もしも小話

アニメや特撮等、筆者の見たものの「もしも~」的な話を載せたりするブログです。無断転載禁止。

星司さんと夕子さんにハピバ!

「おまえたち、わかっているだろうな」
ゾフィーは派遣先から拉致してきた弟たちを見下ろした。その隣には、珍しく、そして珍しくセブンがいた。
「・・・・はい」
大人しく正座をしているウルトラマン達は、目の前に置かれた装置を見てげんなりとした。
もうとっくに星人・・・・いや、成人しているのに何やってんだ。デバガメか?
「地球では今日はタナボタという日らしいな」
「七夕です」
80がすかさず訂正をした。
「一年に一度しか逢えないというのは実に可哀想だ」
「その前に20年ぐらい会ってなかったよ。一年ぐらい大丈夫だよ」
タロウが口を尖らせる。
「レストランとホテルの予約もばっちりだ。あとはこれで雨雲を吸い取って、適当に雨の必要そうな地域に捨ててこい」
セブンのいいように、ウルトラマンが呆れた声を出した。
「そんなにお節介がしたいなら、自分達でやってくればいいだろうに」
「まだ仕事が残っているからついでにリアルタイムで録画しておいてくれ」
「これからゼロと出かける予定だ」
「そろそろゼロだってデートぐらいしたい歳じゃないんですか?」
胡乱な視線を向けるジャックを綺麗に無視して、長男と三男は部屋から出て行った。
「余計な世話なんかやいたら蹴られるんじゃないですか?」
「あいつの場合はギロチンだ。だがまあ、予約した店に行くようにいうぐらいいいだろう。雨だって風情があるものさ」
立ち上がったウルトラマンは、片手で払って機械を壊した。
「というわけで、ミステリアスなメッセンジャー役はアストラがいいんじゃないだろうか」
「ええ?!」

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00-10

「・・・・ですので、こちらとしては航路の確保に苦労しましてね」
「そうですか。指名手配犯がいれば、こちらも動けるので、よろしければ情報をまわしていただけますか?」
会議場を出たロビーでは、それぞれの惑星の代表が休憩を兼ねて雑談をしている。ゾフィーもたまたま隣に座った惑星の軍司令官と雑談がてら情報収集をしていた。
「ええ、頼みますよ」
司令官はゾフィーの後ろに控えるシメオンの胸に釘付けになりながら返事をした。シメオンは当然とばかりにニッコリと微笑んで両腕できゅっと胸を寄せた。
「お待ちしておりますわ」
ゾフィーは相手の反応に満足そうに頷くと、ふと視線を遠くに移す。廊下の向こうから、ディナとルベンの姿が見えた。
「失礼」
ゾフィーは軽く一礼をすると、シメオンを連れて二人のもとに歩いて行く。
「君が一緒だと話が早くなって助かるな」
「あら、そうでもありませんわよ。例えば・・・・あそこのツェラルトの将軍様☆ あの方実はオカマなんです。私が行ったら、凄い目で睨んできますわよ☆」
「それならイサカルにでも交代するか。それとも、戻ってきたルベンかな」
「イサカル様がお気の毒ですのでルベンにしておいてくださいな☆」
二人でこそこそと話しながら、任務を終えて帰ってきた二人の元に行く。ディナが律儀に、ルベンが面倒臭そうに敬礼して、すぐに手元に視線を落とす。
「お疲れ様。随分早かったな」
「情報が正確だったので。それに、ルベンも手伝ってくれました」
「そうかそうか」
ゾフィーはなんとはなしにディナの頭を撫でた。
(あらま☆)
ディナが微かに照れたように俯く。
「それで、アハツェンの方はどうなった?」
「お、おそらく三日以内には連邦に加盟する旨を伝えてくるはずです」
「早くて結構だ。我々もタダで働いているわけではないからな」
宇宙警備隊の給料は、銀河連邦政府から支払われている。加盟している国がそれぞれのGNPに合わせて納めている献金が主な財源だ。
「まあ、あの大統領なら任期中は問題ないでしょう。何しろ『ディナ様』でしたから」
ルベンが下の方から笑っている声を出すと、ディナは少し嫌そうな顔をした。
「それは頼もしいな。
おっと、もう休憩時間が終わりだ。ルベン、シメオンと交代だ」
「はい」
ルベンが本を持ったまま立ち上がる。会議中は動かなくいいので楽だ。
「それじゃ、私たちは休憩といきましょうか」
シメオンは悪戯っぽく笑うと、ディナの腕を取った。
「そ、そうね・・・・・」
ゾフィーは二人に軽く手を振って、会議場の中に再び入っていった。
               
