もしも小話

アニメや特撮等、筆者の見たものの「もしも~」的な話を載せたりするブログです。無断転載禁止。

おふろ

「メ~ビ~ウ~ス~~?」
「ふ、ふにゃ・・・・ごめんにゃさい、サコミズさん・・・・」
お風呂の隅っこに逃げたメビウスは、濡れて小さくなってしまった体を更に縮こまらせて謝りました。
メビウスはサコミズさんが大好きですが、お風呂は苦手なのです。タロウさんも苦手なのでいいかなと思っていたら、今日はお風呂に入る日だと言われて、朝からとっても嫌な気分でした。
だってお風呂に入ると、毛の間から水がたら~っと入ってきて、肌がびっくりするのです。ふさふさの毛もぺたぺたになってしまいますし、タロウさんと自分の匂いがシャンプーで消えてしまうのも嫌いです。
メビウスは一生懸命にサコミズさんに訴えましたが、タロウさんと一緒にお風呂に入れられてしまいました。
タロウさんは思いっきり暴れて、サコミズさんの手をたくさん引っ掻きました。メビウスはお湯がかかってびっくりしてサコミズさんを引っ掻いてしまいました。
タロウさんは罰として深いお風呂に入れられてしまいました。今は必死で後ろ脚で立って、顔を出しています。でも、お湯があったかいのでなかなか出られません。
「さ、次はメビウスのシャンプーだからね」
「う、うにゃ~~~?!」


「お、どうしたアストラ。また喧嘩したのか?」
スポーツクラブの裏で、鍵を締めたゲンは、裏口で蹲っている猫を見つけた。ぷいっとそっぽを向いているのにそこを退こうとしない、実にツンデレな猫である。ただしこれはゲンと百子限定らしく、大村さんがが手を出すと引っ掻くらしい。
「どれどれ。また泥だらけになってるな。
よし、今日は一緒にお風呂に入ろうな」
「な~う」
ゲンのアパートはペット禁止なので、たまにこっそり、一泊だけアストラを連れて帰って、翌日離すことにしていた。
(もうちょっとしたら、ペット可のところに引っ越そうかなぁ。1DKより2LDKぐらいの・・・・あー、でも今の給料で大丈夫かな? いやでも二人分の合わせたら・・・・)

  ぺしっ!

妄想しながら歩いていたら、アストラが顎に猫パンチをしてきた。
「痛っ! 危ないだろ!
まったくもう・・・・。よーし、後で水攻めにしてやるからな!」

しかし帰って風呂に入れると、アストラは実に大人しかった。シャンプーをされても暴れないし、シャワーも平気。あげく、バスタブの淵に立ってちょいちょいと湯の温度まで見る始末である。
「おまえ、全然猫らしくないなあ」
ゲンは面白がってアストラの頭にハンドタオルを畳んだものを載せると、一緒に湯船に入った。むろん、溺れないように膝の上に載せて。

・・・・しかし数十分後、ドライヤーを当てられたアストラが猛烈に暴れたという。
「あら、おおとりさん、どうしたの? その傷」
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あめ

          しとしとしと・・・・・

朝から雨が降っています。メビウスは縁側でずーっとお空を見上げていました。
雨が降っているので、メビウスの毛はぺっとりと肌にくっついてしまっています。タロウさんもそうです。
「はやくおさんぽにいきたいなぁ・・・・」
何時になったら止むのでしょうか。朝からずーっと見ているのに、全然止んでくれません。
「きのうもおさんぽにいけなかったし・・・つまらないなぁ・・・・」
毛もぺたぺたしてて気持ち悪いのです。メビウスは雨の日が嫌いでした。好きな物がいっぱいあるメビウスにしては、とっても珍しいのです。
「メビウス! メビウス! ほら、とってもおもしろいよ!」
タロウはサコミズさんが干した洗濯物に飛びついていました。
触るとくるくる回って楽しいのです。何時もはお外に欲していて、メビウスが飛んでも届かないところにあるのです。でもお部屋の中に干してある洗濯物は、何時もよりも低いところにあって、これならメビウスにも届くのです。
「わぁ、サコミズさん、もうおせんたくしたんだ!」
白ばっかりの他の洗濯物と違って、タロウが飛びついているのは、綺麗な色がいっぱいぶら下がっていました。
メビウスもぴょんと飛んでみます。くるくると洗濯物が回って、目がまわりそうです。でもひらひらしてとっても綺麗なのです。
「メビウス、おそとにでれなくても、たのしいことはいっぱいあるよ」
タロウさんが飛びつくと、洗濯物はもっと早くクルクル回りました。
「はい!」
「あとでかくれんぼもしようね」
「はい!」
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リュウさん2

