は、連邦の境界線近くにまで来ている。君達は指定されたポイントまで、王女を迎えに行って欲しい」
「わかりました」

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もしも総監が東光太郎だったら第六話24

メビウスがミライの姿になって戻ると、フェニックスネストの滑走路の側で、みんなが飛びついてきてくれた。
「良かったね! 元に戻れて!」
「小さくて可愛かったから、ちょっとだけ残念でしたけど」
「やっぱりこの大きさじゃないとね」
「良かったな、アミーゴ」
「もう大丈夫か」
リュウが照れくさそうに気遣うのに、ミライは大きく頷いた。
「はい!」
少し離れたところでサコミズが笑って光太郎に礼を言った。
「でも、あんな策で通じるか心配でしたけどね」
「意外と単純な作戦ほど、うまく行くもんだよ」
「たまには行きますか?」
「いいねえ」
「総監!」
ミライがちょこちょこと光太郎の所に走ってきた。
「今回はどうもありがとうございました!
その・・・凄く見守ってもらっているみたいで、嬉しかったです。まだ僕も未熟なんだって、よくわかりました」
「そうかな。未熟ではないと思うよ。ただ、対処のバリエーションがまだ少ないだけさ」
光太郎はそう言ってミライの頭を撫でた。
「さて、それじゃ戻ってコーヒーでも飲もうか。
サコミズさん、お願しますよ」
「・・・・・GIG」
苦笑まじりのサコミズと光太郎が一緒にフェニックスネストに向かう。ミライ達もその後を追いかけた。



          終わり

          
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ちょっと、やばいです・・・・

熱下がらないので、今日も休ませてください・・・・

拍手もらったのに、ごめんなさい・・・・。

テーマ:ひとりごと - ジャンル:日記

もしも総監が東光太郎だったら第六話23

地面の上の青い小さな光が、リュウ達の眼下で見る間に大きくなっていく。
そして5秒も立たないうちに、通常の大きさに戻ったウルトラマンメビウスと、プレッシャー星人が街中に出現した。
気づいたプレッシャー星人が杖を振り回して背中にしがみついているメビウスを追い払う。
再度メビウスを小さくしようと、杖を振りかざした瞬間
「ミライーーーー!!」
ガンウインガーからウイングレットブラスターが発射される。
メビウスは旋回するガンウインガーを見上げて大きく頷くと、両手を広げて構えをとる。
プレッシャー星人が構えた杖から、光線が迸る。メビュームシュートがその光線に当たり、エネルギーが拮抗する。
        セヤッ!

メビウスが更に出力を上げる。メビュームシュートの威力が増し、プレッシャー星人の光線を押し返していく。そして、光に目をそむけるプレッシャー星人の体が、杖もろとも爆発した。

テーマ:二次創作 - ジャンル:サブカル

もしも総監が東光太郎だったら第六話22

マケットメビウスに圧し掛かられたプレッシャー星人が、必死に上体をあげて反撃しようと腕を振り回す。マケットメビウスはそれに逆らわず、星人の体から退くと、体を屈めて星人の下にもぐりこんだ。そしてプレッシャー星人の体を頭上に高々と持ち上げ、杖の転がっている方向に向かって投げ飛ばす。
               あと10秒

「よし! できた!」
テッペイはケーブルの接続を終えたアルミホイルを落とすために、再びハッチを開いた。ゴーグルをおろしていても強烈な風が顔を直撃する。
真下しか見えない状態では、マケットメビウスの姿もプレッシャー星人の姿も見えないが、巨体の動きに合わせて流れてくる砂煙が見えてきた。
               あと5秒
「よし!」
テッペイは丸めたアルミホイルを下に落とした。ウインチが回り、ロープとケーブルが伸びていく。


プレッシャー星人は、叩きつけられた地面のすぐ傍に杖が転がっていることに気づき、ほくそ笑んだ。そろりと手を伸ばして杖を拾う。
マケットメビウスは光線技に入るのか、先程のラッシュとは打って変わって距離を置き、構えている。

     カウント0

プレッシャー星人の杖から、緑色の光線が迸った。緑の光線が直撃したマケットメビウスの体が、金色のナノマシンミストとなって消える。その空間の背後に、巨大な一枚の鏡があった。鏡が緑の光線を跳ね返し、プレッシャー星人を覆った。

(今だ!)
メビウスは光の当たったプレッシャー星人めがけて急降下した。
突如小さくされたプレッシャー星人は、状況把握に時間がかかった。だが、認識さえできれば次の行動は容易く、プレッシャー星人は杖を振った。
プレッシャー星人の体が青い光に包まれる瞬間、近づいていたメビウスはプレッシャー星人の背中にしがみついた。

テーマ:二次創作 - ジャンル:サブカル

もしも総監が東光太郎だったら第六話21

「あれは・・・・マケットか?!」
リュウの脳裏に、様々なマケット怪獣をテストしようとした時の事が思い起こされる。酷く戸惑っていたミライに、サコミズが気を使い、マケットメビウスは凍結されたはずだ。
「ミライ・・・・」

テッペイはマケットメビウスの出現を確認すると、腰につけてあるスイッチを押した。スカイホエールのウインチが動き、ロープが巻きあげられていく。ぶらぶらと揺られながら、ハッチに頭をぶつけないように手をかけてよじ登る。
機内に入るとすぐにハッチを締め、命綱のフックを外してウインチとは別の柱につなぐ。そして用意しておいた丸めたアルミホイルのようなものを、ウインチと繋がるロープに取り付け始める。一見するとペラペラな銀紙だが、電圧をかけると真っ直ぐな一枚の鏡になる。マケットメビウスの出現時間は1分だ。その時間内に作業を終えなければいけない。
「・・・あと40秒・・・!」

光太郎はタフブックとリンクさせたインカムのスイッチを入れた。これでマケットメビウスに、ここからでも指示を送ることができる。
「メビウス、まずはスワローキックだ!」
               あと55秒

プレッシャー星人は突如現れた巨大なメビウスに、狼狽した様子を見せた。マケットメビウスは軽く膝に力を入れると、空中高くジャンプする。そのまま空中で着地点の予想のつかない捻りをして、プレッシャー星人を蹴とばしながら着地した。
   ドガッ!
倒れたプレッシャー星人よりも長く転がったマケットメビウスは、すぐに立ち上がると星人に向かっていく。一瞬遅れて逃げようとしたプレッシャー星人の両肩を押さえつけると、腹にキックを連続で叩きこむ。体を折り曲げた星人の背中に手刀を振り下ろすと、痛みに耐えかねたプレッシャー星人は杖を落とした。そのまま脇の下を掴んで引き倒す。メビウスは倒れたプレッシャー星人の上に乗りかかり、チョップを何度も振り下ろす。
               あと20秒

(あの動きは・・・・)
やや上の方からマケットメビウスとプレッシャー星人の闘いを見ていたメビウスは、その動きに気づいた。
(あれはタロウ兄さんの闘い方だ!)
確かにプレッシャー星人自体は、魔法が脅威なだけで腕力が強いわけでも格闘に優れているわけでもない。能力の劣るマケットでもある程度相手にはできるだろうが、それを差し引いても、あの無駄のない流れるようなパワーファイターぶりを出せるのは、明確な指示があるからだ。
(タロウ兄さん・・・・・)
メビウスはスカイホエールの中の光太郎を見上げた。
               あと20秒

テーマ:二次創作 - ジャンル:サブカル

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