                      
                    おしまい
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00-9

惑星アハツェンの大統領公邸。深夜、大統領の寝室のドアが、正確にはドアの設置されている壁も丸ごとが、吹き飛んだ。
「な、なんだ?! どうしたというのだっ?!」
ベッドから転がり落ちた大統領は、暗がりの中、静かに歩いていくる銀と青の女性の姿を見た。
「う、宇宙警備隊の・・・・・どういうことだ?! いきなり攻撃をしてくるとは! 海賊退治はどうした!」
「終了したので報告に来ました」
「だったらもっと静かに来ないか!」
静かに。
彼は何かに気づいた。
周囲はとても静かだった。
爆発音がしたのにサイレンの音もしない、SPも、公邸で働く使用人も、誰もこない。非常灯もつかない。ただ、目の前の女性の体を、遠くの街明かりが微かに照らすぐらいだ。
「ま、まさか・・・・」
「ご心配なく。夜は眠るものです」
ルベンが買ってきた本を片手に、催涙ガスを流し、停電させ、たぶん何処かで本の続きを読んでいる。
「アハツェンにあの海賊たちを呼び寄せたのは、あなたですね」
ディナはルベンの調べてきた事実をつきつける。
「な、何を言う! 我々はあの海賊たちにさんざん・・・・」
「おもに被害にあっていたのは、あなたの政敵と、そこに援助する企業。
それと大陸間の民族紛争も、彼らに煽らせるように指示をしていましたね?」
ディナが大統領にゆっくりと近づく。書きもの用の小さなテーブルに腿が当たり、ディナはそれを蹴とばし、踏み砕いた。
「ひっ!」
大統領が小さな悲鳴をあげてベッドの足にしがみつく。
「そして邪魔になった彼らを、我々に始末するように依頼してきた。そんなところでしょうか」
暗闇の中、無表情な銀色の仮面が睥睨している。すっと、銀色の右手が伸びた。
「連邦に加盟していない惑星に関しては、宇宙警備隊が全面的にトラブルに関する権限を持ちます。
また、そのトラブルに人の生死がかかわるような場合、殺傷権も与えられていますが・・・・どうしますか?」
「ひーーーー! お、お許しください! 惑星統一のために、し、仕方なかったのです!」
「ほう、統一」
「か、各部族の長との話し合いがやっと進んで、これで私は、アハツェンの歴史に名を残したことになる! そ、それだけが・・・・」
「大した望みでもないようですが」
とん、と額に指が当たった。
「も、申し訳ありません! この通り! なんでも致します! し、従います! ディナ様!」
「なんでも」
「は、はい! させていただきます! ですからこの通り!」
指が離れる。
「赦すかどうかは後で採決をいただきましょう。しかし、私の言うことには従ってください」
「ひいぃぃ・・・・ああ・・・・・・」
慄く大統領に向け、ディナは無慈悲に言い放った。
「すぐに銀河連邦に加盟してください」

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00-8

ディナに向かって振り下ろされた大剣。長さは彼女と同じ、横幅も変わらない。それが至近距離にまで迫っていた。ディナは光線を撃ち続けたまま微動だにしない。
「とった!」
レッドスネークは先の割れた舌を出して笑った。頭上10センチ、そこでディナは光線を止めた。5センチで片足を引く。
    
             ドゴッ!!