ころんとメビウスは転がりました。着地に失敗したみたいです。でも落ちた先は地面ではありませんし、痛くもありませんでした。
「あー・・・・寝ちまった」
すぐ傍で聞こえた声に、メビウスはびっくりして上を見ました。
人間の男の人が目を擦って起きていたのです。慌てて逃げようとしたメビウスでしたが、首を掴まれてしまいました。
「みゃう・・・・(ごめんなさい)」
ひょっとしたらこのまま虐められてしまうかもしれません。
「なんだ、おまえまだいたのか」
驚いたことに、男の人はメビウスをお膝の上で抱っこしてくれました。そして撫でてくれたのです。
「さっきは悪かったな。セリザワ隊長に怒られちまったもんだからな。つっても、おまえにはわかんねーか」
「にゃあ(おこられたら、あやまればいいんですよ)」
メビウスは男の人の手をちょんちょんと触ってアドバイスをしました。
「ん? 何か言ったか?」
男の人はメビウスをしばらく笑って撫でてくれましたが、やがてピーピーと胸から音がしてきました。
「いっけね、もう時間だ!」
立ち上がるとメビウスをベンチの上に降ろしてくれました。
「じゃあな、ニャンコ!」
「にゃー(さよーならー)」


次の日も、とても良いお天気でした。メビウスは尻尾をぴんと立てて、何時もの公園に向かいます。
ベンチに行くと、昨日の男の人が座っていました。
「お、ニャンコ、また来たのか」
男の人は、そういうと、しゃがんでメビウスを抱きあげて、お膝の上に乗せてくれました。


                  おしまい

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リュウさん1

ぽかぽかとした、とてもお天気の良い日です。メビウスはいつもの公園にお散歩にやってきました。
メビウスはここの公園のベンチが大のお気に入りでした。お天気が良い日は、ここでお昼寝をするのが大好きなのです。
ベンチの上で丸くなって眠っていると、突然、体を持ち上げられました。
「うにゃ?!」
「ほら、邪魔だ。どけ」
びっくりして起きると、人間の男の人がメビウスの首を掴んでいました。そのままぽいっとメビウスを投げてしまいます。
「にゃん!」
メビウスはベンチの外の砂場に着地しました。まだ子猫ですが、着地はとても上手なんです。
男の人は、とても怒っているみたいでした。そのままドカッとベンチに座ります。
「にゃー(そこぼくがねてたんですよう)」
「うるせーぞニャンコ!」
ジロリと睨まれ、メビウスは首をすくめました。まだタロウさんのところに行く前に、人間に虐められたことを思い出しました。
「みー・・・・」
メビウスは渋々ベンチに背中を向けましたが、2,3歩行ったところで振り返ってみると、人間はそのままベンチで寝ています。
そっと足音を立てないように近付いてみても、本当に寝ているのか気づいていません。ジャンプしてベンチの上に飛び乗ってみました。目を瞑っています。そーっと胸のところに近づいて、前足でちょいちょいと触ってみました。起きません。
(ちょっとだけなら、だいじょうぶだよね)
メビウスは男の人の上に乗ると、そのまま丸くなって寝てしまいました。


メビウスは木登りをしている夢をみました。街全体が見える公園にある木です。遠くまで良く見えます。
(きれいだなあ)
メビウスはタロウにも見せてあげようと思って、一度木の下に降りることにしました。ですが、枝をいくら降りていっても、一向に地面に辿り着けません。それどころか、木はどんどんどんどん大きくなって、地面がどんどん遠くなってしまいます。
大きな突風が吹いて、枝が大きく揺れました。メビウスは爪を出して必死にしがみつきましたが、とうとう木から落ちてしまいました。
「うにゃー!(たすけてー!)」

