もしも小話

アニメや特撮等、筆者の見たものの「もしも~」的な話を載せたりするブログです。無断転載禁止。

石の人魚12

マックシャークは現場から一番近い港へとつけていた。港では、さっきレオに助けられた人々が、救急車に乗せられている。
「おおとり隊員はどうした?!」
「それが、格納庫にいないんです!」
「なんだって?」
「どうした」
騒ぐ隊員たちの前に、ダンが杖をついて現れた。
「おおとり隊員がいません!」
ダンが何かを言おうと口を開きかけた時。
「おーい!」
岸壁の向こうから、ゲンが手を振って走ってきた。
「あいつ!」
「こらーー! どこで溺れてたんだーー!!」
隊員たちもゲンの方に手を振って駆けていく。
ダンはその様子を、嬉しそうに眺めていた。


                      終わり
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石の人魚11

海面が盛り上がり、一気に水が噴き出した。
中からウルトラマンレオがマックシャークを抱えて飛び出した。
レオはそのままそっとマックシャークを海面に置く。
潜航機能を停止させ、外気をタンクに取り込んだマックシャークは海面に浮かんだ。
不意にレオの体が引っ張られた。バイアの髪が両足に絡みついたのだ。
飛ぶ隙さえ見いだせないまま、レオは海底へと引きずりこまれた。大きな泡が幾つも顔にまとわりつき、視界を遮った。
薄暗い海の底で、バイアの両眼が光る。レオは額のビームランプからスパーク光線を放ち、両足に絡みついた髪を切断する。散らばった髪がゆったりとレオの体にまとわりつき、離れていった。
バイアが水を尾で蹴ってレオに襲いかかる。飛んで空中に逃げようとするが、それよりも早く髪が伸びてきて、レオの体を絡め取った。追いついてきたバイアがレオに組みつき、尾で打ち据える。よろけることもできずに海底の岩にバイアの体重ごと押し付けられる。もうもうと砂煙が立った。
バイアがレオの体に爪を立てる。
(この間と同じだ・・・なんとか、なんとかしないと・・・・)
髪の締め付ける力は増〃強くなり、レオの四肢を引きちぎらんばかりになる。
意識が遠のきかけた時、まるで風が吹いたかのように、視界が晴れた。
(?!)
潮の流れが変わったのだ。
【無理に逆らって泳ぐと、逆に溺れてしまうことがあるのよ】
レオは百子の言葉を思い出すと、踵と肘を使ってバイアと自分の位置を入れ替える。体が横になった瞬間、一気に潮に流された。
レオに組みついたままのバイアを、逆に潮の勢いと共に、流れの先の岩場に叩きつける。巨岩が鈍い音を立てて崩れ、バイアの髪が解けていく。
レオはバイアの髪をまとめて引っ掴むと、ジャイアントスイングで振り回し、海上に向かって放りあげた。それを追ってレオも海上に飛び出した。
バイアが放物線を描いて落下してくる。両目の光学観測器が、レオの姿をとらえた。首をあげ、髪を伸ばしてくる。
レオは両手をかち合わせると、振りかぶった右手からエネルギー光球を放つ。
赤い光球がバイアの首を吹き飛ばす。
首なしの人魚に向けて、レオはもう一度、今度は別の光線を放った。バイアの腹が裂け、中に捕らわれていた人たちが、光の玉の中に包まれる。レオはそれを、そっと掌で受け止めた。


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石の人魚10

ゲンは数名の隊員と共にマックシャークで潜航していた。海上をマッキー2号と3号が編隊を組んで飛ぶ。
バイアは先に遠洋漁業に出ていた漁船を襲っていた。波間に船体の破片が浮かんでいる。
ダンはそれを見て歯嚙みをしながら、レーダーに映るだけのマックシャークに向かって通信を送った。タンカーへ航路変更の要請は出したが、バイアのスピードはそれ以上に早い。
「バイアの姿は捉えたか?」
『はい。攻撃を開始します』


レーダーを見ていた隊員は、ダンの許可をもらうと、レーダーでバイアの位置を確認して振り返った。
「おおとり隊員!」
「はい!」
ゲンはミサイルのスイッチを押した。自動追尾式原子魚雷が続けざまにバイアに向かって発射される。
水を通して伝わる爆発の鈍い振動がマックシャークを軽く揺らした。