派手な音を立てて大剣が舗装された鉄の床に食い込む。レッドスネークが目を剥いた。三分の一程が埋まってしまっている。
ディナは引いた足を軸にして、床に突き刺さった大剣を握りしめているレッドスネークの背中に回し蹴りを叩きこむ。
「ぐはっ!」
レッドスネークは辛うじて柄に捕まり蹈鞴を踏む。ディナはその踏み止まった首筋に手刀を降ろした。男の体が突き刺さったままの大剣に向かって突き飛ばされた。
「ぐああっ!」
血飛沫が飛ぶ。ディナはもう相手を見ず、再び格納庫に向けてデトネイト光線を発射する。天井から梁が落ち、爆発が更に広がる。荒くれ者の海賊たちが逃げ惑う。
カラータイマーが鳴った。
「待ってたぜぇ」
ぬるり、と足首に赤い蛇が絡みつく。
「?!」
蛇はそのままスルスルとディナの体をよじ登った。なめくじの這った跡のように、赤い血がテラテラとディナの肌を汚していく。ディナの肌に鳥肌が立ったが、悲鳴は喉の下で殺した。蛇は一巻き分上る度に、太く長く成長していく。赤い鎌首を持ち上げ、ディナの顔の真横で舌を伸ばした。
「てめーらは、意外と体力持たねーんだよ。え? お高く止まったお嬢ちゃんよう」
「は、離れなさい!」
片腕と身体に同時に巻きつかれ、ディナは唯一自由になる手で蛇の首を押しのけようとする。
「どうしてくれようか、ああ? このまま全身の骨を折ってやるか? それとも数本残して生かしておくか。女だったらウルトラ兄弟辺りが釣れるか? っけけけ・・・・・面白そうだな」
「・・・・・誰を釣るつもりですか」
ディナの眼光が鋭くなった。押しのける指先に力が入り、レッドスネークがその威力に一瞬気圧される。
「はっ・・・・誰か知り合いでもいるってか。どうせならゾフィーあたりでも・・・・」
「それはこちらで阻止させていただきます」
ストンと、軽い音がして、赤い蛇の背中が垂直に切り開かれる。切っ先が地面にふれる前に素早く抜いてた刀の刀身に、爆炎が映っていた。
「だ・・・・れ・・・・」
鱗の赤だか血の赤だかわからない。炎の赤かもしれないものにまみれ、レッドスネークが割れた背中を開いて、左右に落ちた。
「ルベン・・・・」
ディナは腕についた血をごしごしと擦った。
「隊長の護衛ですから」
トンと刀の背を肩に乗せ、ルベンはひょうひょうとそれだけ言った。

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00-7

「ふん、警備隊だから多少は腕が立つようだが、所詮女一人だ! やっちまえ!」
「ま、待て!」
サブリーダーが叫んだ時、すでに部下たちは十人ほどディナに向かって飛びかかっていた。ディナはそれを避けもせず、細い指先を付きつけるように、真っ直ぐ腕を伸ばした。
小さな光弾がガトリング砲のように無数に発射される。
「ぎゃあ!」
「ぐわああ!」
いきなり放たれた光線に、海賊たちはなす術もなく倒れていく。貫通した光は格納庫の壁に、宇宙船に当たり、次々と爆発を起こしていった。
「やっぱりブルーデストロイヤーだ! くそう、最近、聞かなかったのに・・・・!」
ディナは光線を撃ち続けたまま、ゆっくりと歩いてくる。
「ぶ、ブルーデストロイヤー?! あれが?!」
「そうだ! 早く頭に伝えろ!」
「やられっぱなしでいられるか!」
頭に血を上らせた数人が、迂回してディナの背後に回る。
「とった!」
振りかぶった武器が迫った瞬間、ディナは左手をあげた。その指先からもまた光弾が放たれ、たちまち海賊たちは蜂の巣になった。
「ブルーデストロイヤーが来ているだと?!」
奥から自身と同じぐらいの大剣を担いで出てきた海賊の頭は、無言で光線を撃ち続けるディナを見て、一瞬息を飲んだ。
「・・・・おまえらは逃げたければ逃げろ。ここでこの女の首の一つもとれば俺の名前に箔がつく!」
レッドスネークはチロリと紫色の舌を出すと、光弾の嵐を滑らかに掻い潜ってディナの頭上に迫った。

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