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木のぼり5

メビウスの目にじんわり浮かんだ涙を舐めてあげると、
「ね、もういっかいやってみようよ」
とタロウは言いました。
「で、でも・・・・あたまいたくなっちゃったし、またつめもいたくなっちゃったし・・・・」
メビウスはタロウと木を交互に見上げて、下を向いてしまいました。
「でも、きみはきのぼりしたいんだろう?」
「ちょっとあつくて、ちょっとさむいから、きのうえだったらちょうどいいかなっておもったんです。でも、いたいのいやだなって・・・・」
「じゃあ、いっしょにのぼろうよ!」
「いっしょに?」
タロウはメビウスの背中のところに手を置きました。サコミズさんや矢的先生たちがやっているみたいで、ちょっと大人みたいに格好良い感じがしました。
「うん! きみがおちそうになったら、ぼくがひっぱってあげるよ」
「タロウさんといっしょならできるかもしれません!」
ようやくやる気になったメビウスと一緒に、タロウはさっきよりも少し木から離れて背中を丸めました。メビウスもそれを見て真似をします。
「こうですか?」
「そうそう。
それじゃ、いくよ!」
タロウの合図で、メビウスは一所懸命に走りだしました。でもタロウさんの方がちょっとだけ早いのです。少しずつタロウが前に出て行くのが見えて、メビウスは泣きそうになりました。
(で、でもタロウさんがいっしょにのぼろうって・・・・いったのに・・・・・)
「メビウス!」
タロウがちょっとだけスピードを落としてメビウスを見ました。そのまま木にこっつんこしてしまいそうで、メビウスは心配になりました。
「は、はいっ!」
メビウスがもっとスピードをあげると、タロウが力強く地面を蹴って先に木に登ります。
「えいっ!」
それを見たメビウスは思いっきりジャンプしました。一番低い枝までの、半分ぐらいまで飛びついて、一所懸命に登ります。
「メビウス、がんばれー!」
もう枝に飛び乗っていたタロウが応援をしてくれます。メビウスが頑張って登っているのですが、だんだん勢いがなくなってきて、そしてまた爪が痛くなってきてしまいました。
「うう~・・・いたいよう・・・・」
それでもあとちょっとなのです。
手と足の爪を引っ掛けて、うんうん言いながら頭をなんとか上に持ち上げました。でも次はどこを動かしたらいいのでしょうか。手でしょうか、足でしょうか。メビウスは登り方がわからなくなってしまいました。
「ふにゃ・・・・どうしよう・・・・」
ちょっとだけ下を見ると、何時もより高い所に登ってきていたので、なんだか怖くなってしまいました。
「メビウス、足を動かしてごらん」
タロウの声が聞こえて、首のところが引っ張られました。
「うにゃ?!」
メビウスの身体がちょっとだけ浮いています。タロウさんの匂いがするので、上から引っ張ってくれているのでしょう。
「タロウさん!」
上を向けないのでお礼だけ言って、メビウスは少し浮いた足を上にずらしました。それからもう片方の足と片手ずつも動かすと、なんと上にある枝に登れたのです!
「よくがんばったね、メビウス」
「タロウさんがひっぱってくれたからです!」
タロウはそう言われるて嬉しいのか、メビウスの顔を舐めてくれました。
「これでちょうどいいあったかいのでおひるねできます」
「あとね、きのぼりはもうひとついいことあるよ。ほら」
タロウが横を向いたので、メビウスも同じ方向を向きました。
「あ、おとなりのおうちがみえますよ!」
お隣のセリザワさんの家の縁側が見えました。縁側には誰もいません。お留守なのでしょうか。
「もうちょっとうえにのぼると、どうろのむこうのおうちもみえるんだ。それから、こうえんのきにのぼれるようになったら、まちのなかとかみえるようになるよ」
「すごいです! あたらしいけしきって、ぼくだいすきです!」
「よし、あしたからこうえんでとっくんするぞ!」
「はいっ!」
「でも、きょうはおひるねしようね」
「あ、ぼく、すっかりわすれてました」
二匹は思わず一緒に笑うと、ちょっとだけおひさまが傾き始めた木の上で、お昼寝をしました。


        
                     おしまい

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