「来たか!」
海面が大きく盛り上がる。下から攻撃を受けたバイアが、逃げ場を求めて浮上してきた。
「ヤツの頭を狙うんだ! 攻撃開始!」
各マッキーから一斉にミサイルが発射される。上半身を覗かせたバイアに何発ものミサイルが突き刺さり、爆発した。
海面を打ってバイアが暴れ、長い髪をマッキーに向かって伸ばす。
二機が髪に機体を貫かれる。
「気をつけろ!」
ダンは鋭く高速で伸びる髪を裂け、レーザーを発射する。髪が熱で焼き切れた。
危機を察知したのか、バイアが海中に潜る。

バイアが海中に入ると、接近していたマックシャークからでもバイアの姿が視認できるようになってきた。ゲンは更に魚雷を発射する。
腹の付近は外して狙うと、何発かが海底に当たって砂煙が舞い上がった。
「くそ! これじゃ見えない!」
「レーダーで確認するんだ!」
灰色の砂が沈静化せずに漂う。バイアの位置はまだマックシャークの正面にいるはずだった。
音もなく忍び寄った髪がマックシャークを握りしめる。
「な、なんだ?!」
「髪です! バイアの髪が・・・・!」
操縦している隊員は、必死に髪を振り解こうとするが、絡まった髪は全くその力を緩めない。
「第二格納庫に浸水が始まっています!」
ゲンはその言葉を聞くと、席を立ちあがった。
「閉めてきます!」
「あ、おおとり!!」
制止の声を聞かず、狭い潜水艦の通路を走って第二格納庫へと入る。ZAT同様、宇宙人の技術を応用して作られたという潜水艦は、装甲に小さな穴を開けられていたが、海底の高圧にもまだ耐えていた。
ゲンは内側から分厚い扉を閉め、密閉空間で一人になった。
左手を前に突き出す。
「レオーーーーー!!!!」



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石の人魚9

ゲンがマックステーションに戻ると、隊員たちは口々に「大丈夫か?」「寝ていた方が・・・・」と気遣ってくれた。
だがダンだけは厳しい視線を向ける。
「ゲン、何故戻ってきた」
「バイアが出てからです」
「誰が戻ってきて良いと言ったんだ! バイアを倒す力が、おまえにあるのか!」
「しかし・・・!」
言い縋るゲンを助けるように、他の隊員もダンに抗議する。
「隊長! バイアを倒すことが目的じゃありません!」
「今の我々の任務は、バイアに捕らわれた人たちを助けることです!!」
その言葉に、ダンは隊員たちから目を逸らした。
「・・・そうだったな」
ゲンの表情が一転して明るくなる。
「ありがとうございます!!」
仲間に向かって何度も頭を下げた。
「これぐらいで頭を下げるなよ」
「作戦を説明する」
ダンはしかめっ面をして隊員達の方を振り向いた。
「バイアの現在の進路上にタンカーがある。我々はこれの救助にも向かわなければいけない。だが、バイアは水中に特化している。そこでマックシャークを使い、海中から海上へと追い出し、マッキーで攻撃を仕掛ける」
「はい!」
「マックシャークにはゲンが乗れ」
ゲンはその言葉に、ハっとしてダンを見た。ダンは無言でうなづくばかりだ。
「よし、出動だ!」
「「「「了解!!!」」」」 【“石の人魚9”の続きを読む】

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石の人魚8

ゲンは重りをつけたまま海の中に入っていた。海水の浮力で、海中ではうまく動けないからだ。
海底に足をつけたまま、流れてくる藻を掴み、泳ぐ魚を素手で掴む。
(だめだ・・・・これじゃ足りない・・・・あいつには髪がある・・・・手も、尾もある・・・・・)
不意に腰につけたロープが引っ張られた。
海上のボートで時間を計っていた猛が引きあげたのだ。
「ぷはっ・・・・!」
「おおとりさん、もう無茶ですよ!」
「いや・・・まだだ・・・・まだ、足りない・・・・もう一回・・・・」
ゲンは肩で大きく息をすると、また飛び込もうと、ボートの縁を震える手で掴んだ。
ビー! とゲンの手首のマックシーバーがけたたましく鳴った。
「・・・はい・・・こちら、おおとり・・・・」
『太平洋上にバイアが現れました!』
「了解! すぐに向かいます!」
「おおとりさん!」
口元から手首を離したゲンに、猛は叱責するように叫んだ。
「行ってくる」



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